Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「西洋音楽の正体」(伊藤友計)から

2021年09月03日 21時40分25秒 | 読書

   

 本日も涼しいので、雨が止んだのを見計らって半ズボンではなくジーパンで横浜駅まで歩いた。昨日よりも少し気温は高く、そして何よりも湿度がとても高かったように思う。
 汗をかいて横浜駅近くのいつもの喫茶店にたどり着いた。店内は空いていたので外のテーブル席は止めて、中で涼みながら読書タイム。

 「西洋音楽の正体」(伊藤友計)の第5章を読み終えた。
「無調や十二音技法が調性を崩壊させたというのは実情に即していないと考える。まずなによりも、無調や十二音技法の作曲家たちの意図は調や調性の外に飛び出すことだったのであり、調や調性構造を破壊すること自体は彼らの目論見ではなかったはずである。従来の西洋音楽が24の調をフィールドとして数百年以上の長きにわたって壮大な音楽世界をつくってきたことは事実だとしても、音世界はそれら24の調の上でだけ展開するものでは決してないはずだし、また逆に数百年も経過した時点でそうした音楽政策が飽和し、限界が感じられたとしても無理はなく、だからこそこの閉塞した音世界の外で音楽をつくってみようという方向性はある意味至極もっともなこととも捉えられる。‥「調性の破壊」という文脈でどうしても看過できない音楽家が一人いる。その名はもちろん、ワーグナーである。」
「ワーグナーは減七の和音を、きれに絡めて他の七の和音や九の和音等を多用することによって従来の調性の文脈から明らかに離反しようとしている。」

 以下は次回に。



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