昨晩から読み始めた「北斎漫画入門」(浦上満、文春文庫)、本日読み終わった。
コレクターである浦上氏による北斎の生涯と全15編の概要説明、ならびに氏のコレクターとしての成り立ちなどが主な内容。
15編の概要説明では多くの図版が掲載されており、解説がないと何を表現しているのかわからなかったものの、いくつかがわかった。
特に表紙に掲げられている「縦横」(12編)は、私には謎だった。今回の解説で「達磨が中国の少林寺で壁に向かい、無言の坐禅修行を9年に続け、悟りを開いた孤児を描いてい」ることを知った。北斎のおとぼけ満開という図案であると思う。
第12編の発刊当時の序文には「十二編に臻(いたり)て狂態百出、筆力、老てますます壮(さかん)也」とかかれているそうであるが、年とともに狂態が進む、という柔軟な発想力と思考力、意欲がとてもうらやましいと思う。
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