鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

白谷雲水峡

2007-05-31 | 風景
屋久島の山を縦走した前日の5月25日、島内観光をしたので、その写真を紹介します。
まずは白谷雲水峡。
白谷雲水峡は、宮之浦川の支流である白谷川の上流にある渓谷で、近くまで車で行くことができます。
このため、ヤクスギランドと並んで手軽に屋久島の自然を探索することができる所です。
いろいろなトレッキングコースがありますが、時間の関係で最も短い弥生杉コース(1時間)としました。


花崗岩に清流が流れる渓谷。
橋はひりゅう橋。


渓流は滝となって落ちている。


苔むした花崗岩が広がる谷。


弥生杉。
樹高26.1m、胸高周囲8.1m、樹齢3000年だ。
縄文杉と異なり、手軽に見ることができる。


気根杉。
杉の枝が気根のように垂れ下がっている。
杉でない木も絡み付いていた。
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屋久島縦走(3)

2007-05-30 | 風景
縄文杉から1時間半ほど下ると、ウィルソン株に到着する。
縄文杉に次ぐ屋久杉のスターといっていいかもしれない。
もっとも生きた杉ではなく、切り株であるが。


ウィルソン株は、1914年(大正3年)アメリカの植物学者ウィルソンによって発見され、名付けられた。
伐採時期は18世紀末頃と考えられており、伐採時の樹齢は3000年と推定されている。
胸高周囲13.8mは縄文杉より小さい。しかし根元が膨らんでいるため大きく見える。


切り株の中は10畳敷くらいの広さがある。
中に祠があり、この右から湧水がある。
命の水と言いたいが、切り株の裏(泉の上流)にかつて登山者が捨てたゴミ捨て場があり、汚染されているかもしれないので、飲んではいけないということだ。


切り株の中から見上げると、屋久島の森が広がっている。


ウィルソン株から少し下ったところにある翁杉。


屋久島の登山道は、このような木の根を踏み分けていくところが多い。


縄文杉までの登山道は、木の階段で整備されているところも多い。
縄文杉への日帰り登山者が団体で続々と登ってくるので、すれ違いができず、待たなければならない。
このため、思ったように進めず時間がかかる。


大株歩道入り口。
右側の階段を上るとウィルソン株、縄文杉に行くルートである。
荒川登山口へは、森林軌道(トロッコ道)を手前に歩くことになる。
森林軌道は、かつて伐採した屋久杉を運搬していた。
伐採がなくなった今は、時々土埋木の運搬などに使用している。


トロッコ道を小杉谷、荒川登山口に向けて歩く。
この道が延々と続き、2時間半くらい歩かなければならない。
枕木の上に歩道用の板を敷いてあり、だいぶ歩きやすくなっている。
以前はこれがなくて歩きにくかった。
右は屋久杉の切り株。


森林軌道の脇にある三代杉。
一代目の倒木の上に二代目が育ち、二代目の切り株の上に三代目が育ったものだ。
それぞれ倒木更新、切株更新と呼ばれている。


小杉谷小・中学校跡。
小杉谷は屋久杉伐採の前線基地で集落があったところだ。
奥さんたちは、トロッコで16kmの山道を安房まで買い物に行ったそうだ。
昭和45年に閉山になった。


学校跡の近くにある小杉谷橋。
今は手すりがあり歩きやすいが、以前は手すりがなく、足をすくませながら歩いたものだ。


13時15分、荒川登山口に到着。
タクシーを13時に予約していたため、15分の遅刻だ。
安房までタクシーで下り、楠川温泉で汗を流してから、トッピーで鹿児島に帰った。
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屋久島縦走(2)

2007-05-29 | 巨樹・古木
宮之浦岳山頂で食事をとって休憩し、周辺の景色を眺めた。


屋久島第二の山、永田岳(1886m)がすぐ近くに見える。
宮之浦岳の人気に比べて、登る人は少ない。
さあ、今から宮之浦岳を反対側に下りて、新高塚小屋を目ざす。


これは山頂に奇岩が分布する平石。
山頂右寄りの岩は人面に似ている。
登山道はこの近くを通っている。


宮之浦岳までにはシャクナゲは少なかったが、宮之浦岳から新高塚小屋までのコースには結構咲いていた。
それでも、今年は裏年で例年より少ない。
ここはシャクナゲ登山のコースではないので、その人たちはこのシャクナゲは見られない。


