メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『生命(いのち)がめぐる星 地球』(フレーベル館)

2014-01-07 10:51:39 | 
『生命(いのち)がめぐる星 地球』(フレーベル館)
桃井和馬/著(JVJA会員)

年末年始明けの図書館に行ったら、休館中に整理したのか、
最近通ってる児童書の自然科学コーナーの棚も、以前とちょっと本の位置が変わったり、
前見かけなかった本もいろいろあって、また夢中になってしまった。
閉架だったのを加えたんだろうか? それともバラバラに置かれていて、私が気づかなかっただけか?

1頁、1頁読んでいくにつれ、1つの生命が、また他の生命へとつながっているのが見えてくる。
その連鎖をことごとく破壊しつくすヒトの存在も見えてきて、
思わず「申し訳ない~~~~!」と謝りたくなる。
地球にとってヒトが一番要らない存在なんだ


【内容抜粋メモ】

すべての生命には役割がある。
地球は、生命がつらなり、めぐる星。
しかし深刻な自然破壊のために、推定60~120種の生命が
多くは発見されることもないまま毎日絶滅している。

それぞれは一見、まったく違った存在にも見えるが
たがいに関係して循環し、地球という生命体を形づくっている。

「地球上でもっとも優れた生き物」と勝ち誇るニンゲンは、
地球の一員でありながら、その役割を果していない。


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国際機関の予測では、2050年、世界人口の7割が水不足に直面するという。
これからは水の奪い合いが原因で紛争や戦争が起きる可能性が高い


地球で最古の砂漠、アタカマ砂漠@南米チリ

毎日使うプラスチック製品や、テレビ、携帯の部品も、地下資源から作られている。



現在、毎年、九州と四国を合わせたくらいの森がなくなっている

木を失った森は、水を貯めておくことができず、雨が降るたびに土壌流失が起きる。
土の養分も流されるから、植物の育ちは悪くなり、砂漠化の始まりでもある。

アフリカではヒトが1人増えると、5頭の家畜が食糧として必要となる。
草木を食べ尽くすヤギやヒツジが増えた結果として砂漠が広がっている。


「根粒菌」は、マメ科植物の根に寄生し、養分をもらう代わりに、
空気中の窒素を土に返している。



密猟者によって殺され、象牙を切られた象の頭骨の山

象たちが病死した仲間の象牙を踏み砕いていた。
象牙をねらうヒトによって遺体がもてあそばれるのを防いでいるのだという。

象牙は今も高値で取引されている。
アフリカゾウは高い知能を持ち、75の単語を使ってコミュニケーションをとっている。


ヒトは象を捕らえ、「よい象」にするため訓練する。
アジア象にとっては直射日光は暑すぎる。
1頭ずつ鎖につながれ、強いストレスを受けるため、
すぐにヒトの命令を聞くようになり「よい象」になる。



フンコロガシがフンを転がすのは、安全な場所でフンの中に卵を産むため。
大きなフンは短時間で切り分けられ、病原菌が広がるのをおさえる役割を果たしている。



シロアリが食べるのは枯れたり、切られた木だけ。
すばやく片付けてくれるおかげで、地面の草木は太陽を浴びて育つことができる。



げっ歯類は地球でもっとも数が多い哺乳動物。
ジャッカルがいなければ、たった1年で陸はネズミに覆い尽くされてしまうだろう。



ライオンが食べるのは大型の草食動物。
狩猟がヘタだから、狙った獲物の2割しか倒せない。
食欲旺盛な大型草食動物が増えすぎたら、植物は短期間でなくなってしまう。



地衣類は藻と菌の共生生物。
藻が乾燥しないよう菌が守り、菌は藻から養分をもらう。


8本足の蜘蛛は昆虫ではなく、節足動物の仲間。
田畑の害虫を食べる肉食のため、日本では古くから「蜘蛛を殺すな」と言われてきた。



ハキリアリは葉を肥料にして菌類を育てて食糧にしている。



エルニーニョ現象により、ウミイグアナが食べる海草が不足した。
紅色の海草を食べるようになり、ごく短期間で体の色を変えた。
自然界の進化は、毎年、想像以上のスピードで発生しているという。


美しいカツオドリは英語で「booby(おろか者)」と言う。
簡単に捕まり、船員の食糧として大量に殺されていた


ヒトが持ち込んだネズミやブタがゾウガメの卵を食べ、
ヤギは草を食べてしまうため、餓死するケースも起きている。
かつてガラパゴスに十数万頭いたゾウガメは、今は15000ほど確認されるのみ。



自然界には地面に寝るオランウータンはいない。
ヒトになつく子どものオランウータンはペットとして人気が高いため、
密猟者はなつかない母親を殺し、子どもだけを売り飛ばす。


