メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

全米オープンテニス2019 3回戦 錦織圭×アレックス・デミノー

2019-08-31 16:28:11 | テニス
全米オープンテニス2019 3回戦
錦織圭(第7シード)×アレックス・デミノー(38位 オーストラリア 20歳)

US Open Tennis Championships Official Site

「ぐぐスポ!」さま、いつもお世話になっております/感謝×5000

場所:アメリカ ニューヨーク
日程:8.26~9.8
時差:日本が13時間進んでいる


Sportsnavi


ジョコビッチは痛みを抱え、フェデラーは劣勢から挽回 [全米テニス]
“ジョコビッチは、世界ランク56位のフアン イグナシオ・ロンデロ(アルゼンチン)に6-4 7-6(3) 6-1の勝ち試合の間、
 エンドチェンジのたびに繰り返しトレーナーを呼び、肩にマッサージを受けていた。

「間違いなく僕は試練を課された。これは僕がもうかなり長いこと抱えているものなんだ」

「痛みを抱えてプレーするのは容易なことじゃない。
 戦い、いくつかのショットでは幸運に恵まれるよう願わなければならない」


 フラッシングメドウは、ここまで驚きで沸いてる。
 フェデラーがこの日アーサー・アッシュ・スタジアムのコートを踏んだ頃までに、
 男子トップ12シードのうち半分がすでに姿を消していたのだ。

フェデラーは語った。
「本質的に、しっかりウォーミングアップするとか、精神的にしっかり準備するとか、
 対戦相手を過小評価しないといったこと以外のよいスタートを切る秘訣なんてものがあるとは思わない。
 僕はこのすべてをやった。君らも知っていると思うが、僕はいつもそうしている」”

ほとんどの選手がケガや痛みを抱えてプレーしている
1セット落としたくらいでこんなに言われるのは
ジョコビッチ、フェデラーだからだ

これまでの歴史でも番狂わせは無数にあったし
だからといって、この2人が今後勝ち上がらないと思うのは気が早いでしょうよ


8.31 0時~
ニューヨークは快晴



■第1セット



●第1ゲーム
Nサーヴ Nネット フリーポイント
フォア大きくアウトN サイドラインアウトN
ブレイクポイント2本 フリーポイント
ダウン・ザ・ラインアウトしてブレイクからスタート 1-0A

●第2ゲーム
ワイドサーヴ+オープンコートA フリーポイント
ベースラインロングA 左右に振ったA
フリーポイント 2-0A

●第3ゲーム





バックハンドダウン・ザ・ラインA コンパクトなスウィング
フォアハンドネットA

バックハンドネットして声が出たN
長いラリー 絶妙なドロップショット出たN これは鉄板

ネットしてまたブレイクポイント
セカンドサーヴ 左右に振り、ボレーの組み立てN デュース

フォアハンドアウトN ブレイクポイント2回目
フリーポイント デュース ラケットかえたN
オープンコートはアウトA

アプローチは良かったが、ナイスパッシングショットA デュース
フリーポイント 長いゲーム

バックハンドネットN 悔し顔 デュース 8分超え
Nアウトでブレイクポイント3回目

バックハンドのラリーからフォアへA 3-0A
最初から集中してチャレンジしているA

●第4ゲーム
ベースラインにオンザラインA え、今ごろチャレンジ? アウト
Aのチャレンジだったの?



Aネット 互いにハードヒットの連続
フリーポイント ダブルフォルト ブレイクポイント
ダブルフォルト2回でブレイクバック 3-1A

●第5ゲーム
ワイド+オープンコートN バックハンドスライスの打ち合い
先にオープンコートに攻めたN
ドロップショットのミス?A
Aアウト 3-2A



若さの勢いが少し空回りしている感じのA
ペットボトルにアイスバッグを乗せて冷やしておくN

●第6ゲーム
Aがプレーを止めて主審に抗議 また遅いチャレンジ アウト
チャレンジのタイミングが変わってる

バックハンドパッシングショットN 「カモン!」て声が響いた
サイドラインアウトN

セカンドサーヴポインツウォンが60%のN
ファーストサーヴポインツウォンが80%台のA
アンフォーストエラーは10:9A


ダウン・ザ・ライン大きくアウトA
センターにサーヴィスエース
フォアハンドネットN 4-2A

初対戦でなかなか最初は読めないか

●第7ゲーム
ドロップショットを拾って素晴らしいコースに返したA
いい走りっぷり フォアハンドウィナーA
バックハンド大きくアウトしてうなだれるN ブレイクポイント3本
Nネット あのアンフォーストエラーは何だろう 気になる 5-2A

