メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(2000.9~ part1)

2014-01-01 10:10:28 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回はヴィヴィアン・リーの切り抜きが貼ってある透明なルーズリーフからご紹介。

  

photo1:オーランドのディズニー・ワールド、ユニヴァーサル・スタジオに行った。
photo2:なぜかオードリーと、ジミーの切り抜きが貼ってある。
photo3:仕事を変えるたびに派遣にいろいろ登録してて、求人の切り抜きがいっぱい!

昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『ホワイトアウト』(2000)機内にて
監督:若松節朗 出演:織田裕二、松嶋菜々子、佐藤浩市 ほか
ハリウッド的スケールとストーリーでなかなか面白かった。


『60セカンズ』(2000)劇場にて
監督:ドミニク・セナ 出演:ニコラス・ケイジ、アンジェリーナ・ジョリー、ロバート・デュヴァル ほか
なぜか日系女性がとろいドライヴァー役でちょっとムカつく。
ラストは和気藹々のパーティでめっちゃハッピーエンディング
おいおい、犯罪者の集まりがこんなハッピーでいいのか!?
これほど女みたいに車を愛する車オタクじゃないと務まらないプロ集団。
渋いクラシックなロックを聴いて「よし、やろう!」ってシーンもイイ。
スピードびゅんびゅんのカーアクションに目がついていかないほどの迫力!
あえて余計なロマンスシーンもカットしてあるのがクール。


『ムーラン』(1998)
監督:バリー・クック、トニー・バンクロフト 声出演:エディ・マーフィ ほか
基本的なストーリー展開、キャラ構成がほとんど同じなんだけど、
誰と観ても一様に楽しめるエンタテインメント性はさすが。

「一番の誇りはムーランなのだよ」

Aの声をエディ・マーフィが担当。ユーモア担当を見事にこなしてる。
これでパレードをもう一度見たら意味が分かるかも(もう2度見たが
昔の中国の男女差別をけっこー批判的に描いているのが特徴。
ディズニー映画のヒロインらしくないアジアンの顔は欧米の子どもらにどう受け留められただろうか?


『eXistenZ』(1999)

監督:デヴィッド・クローネンバーグ  出演:ジュード・ロウ、ジェニファ・ジェイソン・リー、イアン・ホルム、ウィレム・デフォー ほか
ゲーム業界が日々3Dだなんだとリアルに発展していく中、
いつか現実と区別のつかないヴァーチャルゲームが出来るというのは夢・・・のような本当のような。
爬虫類の変異グチャグチャを存分に使って、どこまでもリアリティに近い非現実を描いて危機感をえぐり出してる。

「これもゲームなのか?」

飛行機シュミレーションゲームのつもりでハイジャック、現実との区別ができない若者の犯罪が増えている。
すべてゲーム業界のせいともいえないが薄暗い恐怖感は否めない。
リーのクールでダークな魅力が出てる。


『スターシップ・トゥルーパーズ』(1997)
監督:ポール・バーホーベン 出演:キャスパー・ヴァン・ディーン、マイケル・アイアンサイド、デニス・リチャーズ ほか
10/14公開の『インヴィジブル』を撮った同監督作品をチェック。
噂通り突然変異BUG軍団の脅威と、次々切り刻まれてゆく兵士のCGがスゴイ。頭の中がすっかり軍事一色。
宇宙戦争になったら地球中が軍事一色になるのだろうか?
近未来にすっかり男女区別がなくなってるのは、むしろ中性のアリの群衆みたいに見える。
とにかくデカくなっちゃった虫の集団。巨大カブトムシみたいのも気味悪い極致だけど、
終始わざとらしい健全さをアピールした映像がより不気味。


『シュリ』(1999)
監督・脚本:カン・ジェギュ 出演:ハン・ソッキュ、キム・ユンジン ほか
爆発的ヒット作となった今作。フタを開けたらあまり目新しくなかった。
長ーーーーい銃撃戦、敵同士の恋人etc...
分断された国事情を背景にしたのが話題性か?

