メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

「ムジカ・ピッコリーノ外伝」 時計台のモンストロ(2019年)

2019-08-04 14:05:57 | 音楽&ライブ
出演:
ベルカント号
ジュリオ - オカモトショウ(OKAMOTO'S)船長
ロッソ - 長岡亮介 機関士
ルネッタ - 佐藤奏 機関士助手
フローラ・ミラネッティ - 高沢英 研修生
ピッピ - 西條妃華 研修生

ムジカ・アカデミー
ローリー司令官 - ROLLY
モレッティ連絡官 - 森啓一朗

シエリ ムジカドクター 藤原さくら
クロノス ムジカドクター 津田寛治



ムジカ・ピッコリーノ Season7(2019)1~10話


「ムジカ・ピッコリーノまとめ」参照


【内容抜粋メモ】
いきなり♪We Will Rock You/Queen のドンドンパから始まる
この番組もクイーンにのっかりましたか

ベルカント号で♪Ob-La-Di, Ob-La-Da/The Beatles を弾き語りしている少女シエリ




ローリー司令官:今回はジュリオとシエリでモンストロを治療してもらう
モレッティ連絡官:時計台のどこかにモが隠れている

Jとシは同級生
研修生の時のJがどうだったか聞くと、日記を出して遅刻した話
テストの点数が悪かった話をする

日記にあるピアノを弾く男性は父でムジカドクター
シが小さい頃にモの治療をしに行ったきり帰ってこない




毎回凝ったCGだけど、今回は江戸川乱歩より凝った時計塔
扉は閉ざされていて、時計盤が回転し、思いきりクイーンの顔が出てくる






ピ:おじさんの顔が4つ!?
(まあ彼女の年齢には“おじさん”に見えるか・・・

ボヘミアン・ラプソディ / クイーン の出だしのメロディ

4人で歌ってみるとバラバラ
フ:こんな複雑なコーラス、どうやったら歌えるのかしら?
シ:きっと紙に書いたのよ

(譜面のこと? 今さら? そいえば、これまでモの治療に譜面は使ってなかったか!?
 そっちのほうがすごい

「紙に書くと」
譜面を見て元気よく歌う4人の子どもたち






書き方によって、こうまで変わるのか! 譜面ってすごい/驚
素晴らしいコーラスに完成する

譜面に合わせて歌うと反応して、今度はランダムな英数字が出る




ミラージュボールを振るとシの日記が光る
2人で小さい頃歌うシの姿が浮かぶ
シ:よくお父さんと歌ってたメロディが聴こえた

「コード」
ミュージシャンにとっては基本中の基本だろうけど
初めて分かりやすく説明されて嬉しいが、分かったような分からないような?








シがミラージュボールを振るとメロディを弾く父、歌う自分の姿が浮かぶ
それをギターで弾くと扉が開き、らせん階段がある

外は雨 たくさんの振子時計の部屋で作業している男性は
シの父でムジカドクターのクロノス
(初めて、本格的な俳優さんが出てきた/驚






ク:
この時計台自体が巨大なモなんだよ
10年前、モの中に入ることに成功して、惚れた
この完璧な設計 緻密な歯車 このモを治したいと思った
このモに残された時間はあと少しらしい

このモの治療には200もの声が必要だ
治療のカギはこの8つの時計
それぞれに音が記録できると分かった

「多重録音」
1人で別のメロディで歌い、同時に流すとコーラスになる




シ:5人だと40にしかならないけど、それぞれをまとめればいい!