●第8ゲーム
サーヴィングフォーザセット バックハンドダウン・ザ・ライン急に出たN
アプローチ+ハイボレーN いろいろ仕掛けるのはイイね

バックハンドアウトA ブレイクポイント2本
フリーポイント2本 バックハンドスライスアウトN デュース

Aもボレー魅せる セットポイント
フリーポイント 6-2A




3回戦も厳しい闘い
Nのファーストサーヴがなあ・・・
謎のアンフォーストエラーも多かった



■第2セット

●第1ゲーム
Nサーヴ アプローチ甘くパッシングショット抜かれた
Aもまだたまにイージーミスがある

ダブルフォルト 「GO KEI」の声が飛ぶ
ワイドサーヴ+オープンコートN

サイドラインアウトにNチャレンジ ちょいアウト
ブレイクポイント ねばったラリーはAアウト デュース

ワイドサーヴ+オープンコートはアウトN
ブレイクポイント2回目 ダブルフォルト 1-0A
厳しい時間帯が続く

●第2ゲーム
フリーポイント3本 サーヴィスエース 111MPH 2-0A 

●第3ゲーム
ワイドサーヴ+オープンコート これは決まったN
フォアハンドネットN アンフォーストエラー多いな
バックハンドアウトA スマッシュも返されて大きくアウト!
セカンドサーヴでフリーポイント 辛くもキープ 2-1A

●第4ゲーム
フリーポイントが多い 左右に振ってボレーN
ネットプレーの調子はイイ Aはベースラインプレーヤーか?

フォアハンドウィナーでガッツポーズN
フォアハンドアプローチがウィナーA

トスの時の「ブイー」て音なに?!

フォアハンドアウトA デュース フォアハンドアウトN
バックハンドの打ち合いはNネット 3-1A
2セットダウンは辛いぞ

●第5ゲーム
いい形作ってボレーN アプローチがウィナーN
時々動画が止まり広告が入る 「がんばれ~」の声

ダウン・ザ・ラインは大きくアウト デュース
アンフォーストエラー22:13N これはいかん

左右に振ってもしぶとく拾ういい脚もってるA
スマッシュN デュース
集中力の持続が重要 チャンスはいつ来るか分からない

バックボレーN ダブルフォルトって! 4本目 デュース
うつむいたチャン またネットプレー決めたN これはイイ

ナイスリターンA デュース 粘るなあ
フリーポイント 3-2A
ファーストサーヴ互いに70%になった

Everyday People/Sly & The Family Stone 久々聴いたv

今日も日本人ファンたくさん
連日観に来ている人もいるね



●第6ゲーム
ワイドサーヴ+オープンコート+ボレーA
ミスって「もう!」と大声出したN

ダウン・ザ・ラインで抜いたA スゲーな
Nもバックハンドウィナーで返す

Aを走らせたN 「もう1本!」と声がかかる
サーヴアウトにAチャレンジ アウト

ダブルフォルト3本目 デュース ここは少ないチャンス
フリーポイント2本 大事なところでいいサーヴ 4-2A

こうしてスゴイ若手もどんどん出てきて
BIG3との闘いだけじゃないなあ

●第7ゲーム
パッシングショットA 坂井利彰さんの解説が聞きたい
サーヴ+1本 「頑張れ~!」てたくさんの応援ありがたい
フレームショットN セカンドサーヴでサーヴィスエース
セカンドサーヴでフリーポイント 4-3A

●第8ゲーム
サーヴで主導権をとるA フリーポイント
前に詰めてプレッシャーかけたN

ダブルフォルトにAチャレンジ・・・してないのか 4本目
フォアハンドネットA ここは大事なブレイクポイントで大騒ぎ
長いラリー 攻めるN よし! 4-4

パフォーマンスが落ちる時間帯は必ずあるもんね
このセットで早めに取り返したい

●第9ゲーム
バックハンドネットN アンフォーストエラー減らさないと
アンフォーストエラーは14:13A まだ五分五分か

ワイドサーヴ+オープンコートN
また変なタイミングでチャレンジA アウト
相手をかく乱させるためのチャレンジなのか?

フリーポイント ミドルをネットN あと1ポイント
トップスピンがアウト デュース ほぼミスで失ってるよ

それでも攻め続けるN フォアハンドネットN 逆にブレイクポイント
フレームショットでブレイク 5-4A

この落とし方は心配だ
攻めてるのにミス じっくり打ち合うかネットプレーか

●第10ゲーム
サーヴィングフォーザセット フリーポイント
サーヴアウトにチャレンジA アウト チャレンジ権なくなった

フォアハンドネットN ダブルフォルト3本目 ラッキー
フリーポイント セットポイント

セカンドサーヴ 足元+パッシングショットN これはスーパーショット
あと1本 ラリーはAネット もうチャレンジ権なし デュース

ここが勝負の分かれ目 積極的な攻めA セットポイント3回目
Aアウト デュース 死に物狂いでとってくれ

フリーポイント セットポイント4本目
セカンドサーヴ フォアハンド大きくアウトN 6-4A






このアンフォーストエラー17:6Nの状態で
あと3セット連取 勝てる気がしません・・・
1セットくらいは取って欲しい

トイレットブレイクをとったN

なんとなし次松くんに似てる気がするA





■第3セット

●第1ゲーム
Nサーヴ レシーヴからのほうがやりやすい?
Aネット フォアハンドアウトN このミスあかん

フリーポイント フォアハンドウィナーN
ボレーをネットかなり下にミスN
フォアハンドウィナーN 1-0N

ようやく大事なファーストゲームキープ

●第2ゲーム
3セット連取するのはベテランでも難しいが、どうか?
フリーポイント サーヴィスエース
フリーポイント パフォーマンス落ちないねえ
フォアハンド大きくアウトN 34秒だったって 1-1