南北に別れてしまったのか? よほど貧富の差が大きいらしい。
冒頭の弱肉強食の訓練で血しぶきもものともせず勝ち残る女の姿がスゴイ。
が、やはりいくら殺人マシンとて女のフツーの幸せがほしかったってこと。


『アメリカン・ヒストリーX』(1998)
監督:トニー・ケイ 出演:エドワード・ノートン、エドワード・ファーロング ほか
『ファイト・クラブ』に続いてぶっちぎりのノートン。目立たない俳優と思っていたら、あれよあれよの快進撃!
人種差別問題、その根深い根底と終わらなく続く憎しみと怒り。
一度爆走し、道を誤った者に真の平和と平凡な幸福は閉ざされる。
こーゆーエンディングになることは分かってた。

「怒りをぶちまけるには人生は短すぎる」
「怒りがお前の生活を幸せにしたか?」

Dのレポートは「敵を作るな。皆仲間なのだから」で締めくくられる。
デレクの人種差別思考は、他でもない父親から洗脳されたものなんだ。
こうして無意味な争いの種が新しい無垢な命に刻まれ、結果的に憎み合い、犯罪となっていく。


『SF巨大生物の島』(1961)
監督:サイ・エンドフィールド 特殊効果:レイ・ハリーハウゼン
出演:マイケル・クレイグ、マイケル・カラン ほか
ジュール・ヴェルヌ『神秘の島』を原作に撮った作品だが、いろいろ混ざったり、削られたりしてる。
わざわざお色気をとってつけなくてもいーのになぁ
最先端技術の天才ネモ艦長の潜水服はともかく、ボンベが巻き貝ってのもw

漂流した2人の女性が“私たちを守るのは男の役目よ”とばかり強気なのが変。
裁縫やインテリアには熱心だったようだが。
エレナはロングドレスからパンツ丸出しの超ミニワンピに着がえて
「私、彼と結婚するわ」なんて、のんきなこと言ってるし

巨大カニ、鳥、タコは食糧難を救う前にヒトが食われちゃうんじゃないか?
60年代パニック、アドベンチャーもののほのぼの感は嫌いじゃない。

(まだレイ・ハリーハウゼンに本格的にハマる前だな


『スネイク・アイズ』(1997)
監督:ブライアン・デ・パルマ 出演:ニコラス・ケイジ、ゲーリー・シニーズジョン・ハード ほか
脂ののった2人の男優の競演。あらゆる角度から見た陰謀が絡み合って真実をうやむやにする。
ラストに光った赤いものは何だったのか?
その後はBとうまくいきそうなラスト。「とにかくTVには出れた」
ノリノリに切れまくる汚職警官、悪になりきれない善の男役にケイジがピッタリ。


『ヘンリー・フール』(1997)
監督:ハル・ハートリー 出演:トーマス・ジェイ・ライアン、ジェームズ・アーバニアク ほか
さて、これがドタバタコメディだろーか? よくよく選んだ結果がコレ?
自称小説家の怪しい男に詩の才能を見出されたサイモン。
どこに逸材が眠っているか、それを呼び覚ますキッカケがなきゃ始まらない。
その役目を負ったこの男にも生きる意味があったワケだ。

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notes and movies(2000.9~ part2)

2014-01-01 10:10:27 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『ディナーの後に』(1998)
監督:イム・サンス 出演:カン・スヨン、ジン・ヒギョン ほか
きっとAV以外で性をオープンに映画にしたって画期的なんだろうな。
しかもありきたりのBoy meets Girl のめでたしストーリーなんかじゃなくて、
いろんな形で始まって終わる(大抵中途半端に)リアリズムに徹したのが心地いい。
韓国女性の新しい恋愛観に共感。観た後もすがすがしい風を感じる。
美人だからって恋愛に恵まれるとは限らない?!
まっぱで窓の外の雨に触れるラストシーンが心地いい。

「流れに任せるだけ」っていうYのセリフが印象に残る。
恋愛も性も仕事も、きっとすべてが待ってるだけだと失望することになるんだな。
自分でつかんで選んだものなら、失敗しても悔いの残り方が違うんだろう。
「男なんていらない、女3人で会社作って暮らそう!」なんて女友だちの約束ははかない
世の中、男と女でできてるんだから、ピッタリのパートナーを見つけるのも目的の1つだろう。