平石の山頂付近にある花崗岩の巨岩。
登山道はこの右を通っている。


登山道の左に見える坊主岩。


17時10分、ようやく今夜の宿泊地、新高塚小屋に到着。
早速小屋に入っていったが、すでに先客でいっぱい。何とか5人分の寝所を確保した。
あとから来る人もいて、通路、入口もいっぱいだ。
外に寝た人もいて、定員40名の山小屋に80名くらい泊まったそうである。
明るいうちに食事を済ませて、19時過ぎには就寝。
山は寒いだろうと、重ね着をして寝たら暑くて1枚脱いだ。


山小屋に現れたヤクシカ。
人馴れしている。


翌朝(5月27日)、6時に新高塚小屋を出発。
1時間ほど歩くと、この高塚小屋に到着する。
この山小屋には、前回縦走したとき泊まった。
ここでパンなどの朝食をとる。


高塚小屋から10分ほど下ると、縄文杉に到着する。私は3回目の対面だ。
縄文杉は屋久島のシンボル、あるいはスターといっていい存在である。
この縄文杉を見るために、全国から訪れる人が多い。
何回見ても、その存在感、風格に圧倒される。
樹高25.3m、胸高周囲16.4m、樹齢は2170年から7200年といろいろな説があるそうだ。


縄文杉上部。
中央右が折れた枝の跡で、枝はヘリコプターで搬出して展示してあるそうだ。


縄文杉を後にして下っていく。
これから屋久杉の巨木が多く見られるコースだ。
これは手をつないだような夫婦杉。


大王杉。
昭和41年に縄文杉が広く知られるようになるまで、一番大きい杉とされていたそうである。


屋久杉は古くから伐採されていて、これはその切株だ。
足場を組んで、根元から少し高いところで切ってある。
切株に新しい木が生えて別の植物相を形成している。
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屋久島縦走(1)

2007-05-28 | 風景
5月26日、27日、屋久島の山を縦走しました。
メンバーは男性が私一人、女性が妻とその友達など4人、計5人です。
コースは
 淀川登山口、淀川小屋、花之江河、投石平、宮之浦岳、新高塚小屋(泊)、高塚小屋、縄文杉、ウィルソン株、大株歩道入口、森林軌道を通って小杉谷、荒川登山口

縦走コースとして最もポピュラーで、屋久島の山のハイライトをめぐるコースです。
26日は、シャクナゲ登山(宮之浦岳までの日帰り登山)の日で、登山者が非常に多く、前につかえたり、すれ違いができなかったりで時間がかかりました。


安房の民宿をタクシーで5時に出発する。
淀川登山口から6時に登り始めた。


淀川小屋。
ここで朝食をとる。多くの人が食事をしたり、休憩したりしていた。
前回縦走した時はここに泊まった。


小屋のすぐ近くを流れる淀川。
清流が流れている。


左に高盤岳(1711m)が見えてきた。
頂上の岩がトーフ岩。ビニールに入った丸いトーフを切ったような形をしている。
屋久島の山は花崗岩からなり、このような奇岩が多い。


高層湿原の小花之江河(こはなのえごう)。
後ろの山が高盤岳。


小花之江河から少し歩くと高層湿原の花之江河に着く。
湿原の規模はこちらのほうが大きい。
天上の別世界だ。


花崗岩の岩が広がる投石平(なげしだいら)。
黒味岳と投石岳の眺めが美しいところだ。
この辺はシャクナゲが咲き誇るところだが、今年は少なく、シャクナゲ登山の人もがっかりかもしれない。


投石平から眺めた黒味岳(1831m)。
登山コースの黒味岳分岐から登れるが、今回は登らなかった。


投石平から眺めた投石岳(1830m)。


登山コースの右に見える安房岳(1847m)。


花崗岩でできた石のオブジェ。
このような奇岩が多く、これらを眺めるのも屋久島登山の楽しみだ。


翁岳(1860m)。
この山頂にも岩の上に石が乗っており、よく落ちないものだと思う。


屋久島の最高峰、宮之浦岳(1936m)。
九州の最高峰でもある。
翁岳分岐まで下りとなっており、ここに最後の水場がある。


翁岳分岐から宮之浦岳まで急な登攀が続く。
途中にあるのが栗生岳(1867m)。


13時、ようやく宮之浦岳山頂に到着。
多くの人でごった返していた。
ここで昼食をとる。


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萩前田橋

2007-05-24 | 石橋
日置市東市来町養母の萩集落に、石橋の萩前田橋があります。


下流から見た萩前田橋。
大里川にかかる橋です。
2連アーチの石橋で、大きさ等は次のとおりです。
 橋長:21.6m
 幅:5.4m
 高さ:5.65m
 竣工:昭和6年4月23日
 工費:2605円

