メランコリア

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『ゴースト~天国からのささやき』シーズン2(全22話)

2011-06-12 21:43:00 | ドラマ
『ゴースト~天国からのささやき』シーズン2(全22話)
日本でのOAは、2008年12月22日-2009年5月18日。

Ghost Whisperer Intro Season 2

Ghost Whisperer - Intro

disc 1-5
アンドレアは無事あの世に渡ったけど、帽子の男の正体は昔集団自殺を扇動し、自らもそれで自殺した男だと判明。
アンドレアの代わりに店を手伝うようになったのは、夫を亡くしたデリア。
反抗期の1人息子ネッドがいる。演技のうまい子役さん。
オカルトについていろいろ専門的な知識を教えてくれるペイン教授も加わった。
ペイン役のジェイ・モーアはコメディアン出身なんだ/驚

「出会った夜」では、夫婦のなれそめが描かれたけど、5年前?の話とはいえ、
過去の回想シーンもすべて同じ俳優が演じてるのが不自然で可笑しい
昭和の邦画もそうだったよね。学ラン着て、すごいムリがあったりとかw

disc 6-9
ペイン教授の妻は『Lの世界』でヘレナ役のレイチェル・シェリー!驚(しかも幽霊
「盗まれた死体」の検死解剖の人は、『ブルームーン探偵社』のビオラ役・カーティス・アームストロングだし!
霊が死体をのっとってゾンビみたいに歩いたり(!)、どんどん複雑なパターンが増えて、
ストーリー的にはパワーアップしてるけど、心霊現象としてあり得るのかな?
まあ、そもそもフィクションだし、非科学的な分野ではあるけど、
観る側としては、本当にあるんじゃないかって思っちゃう。
ポルターガイストが思春期の子どもに多いってゆうのは事実みたい。

「告白」ついにデリアに特殊能力のことを話した!てか夫チャールズはまだ成仏してなかったのか?
デリアは信じない人の典型で、そのまま和解して、お店のパートナーに戻る。
オーラなどを写真に撮るキルリアン・カメラ、エクトプラズマなど心霊科学用語もいろいろ出てきて面白い。

「コレクター」でついに同業者?を発見!でも、ガブリエルは霊を集めてパーティを開いてる変な人?
ペイン教授の奥さんも悪のほうへ連れて行かれちゃう(浮気を夫に告白して許しを得られず
4回の大事故で生き延びた子どもが集まり、飛行機墜落のセレモニーでメリンダが事故に遭い、
臨死体験をした後、その子たちに助けられ蘇生する。
その際、父に会い、兄弟がいることを告げられる。てか、お父さん死んでしまったの???
ジュリアン・サンズまで登場!/驚 ものすごいイギリス訛りで、喋り方とかにクセがあるけど、けっこう好きな男優のひとり。

こんな気になる終わり方じゃ、第3シーズンも見なきゃ落ち着かないよね

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『花粉の部屋』ゾエ・イェニー/著

2011-06-12 21:20:44 | 
『花粉の部屋』ゾエ・イェニー/著 平野卿子/翻訳 新潮社
以前『ソーネチカ』を読んだ時、最後に紹介されていて、簡潔なタイトルと、短い紹介文に興味を持って借りてみた。
渇いた文体や、根底を流れる空気は、『ライ麦畑でつかまえて』みたい。
裏表紙に書かれた「家族は、音もなくこわれる。」ってゆうキャッチコピーが的を得ていて、この1冊を見事に表している。


あらすじ
両親が離婚している18歳のヨーは父と暮らし、母は数ブロック先のアパートに住んでいた。
母は恋人のアロイスとヨーロッパに移り、ヨーは思いきって母を訪ねる。
その後アロイスは事故死してしまう。自暴自棄になった末の自殺ではないかとヨーは疑う。
呆然としたまま部屋に閉じこもった母ルーシーを必死の思いで部屋から出すヨー。
母は回復し、パーティでヨーに新しい恋人を紹介する。「妹ってことにしてもいいでしょ、ヨー?」
ある日、母はちょっと出かける風に家を出て、そのまま戻らなくなった。

いつも駅前でチェロを弾いているレアと知り合ったヨーは、豪邸に連れて行かれる。
遺産を受け継ぐレアは、まったく生活に困ってはいないが、母は瀕死の重病、父も不在がち。
似たもの同士の2人は急速に接近し、「いつかミルウォーキーに行こう!」と約束するが、
出発の当日になって、レアの母の具合が急変し、ヨーはまた一人残される。

再婚した父のもとに帰ると、妻アンナは妊娠7ヶ月だという。
彼女の連れ子パウリーンとはそりが合わず、ヨーはその夜ひとり抜け出す。。


読んでいて楽しい気分になる癒しの要素はゼロ。
離婚した両親の間で宙ぶらりになっている娘ヨー。
一番必要な時に必要なだけ与親の愛情をえられなかった子どもが
いつまでも社会との接点もうまく持てないまま、
常に寄りかかれるものを求めてフラフラとさまよっている。
場所も、時間も、季節も曖昧で、読んでいて一体誰が、どこにいるのか、見失うことしばしば。

あとがきを読んで、フラワームーヴメント世代で自由と個人主義を貫く親と、
渇いてギスギスした世界観を持つ現代の若者との断絶をスパっと描き出しているという解説に、やっと納得した。
でも、いつの時代も10代、20代は、アナーキーで、厭世的で、不安定ではあるけどね。

何日もまともに食事もせず、眠りも浅く、フラフラとして、
いつ死んでしまってもおかしくないようなヒロインだが、
老人2人と同じベンチに座って雪を待つエンディングには、そこまでの悲壮感はもうなく、
親と、彼らを取り巻く世界と別れ、1人で旅立とうとしているかのような雰囲気を感じた。

それにしても、2人の娘を満足に育てられなかった大人が、また新しいパートナーと共に
安易に新しい命を産み落とそうとしている無責任さには半ばあきれてしまった。
子どもへの愛情というより、互いの愛情を少しでも確固たるものにする証としたいのかもしれない。
みんな弱い存在なんだ。


p.105
地球にはまだ探検してもらおうと待っている秘境が残っているんだよ。そう思わせようとして、地理の教師は苦心していた。けれども、そうやって地図をあちこち杖で指している彼の唇を、時折苦笑がかすめた。なんといおうと、わたしたちはみな知っているのだから。自分たちが原形をとどめないほどかわりはてた惑星にいること、そしてもうだれひとりそれを求めてなどいないのだということを。


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