メランコリア

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『アミ3度めの約束 愛はすべてをこえて』(徳間書店)

2013-01-30 15:02:51 | 
『アミ3度めの約束 愛はすべてをこえて』(徳間書店)
エンリケ・バリオス/著 石原彰ニ/訳 さくらももこ/絵

世界を愛と平和で満たそうとしている人たちみんなにぜひ、いま読んで欲しい1冊。

『アミ小さな宇宙人』『戻ってきたアミ小さな宇宙人』につづく第3弾でこれがラスト。
前回、旧版を借りてしまったから、今回はちゃんと調べて他館の相互貸出を利用して、ももこさんのイラストで楽しめた
とてもいい物語はいつでも、早く先が知りたいと思うと同時に、終わりを知ってしまうのが寂しいものだけど、今回もそう。

今作では、アミも予想外の事件が起きたりして、前2作より冒険的な要素が多い気がした。
アミなら時間を戻したり止めたりすることも可能な気もしたけど。

読みながら、きっとエンリケさんは、また続編を書くつもりだと確信したのに、
今作の初版が2000年と知って、その期待がしぼんでしまった。
初版から早12年ちょっとも過ぎてしまい、
「ムダにしている時間はない」というセリフが頭をよぎる。
今でもまだ“地球が生き残れる最後の可能性”は残っているだろうか?

それでも信じるしかない。
1人1人が自らの内面と向き合って、欠けている部分に気づき、克服する努力をつづけること。
地球とそこに住む人々の生活をよりよくする方法は、
どこかの権力者が勝手に決めるんじゃなくて、
それぞれの1歩ずつの成長にかかっているんだ。

それにしても、今後、こんなに夢中になって、こんなにハッピーな気分に浸れる本、
こんなに純粋で、たしかな感触をもった愛にあふれた本と再び出逢うことができるだろうか!?

アミシリーズが映画化されればいいのなあ!
宮崎駿さん、どうでしょう???

ラストに4人がゆっていた“プロジェクト”は、もしかして、「アミプロジェクト」とつながるのかな?


▼あらすじ
前回、魂の双子・ビンカと別れてから、「また本を書いたら会える」というアミの再会の約束の時を
待って、待って、ずぅっと待ち続けていたペドリート。そして、ついにその時はやって来た!

まず、キア星のクラトを訪ね、彼が暴力的なテリから善良なスワマに変わった第一人者で、
他にも変化している人たちが増えてきていることを告げると、
自分の変化に怯えて山に籠もっていたクラトは涙したが、都会に戻るつもりはないという。

容姿を変えて、別の惑星に住むこともできると知り、ペドリート、ビンカをもっとも愛している人の許可が必要なため、
これまでの物語はすべて事実だと話すが、ペドリートのおばあちゃんは丸ごとすぐに信じてくれたのに対し、
ビンカの保護者(両親は戦争で亡くなっている)である母の妹クローカ叔母さん、その夫・テリのゴロおじさんは
UFOを見ても頑固として考えを曲げず、ビンカを精神病院へ入れようとする。
そこに政府警察がやって来て・・・



【内容の抜粋メモ】
またまた毎ページごとにフセンだらけになってしまったから、
ここに書けるだけの分量に制限して載せることにした
ぜひ、本シリーズを第1巻から手にとって読んでくださいませ/願

大多数の人々は、幸せから遠いところにいるか、食べるものがないか、人生を楽しむ時間がない
町には錠前や鉄格子、拳銃、壁が増え、貧しい人々と富んだ人たちの差は日増しに広がっている。p27


ここでは人々とは単に“生産するための機械”で、“消費者”で、自然とは“商品”でしかないんだから。p27


「君にそれを発言する勇気がないとする。そうしたら、その良い考えはけっしてみんなに知られることもなく、闇に埋もれてしまうよ。
 君の恐怖心のせいでね。本当は君に賛成する人だっているかもしれないのに」p51

「地球ではこのテーマを口にすると、アブないと思われちゃうんだよ。だからみんなと同じように行動して、
 同じように発言して、そうして結局は口を閉ざしてやりすごすんだ」

「でも、できる時は、そのつど自分自身に素直でいるように心がけてごらん。冷静さと尊敬の念をもって、
 相手を攻撃したり傷つけることなく、本当に感じていることを表現することをね。
 とくに君の考えが、愛の叡智に照らされている時には、君自身でも驚くよ、たくさんの共鳴者がいることにね。
 だって君たちの世界は、ちょうど今、変わり始めたところなんだから」p52


