メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

国立国会図書館@探検バクモン

2014-01-16 17:15:33 | テレビ・動画配信
ニッポンイチ!超巨大図書館 大衆文化編@NHK「探検バクモン」
一度は行ってみたいと思いつつ、ほとんど閉架扱いで、
借りるのに手間がかかるってことでちょっと悩み中の国立国会図書館。

 
建物はさほど大きくはないけど、その内部は17層+8階って、ほぼ地下に本が入ってるんだ/驚
4000万点を所蔵し、ほぼ閉架扱い。

 
『女性セブン』、『鳩よ!』ほか雑誌の蔵書数は日本一の1000万冊
地下8階最下層は雑誌書庫。一般人は普段入れない場所に入るのがこの番組のいいところ。


地下で作業するスタッフのため、地上からの明かりがとれる吹き抜け構造になっている「光庭」!
中は、喫煙はもちろん、飲食も禁止、トイレもない、まさに本のための空間。

 
書籍だけじゃなく、音源も所蔵しているってことで、日本最古のレコードなども紹介。

 
当時、とても高価だったレコード、蓄音機が、一般家庭にも普及した。
実家にもヴィクターのステレオがあるけど、音が全然違うもんね!
レコードのことを「アルバム」と呼ぶ語源になったのは、
当時、個人のコレクションなどとして、写真のアルバムのようにレコードを入れる紙製の入れ物があったから。

 
国会図書館コレクション

 
当時の子どもたちは月刊誌を楽しみにしていた。他との競合で単行本7冊もオマケがついていた/驚
『少年』には江戸川乱歩の少年探偵団が連載されていた!

 
宮武骸骨は、独特の切り口で世相を切りまくっていた。


『婦人クラブ』は女性誌のさきがけ。表紙は竹久夢二。


第2回 激動の昭和史編

地図は50万点。ほんとタモさんに見せてあげたい!「ブラタモ」でぜひ。
大正9年の中野駅周辺はほぼ何もない。監獄があった場所は、いまや公園ってなんか怖い
蛇行して氾濫しがちだった荒川は改修工事中だった。

ネットで検索すれば、歴史上の人物の生声が聞けるデータベースもあり/驚


最後は日本国憲法に関する貴重な資料を紹介。


そもそも、戦後、国民に広く情報を提供するという目的でできた国会図書館。

  
憲法も国民に分かりやすいようイラストで解説されている。

 

 
一般家庭にも憲法の読本が配られた。



『137億年の物語』
「私たちではない別の人類がいた」ってタイトルに惹かれて、なぜか3回分だけ予録していたのを見てみた。
ずっと続きものの番組だったのね クリストファー・ロイドが書いた本が元。

●フローレス原人
 
小型人類ってゆうホビットみたいな人たちがいた。そいや国立博物館で見たかも。
進化というと巨大化するイメージがあるけれども、島に渡ると他に外敵がいなければ体が大きい利点がないため
ヒトも小さくなったという説。そうして環境に合わせて動物のサイズが劇的に変わることを「島嶼化(とうしょか)」という。

●クロマニョン人

・・・サミュエル・L・ジャクソン?

北京猿人、ジャワ原人も絶滅し、ホモ・サピエンス(新人類)だけがアフリカで進化してから世界各地に散らばった。
最古の日本人は「港川人」(4万年前

 
マンモスの骨でつくった住居/骨に描かれた絵

 
ライオン人間/骨でつくったフルート

冬の寒さを乗り切る住居、服を縫う針、火などの道具の発明によって、ヒトはより遠くまで旅をし広まっていった。
3万年前には、絵、音楽、アクセサリーもあり、持ち物はすべてみんなで共有し、“個人のモノ”という認識はなかった(イイネ

●エジプト文明
金字塔=ピラミッドのこと。
奴隷が作らされていたと思われていたが、出勤簿が発掘されたことで、農閑期の公共事業だったと思われる。
「ジャスミン革命」によって不安定な情勢のエジプトは、観光客が激減している。


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『アラスカの詩 めぐる季節の物語』星野道夫

2014-01-16 10:24:01 | 
『アラスカの詩 めぐる季節の物語』(新日本出版社)
星野道夫/著

2014年も星野さんの撮ったアラスカの写真の壁掛けカレンダーにした。
1月はアザラシの親子。
地球のどこかに、こうして今も息づいている命があることを思い出させてくれる。
久しぶりに星野さんの本を借りてみた。
これまでの著書からの抜粋だから、何度も読んだ文章、光景だけれども、何度読んでも味わい深い。
本書は、アラスカの短い春、夜のない夏、紅葉に染まる秋、そして長い冬、
それぞれの四季にまつわる話が順番に置かれている。


【内容抜粋メモ】



「冬」
私たちは、二つの時間を持って生きている。
カレンダーや時計の針に刻まれる慌しい日常と、
もう一つは漠然とした生命の時間である。
すべてのものに、平等に同じ時が流れていること・・・
その不思議さが、私たちにもう一つの時間を気付かせ、
日々の暮らしにはるかな視点を与えてくれるような気がする。



「雪、たくさんの言葉」
一年に一度、名残惜しく過ぎゆくものに、この世で何度めぐり合えるのか。
その回数をかぞえるほど、人の一生の短さを知ることはないのかもしれない。

昔、山に逝った親友を荼毘に付しながら、
夕暮れの空に舞う火の粉を不思議な気持ちで見つめていたのを思い出す。
あの時もほんのわずかな灰しか残らなかった。
生命(いのち)とは一体どこからやって来て、どこへ行ってしまうものなのか。
あらゆる生命は目に見えぬ糸でつながりながら、それはひとつの同じ生命体なのだろうか。