●第3ゲーム
いったん落としてバックハンドアウトして
ん? またチャレンジしたの? 大きくアウトだよ

このネットプレーは成功N
ボレーする前にアプローチがアウトしちゃうN

ダブルフォルト フリーポイント ブレイクポイント
フォアハンドアウトA デュース

長いラリー 浅くなったボールをフォアハンドウィナーN
とにかくキープだ サーヴィスエース 2-1N

頭をアイスバッグで冷やす 客席も暑そう!

●第4ゲーム
NサイドラインぎりIN ナイスリターンN
フリーポイント ラクなゲームなんて1つもないねえ
ボレーN ブレイクポイント2本きた
よし 先にブレイク 3-1N
このセットで本来の調子に戻したい

●第5ゲーム
フリーポイント フォアハンドネットN
フォアハンドアウトN アンフォーストエラー多すぎ
前に詰めたN 30-30

サーヴィスダッシュを見せたN セカンドサーヴ 逆をついたN
厳しいコースを狙うA デュース ここも綱渡り

セカンドサーヴ ダウン・ザ・ラインはアウトA
すっきりキープしたい 鮮やかなパッシングショットA デュース

攻める姿勢は変えてないN またアウト デュース 6分経過
ドロップショットにも追いつくA マレーばりの走りっぷり

ブレイクポイント バックハンドダウン・ザ・ラインN デュース
フリーポイント ボレーでやっとキープ! 4-1N




このタイミングで動画が止まって焦った
いい感じのレゲエが流れてる

3連取はムリとして、その後の2セットも取れるか?
「長いゲームも悪くない」て言葉を信じたいが

●第6ゲーム
アプローチネットN フリーポイント
バックハンドウィナーA Nのボールが甘かった
フリーポイント 4-2N

●第7ゲーム
1ポイントも気を抜けない
Aアウト3本 フリーポイント 5-2N

ファーストサーヴ50%台でここまで戦えてるのがフシギなくらい
ラケットの調整を頼んだN

Who Are You/The Who

●第8ゲーム
このセットはすっきり取りたい
ん? ネットを確認したN

ダウン・ザ・ラインアウトA 「ニシコリー!」とたくさんの声援
フォアハンドウィナーにAすかさずチャレンジ アウト!

フォアハンド大きくアウトN
バックハンドウィナーN

サーヴィスエース ダブルフォルト6本目 デュース
サーヴィスエース いいコースだなあ

ラリーはAネット デュース ここで取れるか?
前に出たA ボディを狙い謝るN ブレイクポイント セットポイント来た
ダブルフォルト ラッキー 6-2N




やっぱり3連取は難しい
でもNのプレーがよくなったというわけでもない

ファーストサーヴ50%を上げたい
アンフォーストエラーは12:10N これも減らしたい

今度はAがトイレットブレイクをとって集中力を戻す



■第4セット

●第1ゲーム
またNサーヴ このセットの行方で決まる
ラリーはAネット 崩れている時間帯に先行したい

ダブルフォルト6本目 おいおい
フォアハンドネット アンフォーストエラーは減らない

フォアハンドも大きくアウト 力み? ブレイクポイント2本
ネットしてブレイク 1-0A 嫌な兆し

●第2ゲーム
ボレー、スマッシュ、ドロップショット なんでも出したN
Aもしつこく拾うなあ! 完全アウェイの空気なのに

バックハンドネットA ブレイクポイント3本きた!
フォアハンドウィナーA
フォアハンドアウトで早めにブレイクバック 1-1
ガッツポーズを送るチーム

●第3ゲーム
フリーポイント バックハンドウィナーN よし
フリーポイント サーヴィスエース
久々ナイスキープ 2-1N

体力的には問題ないN フルセットまで持ち込めるか?
アンフォーストエラーさえ修正できれば勝てる相手

モータウン流れてるぞ♪♪♪ スティーヴィー?