『ザ・ビーチ』(1999)
監督:ダニー・ボイル 出演:レオナルド・ディカプリオ ほか
『タイタニック』のあと100本以上のオファを蹴って出演したらしい本作。
みんなが夢に思い描く理想郷が、もし本当に存在したら?
次第に文明社会のモラルから逸脱してゆく理性、狂気を熱演。
キャンペーンでこの舞台となったピピ島に行けるらしい

サメに襲われるようじゃ完璧なビーチとは言えないな
確かに今じゃどんな辺鄙な場所にも観光客がいて、それをカモにする商売人がいて、
あっという間に秘境は便利なリゾート地に変わってしまうのは止められない。
皆が自分だけのオアシス、プライベートビーチを持つなんて不可能だから悲しい。
でも実際ピピ島みたいに美しい場所がまだ残されているんだから地球もまだ捨てたもんじゃない!?


『オリーブの林をぬけて』(1994)
監督・脚本・編集・製作・出演:アッバス・キアロスタミ 出演:ホセイン・レザイ ほか
『友だちのうちはどこ?』『そして人生はつづく』に次ぐ“ジグザグ道3部作”のフィナーレ。
アッバス作はどこまでフィクションかそうでないかの面白さがある。
でもこれは“純愛”というよりストーカーだ。何度も何度も繰り返されるシーン(映画作りはそんなものか)、
理想を並べ続けるホセイン(都市部出身者なら森でレイプして殺して終わりだろう)、
あくまで返事をしないタヘレ(一度NOと言えば済むものを)、そして出演もしているアッバスが仕掛け人。
つまり余計なお世話で話をややこしくする年老いた天使役だ。

丘をこえてずーーーーーーーっと追いつづけてから、ずーーーーーーーーーっと走って戻ってくるまでを
ずーーーーーーーーーっと撮って終わり。
きっと何の進展もなかったろう。

地元の子どもたちとアッバスとの自然なやりとりとかはイイ。
親類が一気に何十人も死んじゃうなんて、美しい自然と対照的な残酷さ。


『野生のエルザ』(1966)

監督:ジェームズ・ヒル 出演:バージニア・マッケンナ ほか
ケニアの地に半年も腰をすえて撮影したとあって原作に忠実な人とライオンの触れ合いをリアルに描いた。
実際、夫婦でもあるマッケンナとトラバースは、動物好きらしく息もピッタリ。
こんなに頼れて理解ある関係は理想。

この物語は人とライオンの触れ合いと同時に、人の都合でペット化した動物を野生に返すのがいかに大変か、という警告でもある。
それにしてもライオンがこんなに人になつくお茶目で賢い生き物とはビックリ!
夫婦の忍耐強い挑戦とともに、動物の適応力の柔軟性、野生と人との関係を両立するエルザに
人と動物の可能性の広がりも感じる。

動物園で安全だが柵に囲われている身にするより「Born Free, Live Freeがエルザのため」
と主張したジョイは、ラスト、エルザの子を抱くことをあきらめる。
野生をペット化することに対するヒトの責任の重大さを身をもって体験したから。


『1000日のアン』(1969)
監督:チャールズ・ジャロット 出演:リチャード・バートン、ジュタヴィエーヴ・ビュジョルド ほか

「私は愛し愛された日々を思い出せる。欲望も」
「自分の罠にはまったの? 男のプライドが問題なのね。
 私の娘はかつてない大英国の立派な女王となるでしょう。私の死はそれに価する!」

それほど男子が欲しいなら一夫一婦制の誓いなどやめればいのに。
あれほど1人の女性を強く求めたのが単に男子を産ませるだけなら、相手は誰でもよかっただろう。
でもこの国王の苦悩と女の犠牲の末に女王が誕生したなら意味もあるのか?

ジュヌヴィエーヴの可憐で堂々とした演技が魅力。
エリザベスが女王になったとしたら、ジェーンとの間にも男子が産まれなかったってことか。
歴史のイタズラ。結果的にアンは死なずともよかったものを。
エリザベス1世とはどんな女王だったか、その後も知りたい。


『地上最大のショウ』(1952)

製作・監督:セシル・B・デミル 出演:チャールストン・ヘストン、ジェームズ・スチュアート ほか
アメリカが誇るリング・リング・ブラザース=バーナム&ベイリーサーカスを丸ごと使い、
ハリウッドスターもスタンド・インなしの演技で見せた華麗なる一大サーカスのショーと舞台裏、それに関わる人間模様。
半分ドキュメンタリーでもあり、一過性のサーカスの素晴らしい魅力を後世まで残る映画としておさめた意義も重要。

