本日は8月15日。私は高校生までは学校で教わるとおり、「太平洋戦争が終わった日」、と認識していた。そして敗戦の日、終戦の日、特に意識せずに混用していた。その後次第に「敗戦」という言葉に比重をかけるようになった。それは1945年8月までの政治体制と、1945年以降の現憲法を準備し、それが成立した以降の政治体制の切れ目をはっきりとさせたいという思いでもあった。
この戦争の呼称も、大東亜戦争などと未だに呼ぶのは論外であるが、第二次世界大戦、アジア・太平洋戦争、十五年戦争といろいろの試みがある。私は最近まで、アジア・太平洋戦争と呼んでいた。
しかし最近は、1868年のいわゆる明治維新以降の日本の近代国家の負の側面(ひょっとした本質の)行き着いた果て、というニュアンスを込めた呼称もまた必要ではないか、と思うようになった。
近代日本がアジアの「盟主」たらんと、軍事力を背景に膨張政策を取った側面をどう言い表したらいいのか。
1931年以来の日中戦争という画期もまた重要であろうことはわかる。だが、一方で1931年以前の歴史の流れもまた忘れてはならない。
どのような呼び方がいいのか、専門家ではない私には思いつかない。
呼び方にこだわる以前に、私はまずは少なくとも1868年以降の日本という国家がかかわった戦争の、国境を超えて「犠牲者」への黙祷はするようにしている。
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考えてみれば、名称の付け難さが、この戦争を象徴しているのかもしれませんね。
おっしゃるように、明治以来の日本のたどってきた道の行きついた結果だと思います。ということは、有史以来、初めてのあからさまな覇権主義(秀吉の個人的なものなどはありましたが)が、初めての国土の焦土化をもたらした戦争です。ふさわしい呼び名を考えてみたいと思います。
ご同意いただき感謝します。
友人とも幾度か議論はしましたが、なかなかいい呼び方がわかりません。
これを考えることもまた、歴史を勉強し直すことに繋がると思うことにしています。