「生き物はみんな、自然と宇宙の愛のほうへ向かう傾向があるんだよ。だから、愛がないと遠のいていくんだよ」
「不愉快な人というのは自分の心を開くことができないか、開こうとしない人たちのことだからね」p60


「悪魔はまず、人々の中の一番暗いところから蝕んでいくんだ。とくに権力を持つ人たちは狙われやすい。
 そうと分からないうちに、ヤツにコントロールされてしまってるんだ」p90
「自分の考えや野望が悪魔によってそそのかされたものだということを知らないでいるからさ」


「人が幸せな時には高いエネルギーを発する。反対に幸せでない時はエネルギーや振動が低いんだよ。
 暗闇にいる人たちは高い振動に耐えられない。吸血鬼が太陽の光に耐えられないのと同じようにね」p93

「近頃急激に光が増えているから、暗闇の陣営でも躍起になって抵抗しているんだ。
 だから一方で美しいことがあるかと思えば、一方では、目を覆いたくなるようなことが起こってしまう
 それはもともとは魂の中での戦争だったものが、やがて世界の出来事になって現れ出てきたものなんだよ」p93

「君たちはまだ“上質の人生”というものを本当には分かっていない。だから人生への注文が少ない。
 自分の意見をなにも言わないし、何事につけ自分からは頭を突っ込まないで、すべて他人任せにするという、
 素晴らしい“良識”をもっている。つまり、君たちの世界は、君たちがほったらかしてきたままになっているってことなんだ」p95


麻薬について
「麻薬中毒の若者が多い世界は、未来が暗いよ。人類の敵が操る人たちによって支配されるようになる。
 麻薬におかされると、人は知性が鈍り、感情がマヒしてしまう。
 そうなるとその人自身のいちばん低い次元と結びつき、暴君は彼らを自分の思うように操れるようになる。
 だからこそ、そういう状態にいる人たちは、周りの人がびっくりするような犯罪をはたらいたりするんだよ」p98


ブーメランの法則
「原因と結果の法則、作用・反作用の法則だよ。もし、君がとてもよいことをすれば、素晴らしいものが君に返ってくる。
 もし、人々に害を及ぼすようなことをすれば、君がしたのと同じ“色”の害が君に返ってくるよ。
 この法は宇宙の存在すべてに対して作用しているんだ」p130


トイレとオフロ
何種類かの光線が、身体から出てくる老廃物やウイルスを非物質化する。
(このシステムはF氏が喜ぶな でもお湯につかるのも好きだけどね。それはレジャーとしてあるのかな?


仕事について
職業っていうのは、その人の魂の質を現像して1枚の写真にしたようなものなんだ。
 だからって職業で人を差別しちゃいけないよ」p159

「銀河系当局は、一人ひとり、その人に一番向いている仕事を頼むんだよ。
 そうするとやっぱり、やるほうのやる気もやりがいも、全然違ってくるからね」
「地球じゃそんなことあんまり考えてもらえない。だから、一人ひとりができる範囲でなんとかやっている」
「そうやって、たくさんの適性や才能を失ってしまうんだ」


奉仕について
「何事も全体とのバランスをとりながら少しずつ変わっていくものなんだから。
 もしまだ、奉仕への欲求が生まれていないなら、何もすることはない。
 人に言われたり、自分で決めて義務的に奉仕しなければならないというものじゃないんだ。
 愛に関することは、すべて自由であって、けっして義務じゃない。
 もし、自由でないとしたら、それは愛には属していない」p176


「すぐ目の前に優れた現実があるっていうのに、まったく気づかないなんて!
 そして、謙虚になってなにかを学ぼうとする代わりに、自分の水準(レベル)まで物事を引き下げ、自分たちの規則を押しつけようとする」p221
(思わず相手の無知を責めてしまうアミの人間的な一面が覗いてちょっと驚いた。

地下世界の空は投影
(どんなに文明と死でも、ニセモノの空はイヤだな。密閉すぎる・・・


「進歩してない人たちや、閉ざされた心の持ち主を前にしても、変わらずに使命を果たそうとしていくのは、とっても大変なことなんだ。
 彼らがもってる恐怖や疑いや不信に耐えていくのはね」p282


宇宙人の液体保存 出たっ『X-FILES』!p287
「他の国にハイレベルな科学技術を先取りされたくない。国際社会で覇権を握れるかどうかは、ひとえに、
 宇宙人の科学資産をモノにできるかどうかにかかっているものと、彼らは考えているらしい」p286


ぼくたちの世界では、とかく精神的なことは弱さを生みだすと誤解されがちだ。
だから人々は自分を守ったりだれかを支配しようとするときには、もっぱらお金や暴力に頼る。p353