ビデオで観ても空中ブランコや綱渡りは手に汗握るし、動物やクラウンは楽しい。
今もサルティンバンコが人気だが、昔ながらのサーカスの推し量れない巨大さと、
混沌にして規則にのっとった大所帯、そこで繰り広げられる生死を賭け、肉体を駆使した
パフォーマンスとは、また違った趣だ。

罪から逃れるために普段からメイクをとらないクラウンがあのJ.スチュアートと分かるのが
刑事の渡した写真からって演出が憎い。

ディズニーを真似した小人のパレードもあり、元々は現在のディズニーのパレードも
サーカスを起源としているのかも?と思わせる。

“6才から60才まで!”と銘打つ司会者の言う通り、子どもに負けじと大笑いする大人の観客たち。
意外と冷めてる子どももいて、それぞれのシチュエーションで楽しむ客の反応も入れているのがイイ。


『かもめのジョナサン』(1973)
原作:リチャード・バック 音楽:ニール・ダイアモンド
監督・製作:ホール・バーレット
最初かもめと人の触れ合いかと思って、違って、かもめを擬人化したロードムーヴィーかと思って、違って、
今作は主人公はかもめだけど、精神の高度な到達点?を描いたとんでもなくハイレベルな話だと判明。
共感しやすいように原作者がかもめを選んだばっかりに、原作に忠実にした監督・撮影スタッフは大変だったろう
実際かもめがそこまで思考しているかは不明(だったら面白いね

「ここは天国か?」「天国は“行く所”ではない」

「思考と肉体はつながっている。自分で壁を創らず、自然体で理想を現実として感じるんだ」

「自分のしたいことをする。物理学と同じくらいシンプルだ。愛は与えるもの、学ぶ旅は永遠だ」

「彼らの中の善を引き出してやるのだ。これからは君が導いてゆけ」

死をも超える精神の境地とは? 原作者はどんな世界を見ていたのか?
映画としてはキツイかも。鳥の生態のドキュメンタリーではないし、
ストーリーよりも精神の哲学の問題だから。セリフも音もない静けさが目立つ。
N.ダイヤモンドの高らかな歌が苦しいミュージカル風だし


『クマのプーさん』(1977)
原作を全部ところどころつなげちゃったって感じ。
友だちがWOWOWで録ったディズニーアニメ映画シリーズ第1弾。
ハニーハントでまたブレイク中、新しい映画もできたし、
顔中をハチミツだらけにして歌もたくさん入ってる。終わり方がちょっと悲しい。
学校に通うことになったロビン

「僕のこと忘れないで、100歳になっても」
「その時、僕はいくつ?」
「99歳だよ、プーのおバカさん」


『グーフィとマックス ホリデーは最高!』(1995)
グーフィーって子どもいたのね。でも母親が出てこないのは父子家庭なのか??
つい最近の作品らしく、ロックに恋に夢中になる息子と父の確執がテーマ。
テーマ曲を歌う甘い声は誰?


『眠れる森の美女』(1959)
友だちの話だと、おとぎ話にはドロドロした実際の結末があるとのこと。
皆が知ってるハッピーエンディングはディズニーの功績だとしたら、それもスゴイ。


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notes and movies(2000.9~ part3)

2014-01-01 10:10:26 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『ピノキオ』(1940)
ディズニーアニメーションの歴史をどんどん遡ってる感じ。いずれも代表作ばかり。
吹替えなのがちょっと残念。でも名作童話を改めて観直せる。
流れるような動きがこの時代からカラフルな色とともに創れたのは驚き。


『ヴァージン・スーサイズ』(1999)
監督・脚本:ソフィア・コッポラ 出演:ジェームズ・ウッズ、キャスリーン・ターナー、キルスティン・ダンスト ほか
公開時気になってたけど、やっぱ重かった。イギリス映画っぽい。
ウッズとターナーの枯れた夫婦ぶりにビックリ。
『インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア』の美少女が見事に成長して出てる。
怪しい分析医ダニーっぽい・・・と思ったら本人だったw

なぜ青少年の自殺は増え続けるのか? 親は愛情もって接していると思っていても幻想なのか。
元々群衆の中には集団に適応できない種がいるのだろうか? 今作に答えはない。
親へのあてつけか? 体だけで捨てた男へのあてつけか?
少女の思い込みの強さが数人集まった集団ヒステリー状態だったか。
確かに10代は誇大妄想的なところと、ペシミスティックな心理が重なってる。
それを通過する者と、死を実行してしまう者との違いは???


