本日友人と三人で川崎駅にある「川崎浮世絵ミュージアム」を訪れ、「型破りの絵師 歌川国芳 没後160年記念展」を見てきた。駅の建物の中にあり、改札口を出て2分ほどの場所にある者の、訪れる人は少なく、ゆっくりと見て回ることが出来た。
展示作品は充実しており、「武勇見立十二支」のシリーズなど実際に見る機会のなかった作品が多数あった。戯画のコーナーでは当時の幕府の意向に抵抗して猫を人物に見立てた作品なども初めて目にすることができた。
特に大判錦絵三枚を連ねた「里すずめねぐらの仮宿」の実物を初めて見た。これまで図録で見たことはあったが、実際に見るとその細やかな描写に驚かされた。また初めて目にする「竹沢藤次の独楽のお化け」の顔が浮世絵特有の顔ではなく、リアルな顔の造型が印象に残った。
国芳が活躍したのはペリー来航直前の1840年初頭から明治維新直前の1861年の死まで。激動の江戸末期の世相を反映している。歌川広重と同年生まれである。激動の江戸末期の世相を垣間見るだけでなく、西洋の美術の影響が手に取るように感じられるのも刺激的であった。詳細は明日以降に記すが、とても充実した鑑賞タイムであった。入場料500円、図録800円というのもありがたかった。
鑑賞後は友人3人で駅近くの新しいレストラン街で安く、軽く飲んで解散。充実した時間を過ごすことが出来た。美術展に行くのをためらっている1年半のうちに、いつの間にか出かけるのが億劫になっていた。再び美術展を回る気力を回復させてもらった感じでうれしかった。
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