なあむ

やどかり和尚の考えたこと

歌い狂い、踊り狂い、笑い狂い

2011年10月12日 17時02分46秒 | 集中講座

いやあ楽しかった。

楽しすぎてブログ更新するの忘れてました。

松林寺集中講座、今年は今まで以上に盛り上がり、楽しかった。

オープニングの「気仙沼大漁唄い込み」は、すごい迫力で、来場者の絶賛の嵐でした。みんなが元気をもらいました。

やなせななさんは、トークと歌で涙を誘いました。最後はななさん自身も感極まっていました。

「黒澤餅搗き唄」、餅搗き、餅切りの妙技と振る舞われたきなこ餅の旨さに、まさに舌鼓を打ちました。

そして、さん喬師匠の落語。今回は「長短」「湯屋番」「井戸の茶碗」の三題でした。

しかし、途中にわか雨は降るは、パトカーは通り過ぎるは、カメムシは舞うはで、師匠にはまことに申し訳ない環境になってしまいました。

特にカメムシは、今年は異常に早く、また大量発生で、落語中の師匠の上の蛍光灯に集まり、グルグル回り出し、あろう事か師匠の着物にも落ちてしまいました。

さすが師匠!

着物に落ちたカメを何食わぬ顔でさっと手に取り、何と!着物の袖の中に!

みんな心配顔で注目する中、何事もなかったように平然と落語を語り続けました。

さすがプロ!

そして、そして、その後の打ち上げは、全員総立ちで、歌い狂い、踊り狂い、本堂が割れんばかりの大騒ぎとなりました。こういう感動があるからやめられません。

そんな中、気仙沼から来た一人のお父さんが、一曲歌った後、語り始めました。

「津波で息子を亡くしました。三人の息子の内二人を亡くしてしまいました。ありったけ泣きました。今日はここに来るバスの中で初めて笑いました」と嗚咽しながら語ってくれました。

それを聴いていた周りの漁師さんたちも涙をこらえています。多かれ少なかれ、みんな誰かを失っているのです。

被災地を離れた者たちは、ややもするとすぐに被災を忘れてしまって、何事もなかったかのように錯覚してしまいますが、当事者の皆さんは、まだまだ被災中です。中には今も母親を捜し続けている人もいたのです。

そんな人々が、腹の底から歌い、笑い、踊ってくれたことに、心からうれしく思いました。

写真は後日UPします。