『パーフェクト・ストーム』(2000)

監督:ウォルフガング・ペーターゼン 出演:ジョージ・クルーニー、ダイアン・レイン ほか
文句なくスケールのデカイ大作。俳優もタフな撮影秘話を明かしただけある。
CGだけでなく、実写ももちろん、海へ出たものと、巨大水層のものとで
数十分、もしかしたら半分以上ものリアルな嵐との闘いを再現。
観るほうもエネルギーがいる! 劇場で観たら格段良かったろう。
実話に基づく。同じ命を賭けるにも『アルマゲドン』と違って、
より身近な職、こんな男たちの獲るカジキは粗末にできない

「悪い予感がする」と分かっててなぜ行くのか?
妻や恋人、母や子にとっては金をもってくるより、無事に帰り、もっと安全な職でいたほうが幸せとなぜ分からないんだろう?
男は自分のために闘わなきゃならない。自分を男と証明しなきゃならない。

「無線もなくて19Cに戻った」と船長は言うが、これでもまだまだ自然と立ち向かうにはあまりに無防備な気がする。
いつかすごい進歩がきて、安全で効率的な漁業が実現されるだろうか?
そしたら魚のありがたみ、漁師のプライドが成立しないか? 難しい問題だな。


『オール・アバウト・マイ・マザー』(1999)

監督:ペドロ・アルモドバル 出演:セシリア・ロス、マリサ・パレデス、ペネロペ・クルス ほか

「すべての女を演じた女、母、女になった男たちへ」

今回はジャンルの異なる2本の映画で大感動した。
観る前は単純に息子が母の若き頃を追ってフィードバックをまじえながら父親探しをする話と思いきや、嬉しい裏切り。
この脚本、演出、そして俳優すべてが素晴らしい。
マヌエラのような人生の機微を知り尽くし、人の痛みの分かる女性になりたい。
それには想像を超える道があるんだろうな。でも、そうありたいと努力し続ければいつかなれるかも?

犬が喜んで飛びつくのに、父は娘と気づかないというシーンも泣ける。
現代の抱える性、老化、エイズ等の問題をうまく取り入れながら、
人の歴史を作ってきた女=母の強さ、優しさ、包容力が描かれる。


『The 4th Floor』(1999)

監督:ジョシュ・クラウスナー 出演:ジュリエット・ルイス、ウィリアム・ ハート ほか
3本目のすごい作品。今度はサスペンス・ホラー。それも超身近な恐怖。
騒音苦情にキレル近所の変な奴ら!! 何が怖いってこれほど身近な恐怖は他にない。

実際起こってるこーゆー陰湿な近所の嫌がらせ。
アパートとはいえ共同生活で、近所付き合いが大変なのは欧米も同じか。
こんな奴らと分かったらすぐ引越したいけど、経済的理由でそう簡単じゃない。

「音の中でもっとも神聖なのはサイレンスだ

たしかに他人の騒音は耐え難い苦痛。でもそれを止めろというのはプライバシーの侵害・・・
犯罪扱いするほどに取り扱ってもらえないのも現状。
でもエスカレートすれば殺し合いにもなりかねない大問題だ。


『マグノリア』(1999)
監督・脚本:ポール・トーマス・ アンダーソン 出演:トム・クルーズ、ジュリアン・ムーア ほか
トム・クルーズが汚い言葉連発の汚れ役を熱演して話題を呼んだ。
“全然無関係と思われた男女がひとつにつながる”って宣伝文句を今か今かと観てたけど、
そっくりつながるワケじゃなく群像劇として観るのが正解じゃない?
1番おいしかったのは愛憎劇をラストにまとめた保安官かな?

