■『ふくすけ』@シアターコクーン
東京公演:2012年8月1日(水) ~ 9月2日(日) Bunkamuraシアターコクーン
作・演出:松尾スズキ
出演:
マス:大竹しのぶ
ヒデイチ:古田新太
フクスケ:阿部サダヲ
フタバ:多部未華子
タムラタモツ:皆川猿時
コズマエツ:小松和重
コズマヒロミ:江本純子
コズマミツ:宍戸美和公
スゲヤマ:村杉蝉之介
レイジ:少路勇介
サカエ:平岩紙
コオロギ:オクイシュージ
ミスミ:松尾スズキ
WOWOWでOAされた今作を友だちに録画してもらって観た。いつもありがとうございますすす/礼
ひと言でゆうならば、狂気のボードビルショー。
実際舞台に足を運んで観に行きたかったけど、ポスターの写真を見て、
きっと今の自分の精神状態じゃ耐えられない予感がして諦めたんだけど、正解だった
(でも、このポスター写真は、本作とまったく無関係な格好をしているねw
ケータイで話している人がいたから現代の話なんだろうけど、セットや服装は昭和風。
部長が演じるキテレツなキャラは、なんだか宮崎駿アニメに出てきそうな容貌で、
肩や胸に2人のにゃんこがひっついてるし、チョットだけわんこも出てくるw
フクスケは、途中から急にハイテンションになってピストルズ歌ってるし
毎日このテンションで演じてた阿部ちゃんはすげえ
でも、基本は狂気。
ドタバタと地獄に向かってまっしぐらに転落してゆく人間たちに
どうしようもない無力感が溢れて泣いた。
▼あらすじ
主婦マスの茶番な裁判シーンから物語りは始まる。部長は検事役。
「ブブゼラ吹くのは止めなさいっ!」ってセリフ気に入っちゃった/爆
盲目の妻サカエとヤク中の夫コオロギ。夫は病院の守衛?で、看護婦と浮気をしている。
マスは初産の子どもを死産で失ってからうつ病になり、家出したまま戻らなくなる。
吃音の夫ヒデイチはずっと探し続け、ホテトル嬢のフタバは純愛だと言って協力を申し出る。
ミスミ製薬の男爵と呼ばれるミスミは、精神安定剤で障がい児が産まれるという事件を起こしていた。
重度の障がい児を10年もの間監禁していた異常性愛者でもある。
大きな火傷跡をもつルポライターのタモツは、その事件を暴いて一時注目を浴びたことが自慢のアルコール中毒者で、
フタバに協力してマスの行方を捜す。
予知能力をもつコズマ姉妹は、歌舞伎町の風俗業界をしきっていて、
儲けは趣味の不発弾コレクションに費やしたりしている。
ミスミに監禁されていた障がい児スガマナツオは、入院して世間を騒がせる。
その後、コオロギらによって見世物小屋に売り飛ばされる。スズキ興行だっけ?鈴木清順っぽい世界で好き。
マスはコズマ姉妹の傘下に入って、金持ちをターゲットにした「輪廻転生プレイ」で金儲けに加担する。
フクスケと寝たか夫に疑われたサカエに雷が落ち、神が降りたと言い出す。。
**********************************
初演は1991年、1998年に再演。その時もフクスケ役は阿部ちゃん。
そして、2012年の再々演。
冒頭と最後に部長のインタビューが入っていたv
「根源的な怒り」+「選べない不条理」
死ぬことは選べるが、生まれてくることの選べなさ。選べないことの果てしなさ。
赤ん坊は、満たされた胎内から、欠落した世界に出て混乱して泣く。その根源的な怒り。
他者がいることで生じる不都合。
ある程度の不謹慎さは人間に必要じゃないか。両方があって本質が見えてくる。
などなど、語っていた
ラストに流れる曲がステキだったな。
わたしが演劇を観て一番感動するのは、いつも最後に演技者らが深々とおじぎするところだ。
