Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

飯田龍太の句を少々

2011年11月28日 20時50分53秒 | 俳句・短歌・詩等関連
昨日の読了
NHK俳句入門「飯田龍太 俳句の楽しみ」
 1986年発行だから随分昔のものだ。しかし2001年の第12刷だから人気の一冊だったのだろう。
 第4章「自作の周辺」と題して作者の自選句36句があった。そこから気に入った句をいくつか書き留める。

・白梅のあと紅梅の深空あり
・春の鳶寄りわかれては高みつつ
・貝こきと噛めば朧の安房の国
・目ひらけば海目つぶれば閑古鳥
・短夜の水ひびきゐる駒ケ嶽
・かたつむり甲斐も信濃も雨の中
・ゆく夏の幾山越えて夕日去る
・山の雨たっぷりかかる蝸牛
・露草も露のちからの花ひらく
・わが息のわが身に通ひ渡鳥
・去るものは去りまた充ちて秋の空
・山々とともに暮ゆく木の實かな
・短日の胸厚き山四方に充つ
・水鳥の夢宙にある月明り

 俳句単独で鑑賞するのはなかなか難しい。今回の場合も作者の自解を読んではじめて「いい句だな」と思ったものがある。結局は有名な句ばかりを列挙することになったが素人などで許してもらおう。
 自分が理解できた句、意味が通じたと思われる句をあげるだけでも勉強になると思うしかないようだ。解説や自解を読んでばかりいると俳句単独での理解に限界が生まれるかもしれない。ここの兼ね合いはどうしたものか。ぐずぐずいわずにどちらも数をこなすことなのだろうが‥。