父を憎みながらも「死なないでくれ、このバカヤロウ!」と号泣するシーンは泣ける。
単純にはいかない家族の縁の深さ―――。
なぜか運命の夜にみんな同じ歌を歌うミュージカル風なシーンには唖然としたが
“何でも起こり得る”ってことを強調したかったみたい。
空から大量のガマガエルが降って、すべてがおさまるところへおさまるのも強引な気がするが・・・

Dは父に「僕をもっと大事にして」と言い、保安官は自問する。
「何が罪で、何を許すべきか判断するのは難しい」
これが本作で言いたかった本題か。


『LOVE etc.』(1996)
監督:マリオン・ヴェルヌー 出演:シャルロット・ゲンズブール、イヴァン・アタル ほか
なんでこれがR指定のエロティックドラマになってるんだ?
これがRなら、TVの昼メロも9時台のドラマやアニメもRじゃん。意外とフツーの三角関係もの。
シャルロット作品ってだけでつい観ちゃう。透明でロリータ的な魅力は健在。
2人のうちどっちかが実生活でもパートナーらしいけど。どっちだろ???
話そのものより、テープがデッキにからまって胃に穴があきそーなくらいビビった!

フシギな三角関係。ありそで、なさそな。このままで誰も傷ついていないのか?
一夫多妻とか一妻多夫とかOKな国もあるけど、それはそれなりに嫉妬心が渦巻いて、
きっと誰かは我慢したり、妥協したりしてるんだろう。

ラストはギリギリの選択状態なのかも。一緒に暮らさなくても愛し続けることはでき、
一緒に体を触れ合っても愛せない場合もあるって、人それぞれの形がある。


『リプリー』(1999)
監督:アンソニー・ミンゲラ 出演:マット・デイモン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウ ほか
マット・デイモンが影のキャラを演じた。ジュード・ロウ、パルトロウも今注目の3人の共演。
『太陽がいっぱい』のリメイクなんだっけ? 最初からとって替わろうとした確信犯なら憎めるけど、
太陽みたいな性格に憧れ、嘘に嘘を重ねても自信が持てずに幸福になれない主人公には同情してしまう。

「リプリーのいいところってなんだ? 大きな消しゴムがあったら、自分の過去を消したい」

物語は途中で終わり。このままで済むわけはない。どのみち幸福になれない彼に同情心すら抱いてしまう。
それにしても1人の人間が殺されていなくなったら、こんな簡単にことが誤魔化されて忘れられることはないだろうに、
生前の行いって大切だなあ。人によって自分の印象が違って勝手に解釈されちゃう。
反面Rみたく見た目真面目な印象はいつまでも良くとられるのは、人間関係のコツとして覚えておいたほうがよさそう。
イタリアの美しさ、街や人の活気が映画を彩る。


『マン・オン・ザ・ムーン』(1999)
監督:ミロス・フォアマン 出演:ジム・キャリー ほか
ウソつきの少年がオオカミに食われる話みたい、いつも人を騙してばかりいたM。
お笑いとしてはパンク、アナーキーなほうか。
MPとまた違った方向のウソか本当かの境と意外性を笑いとしてたんだ。
ジム・キャリーも実生活じゃ躁鬱気味で、ギャグもイッちゃってるほうだから、共感もって演じられたかな?


『真夏の夜の夢』(1999)
監督:マイケル・ホフマン 出演:ミッシェル・ファイファ、ケヴィン・クライン ほか
シェイクスピア劇はセリフが多すぎて本筋や細かい心情がかえって分かりにくい。
韻を踏むのがそんなに大切だったのかな?
このステキな夏の幻の一夜の物語をスターの競演で魅せるのが見所。
アリー役の女優が頑張ってるけど、キャラはアリーそのもの

イタズラ者パックが今作の主人公とも言える重要な役割。スポックみたいな顔がカワイイ。
あんまり世界をひとっ飛びって歳ではなさそうだったけどw
ミッシェル・ファイファの王女、ケヴィン・クラインの役者ぶりもハマってた。

コメント

notes and movies(2000.9~ part4)

2014-01-01 10:10:25 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづきで、このルーズリーフのラスト。
昔のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『アンドリューNDR114』(1999)
監督:クリス・コロンバス 出演: ロビン・ウィリアムズ、サム・ニール ほか
ロボットを通して人間性を描く。機械と人間の違いは?
万能で耐久性は永遠なのがロボット。限りなく人間に近づけることが人間の夢だったのに、
痛みと感情、五感を備えてなお、老いて死ぬことが人間だという結論が皮肉でもあり、感動でもある。
いつもは表情豊かでじっとしていないロビンが、感情を極限に抑えての名演w
人が夢に描くなら、きっとこんな未来ももうすぐそこに来ているのだろう。

