鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

中組の田の神

2007-11-30 | 田の神
中組の田の神(田のかんさぁ)は、薩摩川内市入来町中組にあります。
国道328号線沿いに案内板があり、それに従って東に約100m行くとあります。


屋根付きの田の神。
田の神は、豊作を願って建てられた、田んぼの脇にある素朴な石の人形ですが、屋根付きは珍しいです。
これは、舟橋にあったものを、国鉄宮之城線の開通のためここに移設したものです。


この田の神は、旅僧姿で高さ66cm。
地蔵さんと田の神とが混和した姿です。
昔の農民の、豊作を願う気持ちが込められています。

同型の田の神が鶴田町紫尾にあって県内で最も古く、これは2番目に古い田の神です。
鹿児島県の重要文化財に指定されているものです。
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牛根大橋・早崎大橋

2007-11-29 | 水辺の風景
牛根大橋は、大隅半島と桜島の間に架かる橋です。


桜島の付け根側から見た牛根大橋。左が桜島。
大隅半島と桜島は地続きなのに、どうして橋が架かっているかというと・・・

鹿児島湾の北は大きなカルデラ(姶良カルデラ)であり、この付近の大隅半島側はカルデラ壁に相当します。
そのため急崖で、大雨のたびに土砂崩れが起きて国道が通行止めになります。
そこで、急崖の下にある国道を通らないように橋が架けられたというわけです。
写真は、その急崖下の国道から写したものです。

橋は、バランスドアーチという構造で、橋長381m、アーチ支間260mです。
アーチ支間260mは九州1位、全国3位だそうです。
アーチは鹿児島市の七つ島という岸壁で建造され、日本一大きいクレーン船で運搬されてここに設置されました。
まだ建設中で、通行できません。


付け根の反対側(垂水側)にある早崎大橋。
桜島から写したものです。
ここもカルデラ壁で、同じような災害が起きるため建設された橋です。
旧国道は橋の向こうの崖下を通っています。
この橋は数年前に完成しています。
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道の駅たるみずの足湯

2007-11-28 | 施設
道の駅たるみずは、垂水市牛根麓の国道220号線沿いにあります。
桜島と大隅半島がくっついているところから、東(福山方面)へ少し行ったところです。


道の駅たるみず。
後ろは桜島。


店内の様子。
垂水は魚どころですので、牛根漁協の新鮮な魚が売られています。


ここには温泉があります。
普通の温泉もありますが、目玉は足湯です。
足湯の長さ60mは、もちろん日本一です。

オープン当日、220名の客が足湯に入り、ギネスに申請しているそうです。
桜島と錦江湾を正面に眺めながら入る足湯は格別で、多くの客でにぎわっています。
ドライブで疲れた足をほぐすのにぴったりです。
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水前寺公園

2007-11-27 | 
熊本に行ってきました。
熊本市の代表的な観光地、水前寺公園を訪れました。
正式名称は「水前寺成趣園」。
寛永13(1636)年、細川家三代忠利公が建造し、三代80年をかけて完成しました。


東海道を模した桃山様式の回遊式庭園です。
紅葉と池と富士山の組み合わせが美しい。


この豊富な池の水は阿蘇山からの伏流水です。
奥に出水神社があります。


出水神社に行くには、2つの石橋を渡っていきます。
大きなアーチ型の石を桁にした桁橋です。


出水神社の前にある「五葉の松」。
忠利公ご愛用の盆栽で、樹齢350年を経過しています。


古民家風の「古今伝授の間」。
後陽成天皇の弟君に、細川藤孝公が「古今和歌集」の伝授に使用した建物です。
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福山の黒酢

2007-11-26 | 食べ物
鹿児島の食は、ちょっとした黒ブームです。
黒牛、黒豚、黒糖、焼酎の黒(白麹に変わって黒麹を使った焼酎)など・・・
その中で黒酢があります。
霧島市福山町の黒酢工場を訪ねました。福山は酢の産地です。
坂元醸造(株)の、くろず情報館「壷畑」です。
福山支所から国分方面へ約500m行き、小廻というバス停を右折して看板に従って行くとあります。


山の麓にある、くろず情報館「壷畑」
山から良質な地下水が湧いている。


案内人が付いて案内してくれました。
これは壷畑。5万個の壷があるそうです。
桜島を見晴らせる風光明媚な斜面にあります。

福山が酢の生産に適しているのは、米の集積所であったこと、良質な地下水に恵まれていること、南向きの斜面で太陽光に恵まれているためだそうです。
1800年ころから伝統的な製法で作られていました。

福山酢は、米、麹、地下水、この3つが原料です。
太陽光に当てることにより、壷の中で発酵が進み、良質な酢ができます。
黒酢は、黒麹を使うのではなく、黄麹を使うそうです。
黒い酢になるメカニズムはよくわからないということでした。


展示館の中にある壷。
さつま焼ですが、今は信楽焼を使用しているそうです。


売店。


黒酢といっても、実際は琥珀色です。
健康にもいいということで、最近の黒酢ブームで売り上げを伸ばしています。
酢の工場は、福山に6軒あります。
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福山の夫婦イチョウ