ゴリラが棲む森には地下資源が眠っている。
すみかを追われたゴリラは殺されることも多い。
高く売れる資源ほど、紛争や戦争の原因になりやすい



オスのロバとメスの馬をかけ合わせてつくらるラバ。
人工的につくられたラバ同士では子どもをつくれない。
ヒトの労働を助けるためだけの一代かぎりの生命なのだ。


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岩合光昭『地球のおくりもの』(世界文化社)

2014-01-07 10:51:38 | 
『地球のおくりもの』(世界文化社)
岩合光昭/写真・文

いぬ・ねこの写真でも大人気な岩合さんの本。
野生で生きている動物たちの姿は、美しくて神々しい
猛禽類が好きな私は、オオワシの飛翔する姿に惚れてしまった

こんな素晴らしい写真を撮りながら、世界中を旅する人生っていいなあ!

 
卵を抱く鳥も、赤ちゃんを抱くパンダも、ホッキョクグマなんか、こんな激近で撮ってて大丈夫なの
岩合さんの優しさが動物たちに通じているんだろうか?
それとも、この1枚を撮るために何ヶ月も滞在して信頼関係を作ったんだろうか?驚×5000

表紙の動物たちは、自然の中で生活する野生動物とのこと。

 


【内容抜粋メモ】


ヤシ油を作るために植えられたヤシの林


 
オオワシは冬になると流氷とともに知床半島へやってくる



パンダは、山を歩くヒトの気配がわかるだけで竹林の奥に隠れてしまう



アデリーペンギンのヒナたち

産毛が残っていると海水が染みこんで沈んでしまう。
この写真を撮ったのは夜の11時近く。南極の夏は日が沈まない
南極には地球上の氷の約90%がある。


 
ワタリアホウドリは、翼を広げると3m以上ある、飛ぶ鳥で一番大きい



このライオンのオスはメスの匂いを嗅いで顔の筋肉がゆるんでいるところ
トラが生活する森が減り、密猟者も後を絶たない。



ウミガメが泳ぐ海。ここに建物はいらない。
建物が建てば海は汚れることになるのです。


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『水と地球の研究ノート 5 ごみ水路水族館』(偕成社)

2014-01-07 10:51:37 | 
『水と地球の研究ノート 5 ごみ水路水族館』(偕成社)
武田晋一/写真・文 ボコヤマクリタ/構成・絵

まずは都市にある水路の汚さに絶句
どうしてゴミステーションに捨てないんだろう???
ボーリングの球まである/驚 こんなものまで川に捨てるヒトの気持ちが分からない。

そんな水路に、こんなに生物が棲んでいることにまたビックリ。
それらが皆ヒトが持ち込んだ外来種で、汚い水を好む生物だと知った。

水路の歴史も驚いた。
昔、田んぼを作るために、水路を作ったヒトたちがいたんだ。
気にも留めない日常風景を、立ち止まって見て、考えるだけでも、これだけ学ぶことができるんだな。
遠い国まで行かなくても、驚きは案外すぐそばにある。
まさかライギョまでいるとはね


【内容抜粋メモ】

 
友人が引っ越した北九州市。アパートの裏に水路があって、いろんな生き物がいると聞いて行ってみた著者。
水路はゴミでひどく汚れていて、時々ヒトが使った水がどばっと流れ込んでくる。
けれどそこには「死の水路」ではなく生き物がすんでいた。



最初に目につくのはフナ。コイもいた。


ミドリガメと呼ばれるミシシッピアカミミガメ


アメリカザリガニ



田んぼにいたおじいさんに歴史を聞くと、昔のヒトは雨水が集まりやすい谷に「ため池」を作った。
この水路は、田んぼで稲を育てるためにため池から水を運ぶ「人工の川」だった。


  
その後、日本は機械を作って、それを外国に売り、代わりに食べ物を外国から買うようになった。
農家も田んぼも消え、工場や会社ではたらくヒトが増えた。
結果、水路は取り残された。



昔は小川から水路にさかのぼってくる魚、貝、それを食べるホタルの幼虫もいただろう。
水路に住む生き物の多くは「外来生物」。かれらは日本の生き物を押しのけて全国的に増えている。

ウシガエル:食用として持ち込まれた。
アメリカザリガニ:ウシガエルのエサとして持ち込まれた。
ミシシッピアカミミガメ:ペットとして持ち込まれた→もとから棲んでいるカメの住処を奪ってしまう。
カダヤシは、メガカの卵や子どもを食べてしまう。