「ピンポン録音」
5人の録音を足すと15人分になる これを繰り返すと無限大
これを実際にやったクイーンってやっぱすげー




オペラ部分の声が揃った 船で仕上げの演奏に行こうとすると
ク:私はここに残る この時計を操作できるのは私しかいない

親子は別れてしまう これを歌い演奏する勇気もすごい
ヴォーカルはシとJ かなり低いキー

この回はロッソがいない・・・?と思ったら
最後の演奏の時だけ現れて、ブライアン・メイばりのギターを鳴らす






オペラパートでは、クが8つの時計を操る
多重録音が効いて、ついに飛び立つモ! これは素晴らしい








このメンバーでしか出来ないアレンジと演奏
Jはフレディ特有のステッキ状のマイクを使ってる

シ:モンストロが飛んだ・・・
(いきなりの大役で緊張しただろうね






ローリー司令官も大喜び
クはパラシュートで脱出し、自分の船で去る





コメント

講談「呂昇物語」 ほか@日本の話芸

2019-08-04 14:05:56 | テレビ・動画配信
講談「柳生二蓋笠」 一龍斎貞水




3代将軍家光に剣術を教えていた柳生但馬守宗矩には3人の息子がいたが
長男が病に倒れ、頼りになるのは三男の又十郎
彼は剣道はまるでダメ お酒が大好き

神田のはすっぱ娘おたまは将軍の寵愛を受けるが
将軍の目を盗んで又十郎と付き合い始める

父がそれを知り、追い出す時に100両を渡す
おたまの手をとり、夜中に神田の実家に来る

世間知らずの若旦那は100両を夫婦に渡してしまう
最初は待遇が良かったが、金がなくなると態度が変わる夫婦

浅草に出かけ、お土産を買って帰ると、酒を飲んで寝ているおたまを見て呆れ
自分が家を飛び出したことを後悔し、そのままおたまの家を出る

山の中の世捨て人の老人を紹介され、そこに行く
明けても暮れても剣道の修行を積み、5年が経つ

髪は伸び放題、着物はつぎはぎだらけ
「その姿のままで江戸の父の元に帰るがよい」

父の元には真っ直ぐに帰りづらく彦左衛門の家に行く

又十郎:日光の華厳の滝で修行して参りました
彦左衛門:どんな武芸を身につけたかこの場で見せろ

可愛がっている小鳥2羽を鳥籠から外に放して気合を入れると気絶して落ち
それを鳥かごに戻すとまた元に戻る
お茶碗を気合だけで割ってみせる

彦左衛門:剣術はともかく奇術を学んだようだな

いきなり刀で襲いかかると それをかわし 手を打って 刀を落とし 鞘に収める

彦左衛門:
お前が又十郎だと父親は気が付くまい 私が連れて行こう
親父と決闘して、お前が勝ったら 身の上を明かして
柳生の跡継ぎということにしようじゃないか


彦左衛門:
但馬殿と立会いをしたいという仙人のような男がいる
お前が負けたら、その男を養子にすることにしよう
その男はここが柳生だと知らない

父親は本当の槍でやるという
但馬:わしが負けたら自分の腹をかっさばく

又十郎はそこにあった濡れた笠二つで戦うと言う
又十郎:その笠を 父の頭に乗せる それなら親不孝にはなるまい

負けた父親はこの場で腹を斬ると言い
彦左衛門が「ここにいるのは又十郎だ」と言うと
親子は泣いて再会を喜ぶ

その3日後 又十郎は晴れて柳生家を継ぐ



落語「一人酒盛」柳家権太楼




酒を飲むといろんなクセが出る
泣き上戸 笑い上戸 寝てしまう人

くまさんの家に行くとめ

くま:
知り合いから酒の素の素みたいなものを一升もらった
滅多に手に入るものじゃないからと置いていった
とめさんは酒が好きだから誘った
燗のほうが美味い

とめに火をおこさせ、全部やらせる
どんな酒かと待ちきれず冷で飲みはじめるくま

くま:
かわりばんこだから!
初めてこんないい酒飲んだ!! 燗のも全部入れて 全然違う!!
ある時、酔って終電まで行き、円タクで帰ってくれと駅員に言われて
帰ったらかかあに怒鳴られた と愚痴話を始める

焼き海苔をすすめるがない 古漬けを出させる
最後の燗も飲んでしまう

くま:とめさん歌って
自分で気分よく歌って 客から拍手
ついに怒ってとめは帰ってしまう

とめ:もう二度とお前となんかと飲まないからな!