「遥かなる足音」
すべてのものは、いつか土に帰り、また旅が始まる。
有機物と無機物、生きるものと死すものとの境は、一体どこにあるのだろう。
いつの日か自分の肉体が滅びた時、私もまた、好きだった場所で土に帰りたいと思う。
ツンドラの植物にわずかな養分を与え、極北の小さな花を咲かせ、
毎年春になれば、カリブーの足音が遠い彼方から聞こえてくる・・・
そんなことを、私は時々考えることがある。



「春」
雪の重みで倒れた木。そこにアカリスが住んでいたことを思い出した星野さんは、
ずっと見てみたいと思っていた巣の様子を見てびっくり!
枝や枯れ葉が敷きつめられているのかと思ったら、
巣穴の底に敷かれていたのは、星野さん宅の丸太の間に詰められていた断熱材だったw



「満天の星、サケが森をつくる」

Salmon make a forest.
サケが森をつくる(古いインディアンの諺)
川を真っ黒に染めるほどのサケの群衆が産卵のためにやって来て、
産卵を終えて一生を終えた死骸は土壌に染み込み、森を育む。


ナーストゥリー
倒木の上に落ちた種。さまざまな虫や菌類によって腐食した倒木は、豊かな栄養を含む養木となって土壌の働きをする。



「ふたたび、冬」
海面から宙に舞うクジラが自然ならば、そのクジラに銛をうつエスキモーの人々の暮らしもまた自然なのだ。
自然とは人間の暮らしの外にあるのではなく、人間の営みさえ含めてのものだと思う。
美しいのも、残酷なのも、そして小さなことから大きく傷ついていくのも自然なのだ。
自然は強くて脆い。

自然に対する興味の行きつく果ては、自分自身の生命、生きていることの不思議さに他ならないからだ。


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『アラスカの詩 極北に生きる人びと』星野道夫

2014-01-16 10:24:00 | 
『アラスカの詩 極北に生きる人びと』(新日本出版社)
星野道夫/著

【内容抜粋メモ】



「生まれもった川」
人間の風景の面白さとは、私たちの人生がある共通する一点で同じ土俵に立っているからだろう。
一点とは、たった一度の一生をより良く生きたいという願いであり、
面白さとは、そこから分かれてゆく人間の生き方の無限の多様性である。

わずか十五畳ほどの家の中を見渡しても、人間はこれだけ何も持たなくてもよいのだ、とビルの暮らしは語りかけてくる。
言いかえれば、人生を生きてゆく身の軽さである。
そう、誰かがパーソナル・ディフィニッション・オブ・サクセスという言葉を使っていた。
きわめて個人的な、社会の尺度からは最も離れたところにある人生の成否、
その存在をビルはぼくたちにそっと教えてくれているのかもしれない。

「誰だってはじめはそうやって生きてゆくんだと思う。
 ただみんな、驚くほど早い年齢でその流れを捨て、岸にたどり着こうとしてしまう」

世界が終わりになろうとも、私は今日リンゴの木を植える・・・
ビルの存在は、人生を肯定してゆこうという意味をいつもぼくに問いかけてくる。


「白夜」
本当の意味での野生、原始自然というものをぼくは見たかった。



「ある家族の旅」
人間の一生がいかに短いものなのか、そしてある日突然断ち切られるものなのかをぼくは感じとった。
私たちは、カレンダーや時計の針で刻まれた時間に生きているのではなく、もっと漠然として、脆い、
それぞれの生命の時間を生きていることを教えてくれた。
自分の持ち時間が限られていることを本当に理解した時、
それは生きる大きなパワーに転化する可能性を秘めていた。



「ジムと息子たち」
ひとつの生命を終わらせ、自分の手で触れ、子どもながらに何か知っただろうか。
我々を含めたすべての生命が、他の生命に依存しているということを。
その肉を口に含んだ時、そのカリブーの生命を自分自身が生きてゆくのだということを。



「思い出の結婚式」

「アラスカはいつも、発見され、そして忘れられる」
そんな諺がアラスカにある。
1890年代のゴールドラッシュから久しく忘れられていたこの土地は、
油田開発の中で、再び発見される時代に入っていた。

アルカトラズ
サンフランシスコ湾に浮かぶ小さな無人島。
1969年、アパッチ、ナバホ、ブラックフート・・・14人のインディアンの若者が集結し、19ヶ月にわたってこの島を占拠した。
彼らはこの島が先祖から受け継がれてきた神聖な大地の一部であるとし、
歴史の中に埋もれていきそうなアメリカ合衆国とインディアンの関わりに、
小さな戦いを始めたのだった。



「約束の川」
キャンプ・デナリ:約20年間、マッキンリー山の麓で運営された小さな山小屋。
ミューリー兄弟:アラスカのナチュラルヒストリーにおける伝説的な動物学者。
ブラッドフォード・ウォッシュバーン:マッキンレー山全域の地図を作成した探検家。
ビル(ウィリアム)・ベリイ:極北の自然を描き続けた画家。
ミューリー:
伝説的な生物学者。後にアメリカ自然保護運動のパイオニアとなった。夭逝。
未亡人のマーガレットは『Two in the Far North(二人の極北)』を書き、
この土地の自然に憧れる誰もが読むアラスカの古典となった。


シリア&ジニー:1976年、シリアはウィルダネス・ソサエティの会長に初の女性として就任。

Life is what happens to you while you are making other plans.
人生とは、何かを計画している時に起きてしまう別の出来事のこと。

誰もが、それぞれの老いに、いつか出会ってゆく。
それは、しんとした冬の夜、誰かがドアをたたくように訪れるものなのだろうか。



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