「ちがうのよ、ただ、ゴロおじさんは自分があまりにも厳しいしつけを受けてきたから、
 わたしにも同じようにしてるだけなのよ。考えてみれば可哀想な人だわ。
 おじさんは、喜びっていうものを、なにか“いけないもの”のように感じているのよ」p372


「たしかに苦悩は師である。でも、その教えと引き換えに失うものはあまりに多いし、心には醜い傷あとが残ってしまう。
 おまけに、苦悩には中毒性があるんだ。苦悩中毒患者は、苦悩するのが当たり前になってしまって、もはやそれなしの人生は考えられない。
 もしも苦悩が足りなかったら、まるで空気が不足しているような気持ちに襲われるんだ。
 さらにひどい症状になると、わざわざひどい人生を選ぶようにさえなる。だからやっぱり、愛こそが最良の師なんだよ」p372


「惑星内部に住むということが、その人たちの魂のありかたをも反映しているんだよ。
 君たちの文明では、すべてが表面の問題なんだ。
 つまり君たちが注意をはるのは外部だけ、内部のことはさっぱりだ。だから、君たちは惑星の表面に住んでいる」p396

「そうやって、外部ばかりに関心をむけてるから、いつまでたっても本当の自分を知らないままなんだ。
 だって、自分の心の中をまともに見ようとしないんだものね。
 だから、本当はいつだって、一人ひとりの中に原因があるはずなのに、すぐに問題を他人のせいにしようとする」p397


「頭と身体の状態がよければ、健やかな精神状態は保障されている。われわれの身体は魂の状態を三次元化したものなんだからね」p436


ぼくたち一人ひとりには、ぼくたちの種の進化のために割り当てられた責任があり、そのために、
一人ひとりが自分の劣った部分を乗り越えることが、どうしても必要になってくる。
それはあくまで個人的な仕事で、個人が内的成長を遂げるために努力することによってのみ、人類全体が進化していける。p454

ぼくたちの今の世界は、国同士がこれまでになく依存しあった関係にあって、大災難を引き起こすのに充分なテクノロジーが発達している。
それを惑星や文明を守り、よりよくしていくために使えば、すぐにでも、新たな、すべての人々にとて平和な世界を作り上げることができる。


「君たちは、現在の過ちも過去の過ちも、毎日少しずつ乗り越えていかなくてはならない。
 それは原点に立ち返って始めることによってのみできることなんだ。
 つまり人生の一番大切な目的をハッキリとさせることであり、その目的とは、愛の成長に奉仕することに他ならない」

「まずは欠点の1つから初めて、だんだんと別の欠点へと移っていくようなやり方をしなくてはならない」


歓び、健康なユーモア、楽天主義、希望、責任、悪意のない魂、信念、許し、隣人への助けがますます必要不可欠。
逆に、恐怖、絶望、堕落からは距離を置くことが必要。
友だちや指導者を選ぶ時も、もっと厳しく判断すべき。

どんな犠牲をはらっても追放するべき欠点
羨望(ねたみ)、利己主義(エゴイズム)、暴力、物質主義、ひとの不幸を望むこと、無責任(知的・感情的・物質的・性的にことに対する)
恩知らず、不機嫌など


「ここでは競争ではなく、協力し合うんだよ。だから君たちに比べてずっとストレスが少ないんだ。
ここでは誰ひとり心臓マヒで死ぬことはないし、生き延びるためのあの過酷な精神的圧迫に耐える必要もない」p462
いいなあ・・・


「君たちは、宇宙親交がぜったい必要とする価値に、ちゃんと目を向けていない。ただそれだけなんだよ」
「手助けしたいと思いながら、どうしたらよいのか分からないでいる人たちもたくさんいる」
「君たちのものの見方がまだ変化できていないからだよ。物質主義的な観点や外面重視の視点から、
 もっと内面を感性するというテーマに向けてピントをあわせる必要があるんだ」

「自分たちのことばかり、みんなの豊かさについてはまるでかえりみようとしないわずかな人たちが、世界を動かす舵を握っているからなんだよ。
 その権力はとても大きいから、勝手な思惑だけで人類全体をひきずり回しているせいなんだよ」p465

「1つの状況から別の状況に移り変わる時には、変化を阻もうとする力が働いて、大きな災いが引き起こされたりする。
 スムーズに前進をはたすには、全体の意識の高まりだけなんだ」p466

今の地球の人口は5、60億人。
まったく農耕に使われていない土地を刺激して有効利用すれば、地球には、幸せに太ったひとたちが、800億人も暮らすことができる


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