そこに奥さんが帰ってくる
くま:ほっとけ、ほっとけ あいつは酒癖悪い



落語「反魂香」三遊亭圓輔
「待ってました!」と声がかかる かなりのご高齢




“グランプリ女優”の京マチ子さんが亡くなった
『羅生門』『雨月物語』良かったですね

一番残念だったのは、朝丘雪路さん 我々の憧れの的だった
認知症という病になった

自分の家内もアルツハイマー型認知症
今やったこと、食べたことは全部忘れてしまう
その代わり昔のことはよく覚えている

60代ぐらいの時は、電車で席を譲られると「いや、いいです」などと断ったもの
「次降りますから」と言われて 席に座ると、その人は降りない

自分のほうが先に降りる時「どうもありがとう」と言うと
ニコッと笑顔を返してくれる
そんなことがあると1日爽やかな良い心持ちになる

人間にも「陰陽」というのがある

「かがみ女に反り男」
女の人は陰ですから少し前かがみぐらいのほうがいい
男は陽なので、少しそり具合のほうが形がよろしい

手のひらにも陰陽がある 表を陽 それを返すと陰
祭りの時は 手のひらを上にして担ぐ
喧嘩の仲裁の時は手を下にする

幽霊は柳の下に出る 柳は陽木(ようぼく)
お正月に食べるお雑煮を食べる時のお箸は柳の木 陰陽が合体して凄みが出る

(やっと本題に入る

カーン カーン

ハチ:気色悪い 隣の侍は夜中になると鐘を叩きやがる 文句を言いに行く

ハチ:
長屋のものはみんな迷惑してる
昼間散々働いて、夜寝ようとすると鐘を叩くから
子どもなんか怯えて寝小便をしてしまう と言うと謝る侍

十三郎:
元は鳥取の藩主 重三郎
吉原に遊びに行った時、花魁・高尾太夫に一度目から自分にぞっこんになり
2度3度会うようになった 夫婦になろうと誓いを立てた

その太夫が、その後仙台公の目にとまり
金を山ほど積まれて 身受けということになったが
自分に操を立てて バッサリと斬られてしまった

浪人になった自分だが せめて菩提を弔うために お香を焚いて鐘を叩いている
7日目にお香の中から 高尾の姿が現れた
拙者の顔を見て嬉しそうに笑っていた

ハチ:じゃあ自分にも会わせてくれ と頼む

十三郎:
他人がいて現れるものかどうかわからないが 静かにして控えていなさい

ドロドロという音 高尾が出る

ハチ:
確かに出た じゃあ毎晩でも弔っておくれよ その代わりそのお香をくれ
私もかかあに3年前に先立たれて 久しぶりに呼び出してやろうと思って

やらないと言われると「大家に言って出てってもらうからな」と部屋を出る

高尾が言っていた言葉を思い出し「反魂丹」なら薬屋に行けば売ってると薬屋に行く
薬屋にあったので買う

ハチ:あんないい女が毎晩出て来るならヤモメでも寂しくないな

煙を焚くがなかなか出てこないから、買った分を全部焚くと、家中煙だらけになる

「ちょっとハッつぁん!」

ハチ:煙から出るのが恥ずかしくて外から来たな

奥さんじゃなくて、隣の奥さんだった
「きな臭くて心配してきたんだよ」



落語「夏の医者」 笑福亭鶴笑
(この人、前も面白かった人だ→here




陽気な大阪弁

「ヤブ医者」というのも諸説ある
良いお医者さんは高麗人参などを薬として渡していたが
金のないお医者さんは、裏の庭の藪に入って 草を抜いて
「薬です」と言って渡していたという説

もう一つは、藪は風でふわふわと揺れる
風邪が流行ると、医者の人手が足らずに動くからヤブ医者という説

息子が畑仕事をしていると
父親が足元に 目をひんむいて倒れていて驚く

医者を呼ぼうにも村には医者がいない 山を三つ越さないといない

やっとの思いで山を三つ越えて 暇そうなお医者さんに来てもらおうとするが
遠いと分かると「行かない」と断られる

それでも仕方なく薬箱を持たせて歩くが、途中で道に迷った
医者:山二つ越えてきたのに もうあと7つ越えなくちゃいけなくなるじゃないか!

二人でよじ登るようにしていたのは山じゃなくて大蛇だった
大蛇も夏はグデンと横たわっていた

大蛇:
なんか重たいぞ 人間が登ってきてる
この若いのうまそうじゃの と、息子を食べてしまった

医者:わしも医者の端くれだ 助けてやらないかん

寝ているうわばみの口を開けて「おーい」と呼び 口の中に入っていく
(だから座布団が赤いのかなw

今からテレビを見た人「何をしてるんだ!?」って思うでしょうね
落語してます 誰も信じてくれんわな(ww

真っ暗な腹の中で2人は再会

医者:
足元から溶けるぞ
薬箱の中に火打石が入ってるから カチンカチンと打ってみろ
思案煙草ゆって、ゆっくり考えたらいいことが思いつく
今から下剤を調合するから

下剤で外に出られたのに「薬箱を腹のなかに置いてきた!」と言う息子
またうわばみの中に戻ろうとする医者

医者:もう一度わしを飲んでくれ
うわばみ:断る 夏の医者は腹に触るんじゃ

座布団を口のようにして動かす こんな落語初めて見た



講談「呂昇物語」宝井琴桜
(講談師は女性が多いのかな?