●第4ゲーム
フリーポイント Nアウト バックハンドウィナーA
フリーポイントでラブゲームキープ 2-2

●第5ゲーム
ほぼホーム状態の場内
ボレー決まった ネットプレーの調子がイイN

ストロークのアンフォーストエラーは続く
フォアハンドアングルにAチャレンジ オンザラインv

セカンドサーヴ バックボレーN
ダブルフォルトは互いに多い 大事な場面で出してほしくない
長いラリー フォアハンドウィナーN イイぞ 3-2N

このセット取れたら、イーヴンでまだ分からない
ベンチでの表情も明るくなった

テイラー・スウィフト レインボーカラーのMVで賞とったね

テイラー・スウィフトが最優秀ビデオ賞など3冠達成

You Need To Calm Down/Taylor Swift

●第6ゲーム
ベースラインちょいロングN 次もアウト 次もサイドラインアウト
攻めてるボールが裏目に出てる感じ
それでも攻めないと勝てないものね その加減が難しい

バックハンドダウン・ザ・ラインN
Aアウトでデュース ここも欲しいなあ

Aボレー拾ったがスマッシュはネットN
フリーポイントで吼えたA 3-3
互いにレヴェルの高いゲームだった

●第7ゲーム
ラリー Nアプローチ甘くパッシングショットA
フォアハンドアウト まだミス出るねえ このセットだけで10本

体勢崩れながらのドロップショットにも追いつき吼えまくりA
ブレイクポイント3本 ブレイクして4-3A 危ないぞー!

調子に乗せたら、そのまま行きそう
Nはアンフォーストエラー多すぎるし

●第8ゲーム
フリーポイント ここキープしたら一気にもってかれそう
Nアウトでとうとうラケット投げつけた

フリーポイントで40-0
ラリー Aアウト 1本もうけた

なぜかシューズを履きかえるA 妙なタイミングの選手だな
前後左右乱れてのショットの応酬はAアウト
フリーポイント 5-3A

●第9ゲーム
自分のゲームはキープしたい ニューボール
フリーポイント コードボールはアウトN

バックハンドアウト Aがチャレンジ?
Nはアウトしたって分かってるのに

スマッシュ入った? あぶねー 30-30
ラリーはNネット またブレイクポイント てかマッチポイント!

セカンドサーヴ アウトにチャレンジN オンザライン!
奇跡のチャレンジ もう1本ある
セカンドサーヴ Nネット 6-3A

6-2 6-4 2-6 6-3A

喜びを爆発させてジャンプして叫ぶA
勝ったらこのくらい喜ばないとね




<Aインタビュー>

Q:初めての4回戦進出はどう?



観客が素晴らしかった
勝てて嬉しいです
リカバリーして次の試合が楽しみ

なにかジョークも言ったけど、分からなかった

サインボールを打ち込む
取れて喜ぶ男の子

いつもなら試合が終わったらすぐに動画が終わるけど
インタビュー後、短いハイライトまで映った

数々のスーパーショットもあったけど
なにせアンフォーストエラーが多すぎた
Aのパフォーマンスも高かった

動画が終わったのは3:10


錦織3回戦敗退 20歳デミノーは「想像と違った」
“「攻め切れないときが多かった。彼のディフェンスがよかった。
 自分のテニスが100点じゃない中、そこの差が出た。
 ディフェンスされて凡ミスして、というパターンが多く、もったいない。一番の負ける要因だった」

 いわゆる凡ミスの数は試合を通して60個となった。

「きょうの負けをなるべくプラスにできるように練習して、(次戦の)楽天までに調子を合わせたい」”


20歳デミノーが錦織から金星「幸せ」初のトップ10撃破
“「集中力を失ってはいけないと思っていた。
 ケイが底力を出してきたら、間違いなく後々大変になる」”



それにしてもNはいつ勝てる??????
BIG3の他は、男子も混戦する中、若手もどんどん出てくる

昔は考えられないようなパワーとスピードのテニス
ハードなスケジュール、異常気象との闘い・・・
選手はみんなヒトを超えたレヴェルで戦っている

一番疲れている状態の全米より、リフレッシュ後の全豪のハードコートを狙うとか?
まあ、他の選手もリフレッシュしているだろうけど


コメント

唯識に生きる 第4回 深層からの健康@こころの時代~宗教・人生~アンコール

2019-08-31 13:56:34 | テレビ・動画配信
唯識に生きる 第2回 自分とは何者か@こころの時代~宗教・人生~アンコール

指南役:横山絋一
ききて:草柳隆三
リポーター:小野文恵


【内容抜粋メモ】

日々の暮らしに活かせる 唯識の具体的な活用法

今回は、スタジオから出て 唯識の大本山 興福寺(奈良)にお邪魔しています




唯識を根本の教義としています
唯識はここを一つの拠点として 日本国内に広まり 多くの僧に習われてきました

興福寺の近くにある 国宝 北円堂 鎌倉時代に建てられ 国宝に指定されています




国宝 弥勒如来坐像
堂内中央には本尊の弥勒如来 その両脇に唯識を打ち立てた世親・無著の像があります
実在した兄弟を写実的な手法で表しています








兄の無著は「インド大乗仏教」を代表する学者で、唯識思想の基礎を築きました
それを弟の世親がまとめ、後に法相宗の経典となりました


横山:
自分のことを申し上げて申し訳ありませんが
実在された二人によって 組織体制されたのが唯識
心のメカニズムと言うか そういうものを究明し、分析し、最後にまとめた