永遠に生きる、若く、病のない人生がいつの世も人の夢。
人工臓器、医学の発達で寿命は延び、整形手術である程度の維持はできても、
老いと寿命をまっとうすることこそ摂理、限りある命でどう生きるかが大事なことに変わりはない。
ロボットに魂が宿るなら、死後2人が再会することも可能。
偶然の欠陥商品ではなく無から命を創ることができるだろうか?


『渡辺プロ ライヴスペシャル』(2000)
出演:パラシュート部隊、18KIN、いつもここから、シャカ、やるせなす、
アクシャン、ビビる、ピーピングトム、TIM、ネプチューン ほか

ピーピングトム:「6時頃行きます」「野口五郎?」て使えるw
シャカ:ストーカーのハットリ君w
ビビる:結構まともにコントやれるんだ 大木って妙なエネルギーに満ちてるw
ネプチューン:人情話からミュージックステーションの曲で唐突に終わる。
なんてこたないんだけどドラマが完成してて笑いもあって、ある意味絶妙なチームだよな、やっぱ。

あと誰がどれやったか記憶が曖昧。毎年夏にやる恒例ライヴ。生で見たらどんな感じだろ。


『ダブル・ジョパディー』(1999)
監督:ブルース・ベレスフォード 出演:アシュレイ・ジャッド、 トミー・リー・ジョーンズ ほか
これ観て旦那を殺したくなった妻が増えるんじゃなかろーか
証拠不十分だからか夫殺しの服役に6年は短い気がする。うち半分で仮釈だし。
日本でも飲酒運転で事故死させた男の刑が軽すぎると問題になったが、
アメリカの陪審員制度、弁護士の質等も問われているようだ。
刑務所内の時間経過はかなり違うのだろうか? ジョーンズは『逃亡者』を髣髴とさせる。
一度当たると同じような役が大量にくるんだろうね。
“同じ役はやらない”ってポリシーもハリウッドでは通用しないらしい。

AとTがいい仲になるとかでお茶を濁していないところが安心した。
6年で出てくる妻と再会しないと思ってる男がバカすぎないかな?
これだけ保険金詐欺で捕まる人がいるのに、敢えてやる人がまだいるんだから気が知れない。
いくらアメリカ広しといえど名を変えた程度じゃ、インタネの情報検索で見つかっちゃう時代だからね。


『WATANABE SHOWKAI』
出演:ピーピングトム、ビビる、アクシャン ほか

ピーピングトム:ダンサーと本格的なダンスあり! ギンちゃんは前見たのとちょっと違ってた。
ビビる:またかけあい漫才が見れるのかと思ったら、いつものスタイルだった
アクシャン:この真面目な役やる人のキャラ好きだな~w

渡辺プロはほんと、ネプチューン筆頭にいい人材がいっぱいいる。
ビデオも豊富だし、ライヴもさかんみたいだし。
それぞれキャラの違う魅力が楽しめて、新しい笑いの形、新鮮な驚きもある。


『MONTY PYTHON'S FLYING CIRCUS FIRST SERIES VOLUME ONE』(1999)

ついに全シリーズ網羅したビデオが出たか
今までご愛顧の1~8巻(あれ?13だっけ?)のシリーズも、ノッてた第2シーズンの
ピックアップが主だと知ったのは『モンティ・パイソン大全』を読んで。
第1、4シーズンに隠された珠玉のコントの数々。
今回は1泊で返すけど、今シリーズも長年に渡って穴があくほど楽しみたい。
見れば見るほど奥の深い?ギャグの真髄が味わえる。記念すべき第1~4回まで!

全スケッチ内容は『大全』に細かくあるから繰り返さないけど、改めてMP熱が再燃。
J.クリーズがまた映画に顔を出してて元気な姿に安心
でもエリックは? マイケルは? テリーは? '99の30周年には皆集まったのだろーか?