慶長年間  出雲から始まった女歌舞伎 江戸でも大流行になった

京では女太夫が出現したが、幕府は「女芸人は風紀を乱す」ということで
舞台に出ることを禁止した

寛永6年 これが改正になった

明治10年 女性が寄席に出られるようになった
一世を風靡したのは女義太夫 娘義太夫 バンカラな学生は 人力車を付け回した

当時の文部大臣は「学生は義太夫を聞いてはいけない」とおふれを出した
(なんでもかんでも禁止すりゃいいってもんじゃないのに

そんな明治の半ば 名古屋 いちふく亭という寄席があった
女義太夫の第一任者 竹本仲路 が出ている

駆け出しの頃の仲路
楽屋に35歳ぐらいの男が飛び込んできた
「誰か来てもいないと言ってくれ」 楽屋にあった葛の中に隠れる
そこにドヤドヤと巡査が現れるがシラを切る

「助かった このお礼は必ずしますから」


3ヶ月後 大津屋という呉服屋の番頭が訪ねてくる

番頭:
あなたとうちの若旦那との仲が世間に知れるようになりまして
旦那も奥様も大層心配しているので
さるところから立派なお嫁さんをもらうことになった
1000円という大金を用意した 若旦那のことは諦めてほしい

なかじ:いつか親に会わせるという約束をした 国松という子どももいる

番頭:
若旦那も承知の話 あなたにはひいきの客も沢山あるんだから
子どもも誰の子か分からない
私は50年勤めて給金は15円ばかり
それを1000円あげるというのだから

なかじは若旦那に会わせて下さいと家に行くが外へ突き出された

「死んでやる」と海岸までやってきて、飛び込もうとした時に男が助ける
月あかりで互いに見合わせると、いつか助けた男 万吉

事情を話す

万吉:
よくある話だ お前さんにはもっと大きな夢があるんじゃないのかい
義太夫だ まだ荒削りだがこれから修行を積んだら大した義太夫になるに違いない
世の中で一番幸せなのは、親が死に、子が死に、孫が死に、ってことだ

なかじ:じゃあなぜ巾着業などをしているんですか?

万吉:これをしないと飯が食えない

なかじ:修行して、立派な義太夫になったら 命の恩人のあなたを養います

と言って別れる

そこに同じ稼業のサンジが来る 海に呼んだのは彼
サンジ:おつな娘がいるから 婿に行こうじゃないか

業界用語と言いますか、お宝の入っている蔵のことを「娘」と呼ぶ
盗みに入ることを「婿」に行くと言う 番犬のことを「姑」と言う


万吉:
俺たちは押し込みや泥棒じゃねえんだ
暴力などではなく 指先の技術でお宝をいただく

サンジが怒って小刀を出して襲ってきたので
それを避けて 殴ったら「このままで済むと思うなよ!」と逃げていく


なかじが家に戻ると、母が心配している

なかじ:もう若旦那の事は諦めて、大阪でみっちりと修行したい
母:くにまつは私が引き受ける

3年後
真打に昇進 呂昇という名前をもらう
たちまち京と大阪の人気を集めた 呂昇の講座は弾き語り

名古屋から母と子どもを呼び寄せた


ある日、格別ひいきをしていただいているお客を5、60人呼んで 盛大に忘年会を開いた

お酒をもらって 酔いを覚ますために海におりた
そこに紋付袴の立派な紳士・万吉がいる

万吉:
呂昇に名前を変えてからずっと通っていた
巾着切が贔屓だと知れればお前の名前に傷がつく
客席の一番後ろで顔を隠して聞かせてもらっていた

俺もあれから 大阪一の親分だ
警察の取り締まりが厳しくて、明日にでも外国へ高飛びしようと思っている

その前にお前さんに 別れを言おうとやってきた
どうかこのまま修行を続けてもらいたい

呂昇:
あの海岸で約束しました 私が立派になった時 あなたを養うと
大阪が危ないのであれば各地に知り合いがいます

万吉:今の言葉だけで十分だ

そこに「御用だ! 御用だ! 神妙にいたせ」と刑事や巡査に取り囲まれ、手錠がかかる

呂昇:命を助けてもらった恩があります ひと言言いたいことがあるので時間をもらえないか

万吉:俺は関係ない と言うその目に涙が浮かんでいる

呂昇:恩は返すので、それまでお体を大切に


その後も呂昇は修行を積み、男より一段も二段も低いとみられていた
女義太夫の地位の向上に努めた

明治31年
初めて東京に出た 二本松を皮切りに 寄席をやるとどこも大入り満員
帰りに名古屋に立ち寄り 晴れて故郷に錦を飾る

大正13年 惜しまれて引退するまで芸一筋だった


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