その国宝の前でお話できるというのは
私にとって生涯忘れない 大きな感動的な出来事
身が引き締まるどころか、心が破裂しそうな感じです


前回は、唯識を体得する というテーマでした


言葉の限界に気づく
どういうことかと言うと、言葉には限界と束縛がある




横山:
我々は言葉を用いて ここにリンゴがあると考える 言葉で考える 
よく心の中を分析してみると、見た瞬間は リンゴでも何でもないわけです

リンゴの影像、視覚的な映像が生ずる
それに対して「リンゴ」という言葉でそれを限定し
さらに「リンゴがある」と考える

「お金がある」「欲しいものがある」と考えて、人間は執着するわけです
執着することによって 我々は苦しんでいる
これは間違いのない因果関係なんです

アナ:
執着ということは、あらゆるものにわたっている
単なる空間的なものではなく、時間的にもあるということですか?

横山:
時間もありますよね
「なんでそんなことをしたんだ」それは過去の事に執着している
忘れ去ればいいのですが 忘れ去れない

未来を憂いて 「こんなことをしなければいけないから、心配だ、心配だ」と思う
だから時間的にも執着の対象はある

そうしたことが全て言葉に関わっていく
私たちは 言葉によって考えるので 我々は言葉で迷っている
だからこそ逆に言葉によってただしていかなければいかない


ヨーガの実践を通して知ることがある
兄弟によって 大成された「唯識瑜伽行派」 ヨーガの漢訳
ヨーガの実践を通して発見した
ヨーガというのは 結びつけるという意味なんです

心と体が分離している
それを呼吸という方便によつて 心と体を結合させる
結合された身心、真理、真実 を結びつけていく

アナ:
つまりヨーガの実践というのは、頭の中だけで考えているだけではダメで
やはり体と一つになった実践

横山:
そうですね 唯識を頭で理解するだけでは駄目なんです
日本では座禅 ヨーロッパのマインドフルネスとか
そうした実現を通して 唯識思想を学んで欲しいと思うんです
決して頭だけで理解しても何も力はありませんから


煩悩は心の不健康

アナ:
4回目の今日のテーマは、深層からの健康
唯識ではどうとらえているわけですか?

横山:
不健康の話から始めれば 健康が何であるかが分かる
不健康というのは 煩悩を持った心のありようだと大きく定義することができる訳です

アナ:
我々はいろんな煩悩を持っています
ではどういうものがあるかということですよね




(七つの大罪に似ているな

横山:
大きく煩悩といったものを 「根本煩悩」
根本的な煩悩から付随して起ってくる セカンダリーな煩悩に分けていくんですが

根本的な煩悩としては六大煩悩
むさぼり、怒り 愚かさ・・・


「付随的な煩悩」

嫉妬、ケチ、反省しない心
悪いこと、間違ったことをしたら反省する心を良いことと考えて
総体的に言うならば、煩悩というのは
心身を乱れさせる心の汚れ(けがれ)と定義しています

アナ:たくさんの煩悩というのは、上の根本煩悩から出ているということなんですか?

横山:
そうです 全ての人がこういう煩悩を持っている 縁を得て、表層に出てくる


表層心と深層心




横山:
表層心のほうに現れる煩悩というのは この図にありますように
「あれが欲しい」「あの人が憎い」 これが表層心の煩悩です

それを総じて「相縛」と言いますが
それを植え付けて それを「そうじゅうばく」といいます
それは成長して また表層心に出て、ぐるぐるぐるぐる回っている


纏位(てんい)の煩悩

横山:
纏位というのは「まとわりつく」という意味
表層心の世界は いろんなものがまとわりついている そういう心の在り様
それに対して、下の深層心の煩悩は「随眠」眠っている状態の煩悩

アナ:
表層心に現れた まとわりつくような煩悩と
深いところに眠っている煩悩 種がある
今日のテーマは深層からですから、唯識ではどうすれば良いですか?

横山:
表層心の中で そういうものを押さえて、なくしていかなければいけない
それはできるわけです 努力して 人を憎まない 欲しいと思わない

深層心のほうは「阿頼耶識」を浄化する、清らかにしなければいけない
そういう2つのありようで煩悩に対処していくことが重要ではないかと思います

アナ:
深層に潜んでいる本能の種
それを何とかしていかなければいけないわけですかね?