東京公演:2012年8月1日(水) ~ 9月2日(日) Bunkamuraシアターコクーン
作・演出:松尾スズキ
出演:
マス:大竹しのぶ
ヒデイチ:古田新太
フクスケ:阿部サダヲ
フタバ:多部未華子
タムラタモツ:皆川猿時
コズマエツ:小松和重
コズマヒロミ:江本純子
コズマミツ:宍戸美和公
スゲヤマ:村杉蝉之介
レイジ:少路勇介
サカエ:平岩紙
コオロギ:オクイシュージ
ミスミ:松尾スズキ
WOWOWでOAされた今作を友だちに録画してもらって観た。いつもありがとうございますすす/礼
ひと言でゆうならば、狂気のボードビルショー。
実際舞台に足を運んで観に行きたかったけど、ポスターの写真を見て、
きっと今の自分の精神状態じゃ耐えられない予感がして諦めたんだけど、正解だった
(でも、このポスター写真は、本作とまったく無関係な格好をしているねw
ケータイで話している人がいたから現代の話なんだろうけど、セットや服装は昭和風。
部長が演じるキテレツなキャラは、なんだか宮崎駿アニメに出てきそうな容貌で、
肩や胸に2人のにゃんこがひっついてるし、チョットだけわんこも出てくるw
フクスケは、途中から急にハイテンションになってピストルズ歌ってるし
毎日このテンションで演じてた阿部ちゃんはすげえ
でも、基本は狂気。
ドタバタと地獄に向かってまっしぐらに転落してゆく人間たちに
どうしようもない無力感が溢れて泣いた。
▼あらすじ
主婦マスの茶番な裁判シーンから物語りは始まる。部長は検事役。
「ブブゼラ吹くのは止めなさいっ!」ってセリフ気に入っちゃった/爆
盲目の妻サカエとヤク中の夫コオロギ。夫は病院の守衛?で、看護婦と浮気をしている。
マスは初産の子どもを死産で失ってからうつ病になり、家出したまま戻らなくなる。
吃音の夫ヒデイチはずっと探し続け、ホテトル嬢のフタバは純愛だと言って協力を申し出る。
ミスミ製薬の男爵と呼ばれるミスミは、精神安定剤で障がい児が産まれるという事件を起こしていた。
重度の障がい児を10年もの間監禁していた異常性愛者でもある。
大きな火傷跡をもつルポライターのタモツは、その事件を暴いて一時注目を浴びたことが自慢のアルコール中毒者で、
フタバに協力してマスの行方を捜す。
予知能力をもつコズマ姉妹は、歌舞伎町の風俗業界をしきっていて、
儲けは趣味の不発弾コレクションに費やしたりしている。
ミスミに監禁されていた障がい児スガマナツオは、入院して世間を騒がせる。
その後、コオロギらによって見世物小屋に売り飛ばされる。スズキ興行だっけ?鈴木清順っぽい世界で好き。
マスはコズマ姉妹の傘下に入って、金持ちをターゲットにした「輪廻転生プレイ」で金儲けに加担する。
フクスケと寝たか夫に疑われたサカエに雷が落ち、神が降りたと言い出す。。
**********************************
初演は1991年、1998年に再演。その時もフクスケ役は阿部ちゃん。
そして、2012年の再々演。
冒頭と最後に部長のインタビューが入っていたv
「根源的な怒り」+「選べない不条理」
死ぬことは選べるが、生まれてくることの選べなさ。選べないことの果てしなさ。
赤ん坊は、満たされた胎内から、欠落した世界に出て混乱して泣く。その根源的な怒り。
他者がいることで生じる不都合。
ある程度の不謹慎さは人間に必要じゃないか。両方があって本質が見えてくる。
などなど、語っていた
ラストに流れる曲がステキだったな。
わたしが演劇を観て一番感動するのは、いつも最後に演技者らが深々とおじぎするところだ。