2007-11-25 | 巨樹・古木
昨日に続いてイチョウです。
霧島市福山町の宮浦神社に、夫婦イチョウといわれるイチョウの大木が2本あります。
福山支所のすぐ近くで、国道220号線の脇です。 
鹿児島県で最大のイチョウで、県の天然記念物に指定されています。


道路から見た夫婦イチョウ。


向かって左のイチョウ。
大きすぎて全容を写せません。
 樹高:38.6m
 幹周り:7.68m
 樹齢:1000年以上


左のイチョウの根元。
人物と比べて大きさを想像してください。


向かって右のイチョウ。
 樹高:38.0m
 幹周り:7.55m
 樹齢:1000年以上


右のイチョウの根元。

大きさは、左右のイチョウともほとんど変わりません。
夫婦イチョウというから、雄木と雌木だと思いますが、資料を調べてもわかりません。
銀杏がなっているほうが雌木と思って見たのですが、どちらにもなっていませんでした。
わずかに黄色くなりかけていましたが、紅葉の見頃は1週間後くらいかと思います。

(撮影日:11月24日)
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帖佐八幡神社のイチョウ

2007-11-24 | 巨樹・古木
姶良町の帖佐八幡神社にある大イチョウを訪ねました。
帖佐小学校の横の道を北に車で5~6分走ると、帖佐八幡神社があります。


参道には、ツワブキの花が満開に咲いていました。


帖佐八幡神社。
鎌倉時代の1282年創建された由緒ある神社です。
左奥の、葉が付いたのが大イチョウです。


大イチョウの全容。
 樹高:14.5m
 幹周り:7.1m
 樹齢:約700年
木は途中で折れているので、元はもっと高かったでしょう。
黄色く色づき始めているところです。
紅葉の見ごろは1週間後くらいでしょうか。
(昨年12月10日に訪ねたときは、葉は全部散っていた)


根元。

(撮影日 11月24日)
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ムベ

2007-11-23 | 食べ物
山歩きをしていて、ムベを見つけました。
童心に帰って、ムベ採りをしました。


ムベ(郁子)アケビ科
熟すと赤紫色のきれいな色をしています。
アケビは熟すと皮が割れますが、ムベは割れません。


本日の収穫(もっと沢山採った)。


割ると、黒い種の周りにゼリー状の甘い果肉が付いていて、食べることが出来ます。
アケビと同じような食感です。
種は大きいため、出したほうがいいでしょう。
子供のころ、山に採りに行ってよく食べました。
スーパーなどでも売られています。
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ローマ字(2)

2007-11-22 | エッセイ
11月5日に、ローマ字というエッセイを書いたが、そのパート2である。
今回は「お」の長音について考えてみよう。
野球の王監督のオーをローマ字でどう書くか。
まず考えられるのは、O(上に長音記号の―)だろう。
英語式の表記では長音記号は表示しないから、Oと書き―は書かない。
さらに、OHという書き方もある。
王監督の背中にOHの文字があるのはご存知だろう。

ところで、オーをOHと書くのは正式な書き方なのだろうか。
慶應義塾大学のケイオーは、KEIOと書き、KEIOHとは書かないのではないだろうか。
いっそ、KO大学のほうが簡単でいいかもしれない。
(というのは冗談。鹿児島に頴娃(えい)町という、県外の人には読めない、県内の人は読めても書けない町名があり、いっそA町に町名変更したら?という冗談があった。)

王様、大家。
これをひらがなでどう書くかご存知だろうか。
正解は、おうさま、おおやである。
オーサマ、オーヤと音はどちらもオーなのに、「おう」と「おお」に書き分けなければならない。
その違いは何かというと、清水義範「はじめてわかる国語」によると、旧仮名遣いで王は「わう」であり、大は「おほ」であることによるという。
と言われても、現代人のほとんどは旧仮名遣いなど書けないからピンとこない。
ワープロのローマ字入力では、王様(OUSAMA)、大家(OOYA)と入力しなければならない。

今まで述べたオーの書き方を並べてみよう。
 O(上に―)
 O
 OH
 OU
 OO

日本語の難しさと相まって、オーの書き方はこんなに複雑である。

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諏訪神社の石塔

2007-11-20 | 史跡
薩摩川内市東郷町山田の、山田小学校の少し南に諏訪神社があります。


諏訪神社


神社の裏手にある石塔群。


石塔群の真ん中にひときわ目立つ大きな石塔が2つあります。
石塔には大日如来をあらわす梵字が刻んであります。
梵字は磨崖仏にはよくありますが、石塔に刻んであるのは珍しいです。
これは、山田を支配していた領主、町田出羽守夫婦の墓ではないかといわれており、山田殿と呼ばれています。
薩摩川内市の史跡に指定されている「山田古石塔群」です。


神社の境内には、スダジイの大木があります。
樹高や樹齢の詳細はわかりませんが、相当の古木であると思われます。


スダジイの根元。

神社を探訪すると、史跡と古木の両方を見ることができることがあります。
カテゴリーを何にするか迷いますが、今回は史跡にしました。
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