横山:この在り様をかえなければ 上は変えられませんから


深層心を浄化する「正聞薫習(しょうもんくんじゅう)」




横山:
正式には、定義としては、正しい師匠から、正しい教えを繰り返し聞くことで
深層心に その言葉を植え付けていく という意味 燻製のくん

親鳥が子どもに飛ぶことを教えるために 何度もバタバタする
それを繰り返し学ぶことによって、深層心の「阿頼耶識」
潜在から清らかな種子が生育していく

植物に例えていますが、一回だけの水やりでは芽はふきません
繰り返して水をやる、肥料を与えるとどんどん生育していく

それと同じように 繰り返し 正しい言葉、正しい教えを聴く

私の体験で言わせてもらうと、大分で万寿寺という専門道場があったんですが
当時の住職が、私が座禅をしているのを垣間見て

「今度わしが部屋に座っていたら襖を開けてみろ
 真ん中に松の木がボンと座っているぞ」
というわけです





「一人一宇宙」

横山:
私は自分で座禅をやりはじめ、唯識を勉強し始めて、自分は松なんだ
唯識の教義がそっくりそのままこのことを言っているとわかりました

我々は、対象になりきったら、それなんだ

大きな海原に行って 海を眺めれば なりきったら 自分が海なんだ
大空を見て 星空を見れば、それが自分の心なんだ 松の木になれる


アナ:そうすると 具体的な実践として挙げるとすれば どういうことになりますか?

横山:
例えば一つは経典を「音吐朗々」と読む 声を大きく出して読む
声というのは「真言」という言葉がありますが

言葉とは力を持っているという信仰がある
日本にも「言霊」ということがあります

その信仰のもとに 言葉を読むと、その素晴らしい言葉の力が 深層に刻印して浄化していく
経典を毎日毎日 読むと どんどん深層に刻印されていきます

(言葉には限界があるって教えと逆では? 難しいな

もう一つは いろんな本を読む
こういう生き方をした人が、こういう言葉を残している

そういう言葉でも それを自分で繰り返し思い出して 心に刻み込む
そういうことをされたらいいと思います

正しい言葉を聞くことによって 清らかな種子がどんどん生長していく
濁った種子、煩悩の種子を 焼き尽くしていくためには

「無分別智」分別しない
そういう心を 日常生活の中で起こしていく


煩悩を焼き尽くす無分別智

「分別」というのは 分けるということ
人間が一番分けるのは自分と他者 これを分けない生き方をしていく

アナ:
言葉だけの問題で言うと 分別と無分別ということは
普通に常識的な使い方だと「分別」というのは
むしろそうあるべきだという意味ですよね

横山:
日常生活ではそう言っている
でも元々は「分別」というのは仏教用語から来ている
分別がないというのは悪い意味ですが 分別はないほうがいいわけです





横山:
贈り物をするという行為がしょっちゅうありますよね
その時に 自分が「施者」となって「受者」に「施物」を差し上げた と三者を分別して考えると
「私はこの人にしてやった」という驕りが生じて
阿頼耶識の煩悩の種子が芽吹く 煩悩の種子を植え付ける そういう働きがあるわけです
分別をしない心を育てる それが大事なこと


分別というのは自他を分けること




横山:
それを分けないで「無分別」の心で 自他を分別しない心で「今 ここ」になりきって生きる
「becoming one with」(なりきる 一つになる)

ひとつになった時は分離していないので 自他はない
自他を分けることが生活の中でありますか?

アナ:
改めて意識することはありませんが
でも普通に生きているとやっぱり 分別をする心を持って生きているに違いないと思います
具体的にどうすれば?

横山:
簡単です 「今 ここ」になりきって生きる
そういうやり方をしていると、煩悩の種子をどんどん焼き尽くしていく
煩悩をなくすにはこれしかありません


アナ:
そうすると なりきりというのは大変なキーワードの一つになると思うんですが
小野文恵アナウンサーが この「なりきる」ということに関して
また体験レポートをしていますので 見てみたいと思います


小野:
「今 ここになりきる」ための具体的な方法を これまで私は色々体験してきました
例えば椅子に座って行う座禅 大切なのは呼吸です
いつもは考えるまでもなくしている呼吸にこれほど意識を向けたのは初めてでした


マインドフルネス




「レーズン瞑想」
目の前にあるもの 仏教の瞑想法を応用した マインドフルネス
この教室では レーズンを使う瞑想を教えてもらいました

マインドフルネス教室の代表 北山さん:
目をつぶって、1粒のレーズンに集中し、時間をかけて食べます
よく観察してください
口の中のあちこちに、ちっちゃなセンサーを付けたように
口の中の動きそのものを 観察してください




普段「食べる」という行為を いかになおざりにしているかに気づかされました
小野:唾液がすごく出てきます


歩く瞑想



(あの水車は見たことがある この公園は細長いから歩くのにちょうどいいね


小野:とても戸惑っています
北山:何にですか?

小野:歩きながら瞑想ですか?
北山:どんなイメージですか?