今作で今までピックアップでしか見れなかった全つなぎも含めた当時放映そのままの姿が見れて感謝感激。
ポリドール、ユニヴァーサル・ミュージックその他、企画者、販売に関係した人々はエライっ

ちなみに私のお気に入りは「三ツ星レストラン」。
急に頭突きを食らわす牧師のカートゥーンでも爆笑。
いつもながらジョーンズの脱ぎっぷりに感服。
美女に顔を舐められたり、腕にキスしたりとエリックと美女の絡みシーンにも注目
最初からエンジン全開! やりたい放題パワー炸裂。



『グリーン・マイル』(1999)

原作:スティーヴン・キング 監督:フランク・ダラボン 出演:トム・ハンクス ほか
お楽しみは後にとっておくほうなんだけど、新年特番、休み最後の締めくくりってことで開封。
それがフシギと号泣しない、静かな感動だった。原作を読むべきかも。
死刑囚の映画は『デッドマンズ・ウォーキング』『ラストダンス』といろいろあったが、キングのSF的要素が強く出てる。

死には死で償うという死刑制度が果して被害者の家族らの心の痛みを少しでも軽くするのか?
今日も増える一方のレイプや殺人等の凄惨な犯罪は愛憎劇から、そして突然変異のごとく生まれて、
死の直前に悔いて罪は本当に購われたと言えるのか? さまざまな問いが浮かぶ。

「自分の仕事のためだと神に申し立てしなきゃならない」
「私はもう生きていたくない。毎日悲惨な犯罪が起こって耐えられない」

「愛する者の死を見てきた。これがJを死なせた罪の報いなんだ。自分のグリーンマイルがどこまで続くのか・・・」

時に生き続けることが苦しみとなり、罪悪感を背負って生きることが罪の償いとなる。
「少年更生院で犯罪は若いうちに抑えられると知った」
自由の裏の犯罪大国アメリカの影も見える。日本がそこに追いつくのも遠くない。
そこに奇跡を起こす救世主はいるだろうか?





【読書感想メモ】
「Peanuts Essence 7 もっともっと」チャールズ・M・シュルツ著、谷川俊太郎訳
「Peanuts Essence 6 いいことがある」
「Peanuts Essence 4 そうだよ。」
「Peanuts Essence 9 はじめよう」
「Peanuts Essence 11 こんなもの!?」
「スヌーピーののんきな日曜日」
「ドクター・スヌーピーの犬の気持ちがわかる本」ドクター・スヌーピー著 チャールズ・M・シュルツ絵
「いいことから始めよう スヌーピーと仲間たちからの生きるヒント」Abraham J.twerski著

「葉っぱのフレディ」レオ・バスカーリア著
「素敵な女の子になるヒント 美人案内講座」島村洋子著
「自分を好きになる本」パット・パルマー著
「クマのプーさんえほん全15巻」A.A.ミルン著
「話を聞かない男、地図が読めない女~男脳・女脳が「謎」を解く」Allan & Barbara Pease著

「おとなになる本」パット・パルマー著
「科学のアルバム69 ネコのくらし」吉野信著・写真
「ポーのクリスマス」野村辰寿著
「へびとりのうた」東君平/絵・文
「おじいちゃんに再会 GARFIELD」JIM DAVIS著

「セサミストリート マペットの自己紹介」日本放送出版協会
「マンガ学」Scott Mccloud著
「ジェントルマン・ジム」Raymond Briggs著
「愛犬と暮らす365日のしあわせ」Suzy Becker著
「小径の向こうの家 母ターシャ・テューダーの生き方」ベサニー・テューダー著

「アウシュヴィッツを生きのびた父親の物語 MAUSⅡ」art spiegelman著
「All about Dick Bruna」講談社
「天地創造 男の創造」ジャン・エッフェル著
「タシールエニット博物館」池田あきこ著
「世界の自然詩人のうた 野のしらべ」編・絵/葉祥明



【イベントメモ】
「ディズニー・ワールド」、「ユニヴァーサル・スタジオ」@オーランド 2000.9.19-25
「国立科学博物館」@上野
「サルティンバンコ2000」@原宿
寄席「朝日名人会 第14回」@有楽町朝日ホール
高尾山、川越


コメント

謹賀新年

2014-01-01 00:10:50 | 日記
happy new year 2014!!!

今年の抱負は、「ムリしない」v
今年もよろしくお願い申し上げます。


Always look on the bright side of life/Monty Python

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