昭和6年竣工と、石橋としては比較的新しいため、現役として十分活躍している橋です。
市指定の有形文化財です。


橋のたもとにある架橋記念碑。

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城山の植物

2007-05-23 | 植物
昨日紹介した城山の自然遊歩道で見かけた植物です。


クスノキ(楠)クスノキ科
鹿児島にクスノキは多く、県木になっているほどですが、城山にもクスノキの古木が多いです。
これは樹齢400年以上と見られるクスノキの古木で、根元は空洞になっています。


バクチノキ(博打の木)バラ科
樹皮は鱗片状に剥がれ、褐色の肌をしています。
バクチノキとは変わった名前ですが、ばくち打ちが勝負に負け、赤裸に身ぐるみはがされた様子を表した名前だそうです。


ムクノキ(椋の木)ニレ科
山地に生える落葉高木で、和名はよく茂る木「茂くの木」から来ていて大木になるそうです。


エノキ(榎)ニレ科
これは生きた木ではなく、根元が枯死したものです。
かつては大木であったものでしょう。
エノキといえば、中学校の教科書に徒然草の「榎の僧正」の話がありました。
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城山

2007-05-22 | 風景
城山は、鹿児島市街地の中心にあるシラス台地で、豊かな照葉樹林が広がり、また西南戦争の最後の激戦地となったところであり、鹿児島市の自然・史跡の宝庫です。
国指定の文化財(史跡・天然記念物)になっています。


市街地から眺めた城山。
麓が鶴丸城の跡で、現在は県の歴史資料センター「黎明館」になっています(屋形造りの建物)。
黎明館の横から山の上まで自然遊歩道があります。


遊歩道を少し登ると、藩政時代の水道施設跡があります。
城山の北にある冷水というところから、トンネルで鶴丸城と城下に水を引いていた跡です。
関白近衛信輔がすずりの水に使用したことから、近衛の水と呼ばれていました。


遊歩道には、クス、マテバシイなどの広葉樹が茂り、緑のトンネルとなって、鹿児島市の中心部とは思えない閑静な雰囲気を漂わせています。


遊歩道を登りきると、城山展望台(標高107m)に着きます。
鹿児島を訪れる観光客が一度は来る、定番の桜島ビューポイントです。

展望台に着くと、桜島が噴火しました。
桜島といってもしょっちゅう噴火するわけではないので、ここで噴火に遭遇することは珍しいです。
観光客も喜んでいました。
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木牟礼城跡

2007-05-21 | 史跡
出水市木牟礼(旧高尾野町)の、国道3号線沿いに木牟礼城跡があります。
1186(文治2)年、薩摩・大隅・日向3国の地頭職に任じられた島津忠久は、家臣の本田貞親を薩摩に派遣して、当地に城を築かせました。
忠久自身はこの城に住むことはなかったのですが、ここが地頭所となり、その後の島津氏三州支配の拠点となった重要な城です。


城跡と思えない狭い台地ですが、城郭の一部か本田貞親の居城であったと考えられています。
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新田神社の大クス

2007-05-20 | 巨樹・古木
薩摩川内市の新田神社は、市街地の小高い山(神亀山、標高70m)にあり、ニニギノミコトを祭る神社で、かつて薩摩国一の宮と呼ばれていました。
正月は初詣客でにぎわう神社です。


参道の階段を登っていくと、神社の手前の右側に大クスがあります。
大クスの大きさは次のとおりです。
 根回り:13.3m
 目通り幹回り:9.9m
 樹高:約20m
 枝張り:17.2m
 樹齢:650~800年
薩摩川内市指定の文化財です。


大クスの根元。
根元は空洞になっています。

案内板に、与謝野鉄幹の歌が紹介されています。
 可愛(え)の山の楠の大樹の幹半ば
 うつろとなれど広き陰かな


新田神社
神社に隣接して、ニニギノミコトの墳墓を祭る宮内庁直轄の可愛(えの)山稜があります。
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カツオのたたき

2007-05-19 | 食べ物
目には青葉 山ほととぎす初鰹

初夏の味覚カツオが出回る季節になりました。
カツオといえば何といっても枕崎です。カツオ節の生産量日本一です。
枕崎には、鯉のぼりの代わりにカツオのぼりが泳いでいます。

カツオ節、カツオのびんた料理、カツオの腹皮料理といろいろありますが、今の時期だとやはりカツオのたたきです。


カツオの半身をさっと火であぶり、冷水で冷ましたから分厚く切り、タマネギ、青ジソ、ニンニク、ショウガなどの薬味をたっぷりきかせて食べます。
お店で食べるのもいいですが、自分流に豪快に料理するのがおいしいです。
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