小野:危ない ぶつかるのではないか 転ぶのではないか

北山:
歩く瞑想って目をつぶってはいけないんです

日常的に歩く時に 頭の中は多分
「今からどういうスケジュールになるんだろうか」とか
「あー、そういえばうちの庭の草を刈らなければいけない」とか

絶えず情報を目からキャッチした分「マインドトーク」を誘いますよね
それに誘い込まれないように


マインドトークとは雑念・想念
次々と湧き出るマインドトークに私たちは振り回され
「今 ここ」になりきれないでいると北山さんは言います

北山:
だから、ごく自然に歩く
ひと呼吸ごとに まず吐きながら 吸う
そして息を吸って また吐きながらスタスタ

今、「数息観」をされてましたね
その数息観をそのまま歩きながらするぐらいのつもり

何にも気を取られずに 見えてもただ見ているだけ
ただ見る ただ聞く

鳥の声が聞こえてきても「あれ何がいるんだろう?」じゃなくてただ聞く ただ聞こえてくる
足が動いている 呼吸をする 吐く息に意識を向けて それでやってみましょうか

(せっかく五感があるのに 歩きながら無になるって なんだかちょっともったいない気もする





小野:蚊に噛まれて痒い(いやー そんな気がしたんだよ

北山:
蚊に噛まれたなって自然でいいんです(それはムリ!!
特別痒かったら 掻くなり、対処すればいい 我慢ではないので
今、先に何が見えますか?

小野:ブランコをしている子どもが見えます

北山:
そこに意識を置いて
ブランコをしている風景が見えるだけ 吐く息 にただただ意識を置いて




北山:どうですか?

小野:二人乗りは危ないんじゃないかってやっぱり思っちゃいます

北山:
思ったら 元に戻せばいい
ただ集中するとか ただ今の行為をするということは
頭に浮かんでくる マインドトークを 一切否定する事ではない

気が付いたら 今やってる事になりきる それだけ
マインドトークがなくなるということは 最初のうちはありえないので
なくなれとか そういう思いは それもまたマインドトークになってしまう

例えばそこに草があります
その草に 最初は息を吹きかけるつもり ひと吐き じっと見ながら

小野:本当だ 今は「ドクダミだ」って思いませんでした

北山:それを全体の風景に広げても同じ

小野:先生 花の匂いがしてきました ああいい匂いと思いました
北山:それでその後は?

小野:これはもしかして瞑想の効果かなと思いましたw

北山:
それはマインドトークですね
すぐに反応してしまうのが私たちなんですね

「もっとこうなりたい」「ああなりたい」という気持ちがあるから、そっちに反応する
花が匂ってくる それだけでいい いい匂いもそれでいいんです その後

例えば、通勤時間内に歩くことがありますよね 立っていることもありますね
立っている時にも、ただ立っている

ただ街の中を歩いている という状況が
毎日毎日 日々の瞑想になるんです

だから瞑想というのは 特別に場所を設定して 座禅を組むだけではないということ
生活している一瞬一瞬が全て瞑想の対象になる

そのことをぜひ皆さんが思っていただくと素晴らしいと思います
チャンスはいっぱい広がっている

小野:
もしかしたらもっと 感動することに満ちているかもしれませんね 身の回りも
もったいないことをしているかもしれない

(あれ、逆だな・・・

わざと自分で考えないようにすることができるんだっていう
その片鱗みたいな ちらっと光明が見えた というような感じでした

何か自分の中で眠っていたものを、ちょっとだけ起こして見ることができた
というような喜びがありました

歩く瞑想が「気付き」
心に映る風景が少し みずみずしくなったような感じがしました


北山:
「今 ここになりきる」チャンスは どんな時にもあります
例えば洗濯物をたたむ時、大体マインドトークをしながらしている
いつものようにたたんでみます

(とても綺麗に畳んでる小野さん




小野:
雑だなと思いながらやっていました

それに特に この洗濯物をたたむのは
日頃 考え事をしながら テレビを見ながら やってしまっているものなので
より集中しづらいと言うか 集中しているかどうか 自分でも感覚がないですね

こうやって喋りながらでも 畳めちゃう
なかなか「ながら」の感覚から無心にたたむ感覚への移行が難しそうです
私にはちょっとシャツは難しいようです


北山:
雑念にとらわれないでたためるよう 形の単純な四角い布を使ってやってみます
「こうあらねばならない」ということはありませんので
自分が扱いやすいように 扱えばよろしい 毎回変わっても構わない

ただこのモノと 自分の指先とが一つになる
ここから 心を外さないように

左手をおろしながら 右手は 自然に右の端のほうに行きますね
そしてまた息を吐きながら これを半分に折りたいので
右手を少し下げていただいて スーッと筋をつけて パタンと





小野:
足が痺れました(w
なかなか集中するって難しい状態ですね
何か気になることがやっぱりあります

北山:
そういうクセがあるのは 何か考えるのが脳の仕事ですから
いろんなことが浮かんでくるし、時間もかかる
でもやれば 必ずできる

小野:もう一回やってみます

北山:
動作がどうであれ このモノと手がくっついている 触れている
その瞬間瞬間に心がそこにあればいい

それを指先に感じて この指の感覚だけとにかく感じて

小野:
それを 逃がさないようにするという感じは何となくわかりました
他のことを考えまいとするよりは「布 布」と思っているような感じ

布から指を離さず ただ感触を感じようと集中するうちに
雑念が湧いても それに気をとられることが無くなっていきました

気持ちよかったです よく寝たみたいな感じなんです
ぐっすり寝て起きた朝 自然に目が覚めた朝 みたいな感覚
私の理解では、これは脳が休んだ のではないかと

実際その間は 畳むということに 一生懸命なわけですから
別に休んでるわけではないし 寝てるわけではないのに
何かたたみ終わった後に、ちょっと休んだみたいな
頭がスッキリしたという感じがあって

