本日から読み始めた本は、「《英雄》の世紀 ベートーヴェンと近代の創成者たち」(樺山紘一、講談社学術文庫)。
樺山紘一氏は網野善彦氏等との「中世の風景」(中公新書)などで読んだ記憶がある。また2001年から4年間国立西洋美術館館長も務めていたことも記憶している。
まえがきで「いまわたしたちが生きている世界は、しごく散文的に平準化されてしまった。こんな時代に、英雄とか超人とかをことほぐなど、想像だにしえない。そもそも、強大な権力を創設することが、かえって人類の存続を危うくしかねないと認識したからには、もう偉大さや崇高さをもとめることすら、憚られる」と記している。昨年末に立ち読みした最初の出だしから惹かれてすぐに購入した。
この本は1997年から2000年にかけて出版されたベートーヴェン全集(全10巻)に連載した文章をまとめたものとのことである。歴史家、ヨーロッパ史の視点での著作であることを期待している。
本日は第1章を読み終わった。