鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

中田尻の田の神他

2009-12-30 | 田の神
田の神を3体紹介します。


日置市吹上町にある田の神です。
県道田之頭吹上線の、中田尻バス停の少し東にあります。


享保2年(1717年)正月14日に建立されました。
銘を有するものとしては、県内で5番目に古いものです。
円徳寺(中田尻所在)下の町道脇にあったものを、ここに移転しました。


次は、吹上町の伊作小学校前の田の神です。
小学校の正門です。


正門に向かって左の石垣の間にあります。


案内看板がなく、詳細はわかりません。
近くに田んぼはなく、子供たちの安全でも祈っているのでしょうか。


霧島市溝辺町麓の、文化ホール正面入口にある石原の田の神です。


衣装はべにがらで、顔の右が欠けています。
建立は天明4年(1784年)です。
有川麦田の畦にあったものをここに移しました。

田の神と一緒に、来年の豊作を祈願しましょう。
今年の記事は今回で終わりです。
ご覧いただき、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
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景観重要樹木

2009-12-28 | 巨樹・古木
鹿児島市には保存樹という制度があり、これまでも紹介しています。
これとは別に、今年から景観重要樹木という制度が始まり、その第1号と第2号が決まりました。
周囲の景観と調和した樹木であることが、指定の条件です。


谷山中央1丁目の永田川右岸にある、春日神社のクスノキとタブノキです。
永田川に写っています。
周囲の景観と調和しているでしょうか。


正面から見たものです。
左がクスノキ、右がタブノキ。


春日神社。
左がクスノキ。


景観重要樹木第1号のクスノキ。
 樹高:20m
 樹齢:150年


景観重要樹木第2号のタブノキ。
 樹高:15m
 樹齢:100年


1枚目の写真にある橋から下流を見たものです。
神社は、この右にあります。
下流に堰があり、正面に桜島が見えます。
このような景観と調和していることも、指定された理由なのでしょうか。
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鰻池

2009-12-26 | 水辺の風景
指宿市の鰻池を紹介します。
池田湖の東にあります。


西の山頂から見た鰻池。
直径1.3km、水面標高120m、水深56.5mの火口湖です。
対岸は鰻温泉街。


南の湖畔より。
右奥に鰻温泉があります。


前の写真の左。
施設は指宿市の水道取水施設です。


鰻温泉の湖畔より。


鰻温泉街を散策しました。
いたるところから蒸気が上がっています。
これは蒸気で煮炊きする天然のかまどで、スメといいます。
各家庭の庭にあります。


西郷南洲先生遺跡記念碑。
西郷さんは、征韓論に破れて鹿児島に帰り、明治7年1月、ここに逗留しました。
江藤新平が訪れて激論したといわれます。


西郷どんゆかりの湯。
共同浴場です。


鰻地蔵板碑。
1332年の造立です。



鰻池の北に、山に囲まれた盆地があり、地名を池底といいます。
ここも火口の跡です。昔は池だったのでしょうか。
水は溜まっておらず、畑地となっています。
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指宿海軍航空基地跡

2009-12-24 | 史跡
特攻基地といえば知覧が有名ですが、指宿にもあります。


指宿市にある魚見岳。
この麓に指宿海軍航空基地がありました。


慰霊碑公園の入口。


この小高い丘の上に慰霊碑があります。


慰霊碑。
この基地は、昭和19年1月に開かれました。
「こんな崖の下に飛行場が?」と思ったら、水上機の基地だったそうです。
ここから飛び立った特攻隊員は82名です。


枕崎市沖合いで発見されたプロペラ。


特攻隊員の遺書。
わずか19歳で、こんな遺書を書いたんですね。


沖合いにある知林ケ島。
干潮のときだけ砂州でつながり、島に渡ることが出来ます。
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人生の一コマ

2009-12-22 | エッセイ
高校2年生のときのことである。
私は寮生活をしており、週末に自宅に帰っていた。

ある日曜日の午後、バス停から寮までの坂道を、両手に重い荷物を持って歩いていた。
そこへ、二十歳くらいの女性が近づいてきて
「重そうね。持ってあげようか」
と、片手の荷物を持ってくれた。
彼女と並んで話しながら、寮まで歩いた。

今となっては、何を話したか覚えていないが、私は高校生活のこと、彼女は高校時代の思い出だったと思う。
彼女は、高校の先輩だった。
クラスメートの女子生徒ともあまり話をしたことのない私には、彼女と歩いた数分は妙に甘酸っぱいものだった。

彼女が、今どこでどうしているかわからないが、こんなことがあったことなど覚えてもいないだろう。
だが、人と人との関わりには、一方が忘れていても一方は良く覚えていることがある。
そんな、人生の一コマである。
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薩摩琵琶発祥の地