ある種類はキレイな水が好きで、ある種類は汚れた水が好き。

キレイな水は、湧水など自然界ではごく一部。
少し汚れた水が好き:カワムツ、ホタルの幼虫 など
汚れた水が好き:フナ、タニシ、アメリカザリガニ など

いる生き物の種類で、ヒトがどんな暮らしをしているかが分かる。



ブラックバス
アメリカの魚。釣り用として日本に持ち込まれたが、
肉食だから、日本の生き物が食べられ、数が減ったため、捕らえて処分する活動も始まった。


水路の水は地下にもぐり、大きな川へ流れ込んでいた。
この水路はいったい何のためにあるのだろう。
ブラックバスは、この先どこへ行くのだろうか。


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『科学のアルバム しょうにゅうどう探検』(あかね書房)

2014-01-07 10:51:36 | 
『科学のアルバム しょうにゅうどう探検』(あかね書房)
徳富一光/著

地球の自然について学習中。
この「科学のアルバム」シリーズは全100巻+別巻4冊もあるのか!驚
1995年初版ってことで、若干昭和ちっくな写真とレイアウトデザインが気に入ってしまったv

今出版される自然をテーマにした本は、どれも環境汚染について大なり小なり触れているけど、
この頃はまだ純粋に観察されたままを記している。


閉所がムリな私には到底入れない世界だけに、実際に地中奥深くまで探検した感じの撮り方に
自分も探検家になった気分が味わえる。
このもっと奥深くにJ.ヴェルヌの書いた地底王国はあるだろうか?!


【内容抜粋メモ】

鍾乳洞はおもに石灰岩地帯にみられる。

地面にしみこんだ雨水は弱い酸性を帯びる。
酸に溶けやすい石灰石を溶かして空洞をつくる。
地底の洞窟には、大きな地下水の池もあるため、ときにはゴムボートを浮かべて渡る。


地震などによりさらに洞窟の形は複雑になる。

つらら石:天井から垂れ下がった石
石じゅん:地面からのびている石
この2つはよく対になっている。

鍾乳石:鍾乳洞でできた石の総称。

鍾乳石のできかた:
石灰分を含んだ水が天井から落ち、空気に触れると溶かす力がなくなる。
石灰分だけ天井に残り、地面にも積る。



つらら石を輪切りにしたもの。1つの輪ができるのに何十年、何百年もかかる。

石柱:つらら石と石じゅんがくっついて1本の柱になったもの。100年間に6mmずつ成長しているという調査結果がある。



ナウマンゾウがいた頃の日本

ときには、ナウマンゾウ、アオモリゾウの化石がみつかる。
アオモリゾウは、今から10~6万年前に日本にいたゾウ。
日本が大陸と陸つづきになった時、ナウマンゾウを追って大陸から石器時代のヒトが渡ってきた。



●洞窟の生き物
メクラゴミムシ、マシラグモ、シロツチカニムシなど(虫は苦手だから写真はカンベン
どの虫も目の働きを失い、目を持たないものもいる。
洞窟の生物は、外に出すとすぐに体が乾いて死んでしまう。



リムストーン
地面から突き出た指のような石じゅん。その根元に水たまりができている。
その淵にできた石灰石のあぜ石のこと。


だんだん畑のように広がっているリムプール


網目のような洞窟を通り抜けた地下水は、やがて地表に出て川となり、海にたどりつく。


●日本でよくみられる洞窟

鍾乳洞、溶岩どう、海しょくどうの3種類。日本で一番数が多いのは鍾乳洞。
鍾乳洞の石灰岩は、海の生物からできている。日本に石灰岩地帯が多いのは、その昔、日本が海の底だったから。



カルスト地形:溶けずに岩の部分だけ地表に残った地形。



鍾乳石のできかた

石灰分が溶けるのは、酸性の水だけ。自然では雨水が地下に染みこんだ地下水だけ。
雨水は、土をもぐる間に二酸化炭素が溶けて酸性になる。
岩の隙間からにじみでた地下水は、洞窟の空気に触れ、溶けていた二酸化炭素が空気中に逃げ出す。
二酸化炭素を失った分だけ酸の濃度が薄くなる。


●鍾乳石の種類
つらら石、ながれ石(フローストーン)、カーテン、石じゅん、石柱、あぜ石(リムストーン)、洞窟真珠



コウモリは翼のある唯一の夜行性の哺乳類。
超音波を出して飛び、夜、外に出て、体重の半分くらいの量の昆虫を食べる。
冬眠する洞窟と、夏に生活する洞窟が違う。

「グアノ」
コウモリのフン。養分に富んでいるので、カビなどの植物が育つ。
→トビムシ、ヤスデがカビを食べる。
→カニムシらはトビムシやヤスデを食べる。
→カマドウマ、クモはカニムシらを食べる。



探検のための服装と装備(行かないけどね


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