2009-12-20 | 史跡
薩摩琵琶は薩摩の伝統楽器ですが、その発祥の地が日置市吹上町にあります。


中島常楽院跡です。
1196年、島津忠久は、京都の天台宗常楽院の住職宝山検校を伴って、薩摩に下りました。
検校は、島津氏の祈祷僧として、この地に常楽院を建立しました。
歴代の住職は、島津氏の威徳を高めるため、各地で琵琶を弾いて仏法を広めました。
この琵琶が、薩摩琵琶に発展したとされています。
毎年10月12日、県内外の僧侶がここに集まり、妙音十二楽を演奏します。


庭の仁王像。


天邪鬼(あまのじゃく)の像。
いかにも、天邪鬼という面構えです。


隣にある石塔と墓地。

薩摩琵琶とはどういうものかというと・・・

これが薩摩琵琶です。
鹿児島市の維新ふるさと館に展示しているものです。
小椋佳さんなどの紹介もあり、最近は薩摩琵琶も少しは知られるようになりました。
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アサヒガニ

2009-12-18 | 食べ物
種子島からアサヒガニが届きました。


種子島近海で捕れるカニで、漁期は11月から3月頃です。
これは茹でたものですが、このように丸くて鮮やかな赤色であるため朝日の名が付いています。
なお、生きたカニも、これほど鮮やかではありませんが赤色をしています。
横歩きではなく、縦に歩くカニです。
食べ方は、他のカニと同じですが、茹でてそのまま食べるのが一般的です。
ナガラメ(トコブシ)とともに、種子島を代表する海の幸です。


浜ゼリも届きました。
ハマボウフウ(浜防風)というセリ科の新芽で、砂地の海岸で採れます。
食べ方は、てんぷらにしたり、このようにさっと茹でて酢味噌で食べます。
ほろ苦さがあり、これを楽しむ食材です。

種子島の食材を味わった日でした。
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ムラサキシキブ他

2009-12-16 | 植物
初冬の野山で見かけた植物です。


ムラサキシキブ(紫式部)クマツヅラ科
上品な紫色の実です。
色といい、名前といい、雅な感じの植物です。


ノジギク(野路菊)キク科
道路脇に咲き乱れています。
この花を見ると
♪遠い山から吹いてくる 小寒い風にゆれながら・・・
 (野菊)
という歌が思い出されます。


ノジギクのアップ。


イナカギク(田舎菊)キク科
ノジギクより花が小さく、葉が細長いです。


フユイチゴ(冬苺)バラ科
文字通り、冬に実がなるイチゴです。
少し酸味があり、おいしいです。


ハナミョウガ(花茗荷、ショウガ科)の実
色彩の少ない冬の山で、鮮やかな赤色をしています。


ノアザミ(野薊)キク科
花の時期は春から夏ですが、12月というのに咲いていました。


ヒメジョオン(姫女苑)キク科
これも春から夏に咲きますが、今頃咲いていました。

初冬の植物は、花だけでなく、実が楽しめるのもいいですね。
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竹田神社の石橋

2009-12-14 | 石橋
南さつま市加世田の、竹田神社の石橋を紹介します。


神社の前の国道脇の水路に架かる石橋。
鳥居の向こうが国道です。


石橋と、前回紹介した大クスのツーショット。


前の石橋を上流から見たものです。
アーチ橋です。


水路を上流へ行くと、この石橋があります。
上流から見たものです。


下流から見た近景。


前々回紹介した、島津忠良(日新公)の墓の近くに池があります。


この池に架かる桁橋です。


桁橋の上部。
橋の向こうが、日新公の墓です。

3回にわたって掲載した竹田神社を終わります。
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竹田神社の大クスとイヌマキ

2009-12-12 | 巨樹・古木
竹田神社の古木を紹介します。


境内にある大クス。
このような大クスが数本あります。


前の写真の右の大クス。
これらのクスノキは、日新寺の前身で室町時代に建てた保泉寺からのものです。
1798年の日新寺の火災で焼けましたが、生き残りました。
皮がはがれ、根元は空洞化しています。


左の大クスの根元。
痛々しいですが、ちゃんと生きています。


別の大クスです。
これは、火災にあった形跡はありません。


神社の裏山にあるイヌマキの古木。
加世田で最も大きく古いイヌマキです。
国内でも有数の大木だそうです。
 幹周り:3.65m
 樹高:25.5m
 樹齢:350年


前のイヌマキの根元。
幹のひだが、年齢を感じさせます。


前回紹介した「いにしへの道」のイヌマキの並木です。
ここにも、古木が並んでいます。
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