北山:
色々なことがガチャガチャしているのを 休憩した だからすっきりした
いい表現ですね ぐっすり眠った後みたいな爽快感 まさにそうですね

脳はどうでもいいこと マインドトークだらけでいるから
エネルギーをかなり消耗している

それが無くなって ただ感覚のみですから

小野:
一日に一回でも 布をたたんで「あー気持ちいい」って思えたら
その日はとっても活力に満ちている気がしますし

私がスポーツマンだったら、今だったら ちょっとだけ記録が伸びそうな気がする
錯覚だと思いますけど そういう感じです


***

アナ:
第4回は、深層からの健康と題して 心と結びつけることの大切さをずっと伺ってきた
横山さんは それを「安危同一」という言葉でおっしゃっていらっしゃる

横山:
その考え方は 表層心と深層心の関係を言っているわけです
簡単に言うと、一方が「安」であれば 他方も安であるし
一方が悪い状態であれば悪くなっていく 表層的と深層が同一である

我々は身体的な 健康を考える時には 深層から健康にならなければいけない

アナ:
ただ、深層の心の働きというのは、直接私たちは触れることはできないわけです
とっかかりとして 体を整える どういうことが大事ということですか?

横山:
ヨーガ 日本では座禅 に繋がりますし それだけではない
道元さんの「威儀即仏法」という言葉がありますが


「四威儀(しいぎ)=行・往・坐・臥」

横山:
身体的なありようということで四つの意義がある

行は動く
住は静止する
坐は座る
臥は眠る


人間の身体的な健康を含めていますが
それが仏教が解いていく真理真実なんだと言う

どこか遠いところに真実があるのではなくて
この日常の身体的な中に真理が顕現して 現れている
僕の好きな言葉ですね

アナ:
その大事な体を整えていくために 何か特別なことが必要なのではなくて
日常の生活、立ち居振る舞いの中に どんな風にもできるのだ やろうと思えば

横山:
呼吸を整え 座るだけではない 横になってもいい 寝て座禅をする「臥禅」

私は何度か手術を受けました 手術台に乗せられて 手術室に行きますね
人間はどういう手術なのかと心配します

吐く息 吸う息でなりきって その手術台に横たわっていれば これでいいわけです
ただそれだけ ただ息 命の表れである 息があるわけです

息になりきったらそれだけ
それだけっていうのが一番簡単です 強いことなんだ


唯識ライブ
横山さんは、東京・目黒の円融寺で、月に一回 唯識をテーマにした 集まりを開いています
慌ただしい日常生活の中で一時心を落ち着かせたいと人々がやってきます
皆さんの意見を聞かせていただきたいと思います

参加者はそれぞれに 人生の悩みや問いを抱えていました

男性:
私は肺病を患ったので 自分の病を振り返る上でも
深層意識がどうだったのかというのを考えるのにすごく助けになる

男性:
例えば仕事で 残業で「徹夜だ 帰りたいな」って思うのが 阿頼耶識で
「みんな頑張ってるんだから、やっぱ働けよ」って自分自身に訴えかけるのが
末那識なのかな 自我執着心と思ったんですけど

(そうなの? 残業を肯定するみたいな? 日本人らしい例えだな


横山:その解釈でいいと思いますよ 末那識の一つの働き


女性:
自分の中に「自分」というものがたくさんある
私は煩悩の塊みたいなんですけど、自分をなくすというのは非常に難しい
今の私には「自分、自分」をまず無くすように心がけるということは

私ははっきり言ってすごく好き嫌いが激しくて
嫌だなと思うことが何回かある


横山:
自分の嫌いなタイプの人がいて、その人の好きなところを見ようとか
嫌いなところを見ようとか 全部自分の中の思いなんです

簡単なことでいいんです 相手になりきる
その力をつけるために座禅とか念の力 念ずる心
念仏をされる方があったら 一日中念仏されたらいいと思います なんまんだ なんまんだ

女性:はい わかりました

(やけに簡単にわかったな 仕事しながら一日中念仏が出来るかなあ
 相手と自分を分けずに共感する心、想像力は大事だとは思う


僧侶:
幻想の上で 無我の上で 私たちは生きているわけなんですね

私の場合だと、子どもと一緒に遊ぶと もうなりきれるので
幼稚園の子どもと一緒にいるというのがなりきる1番のヒントになるかな と思って

子ども達って“ただ”遊んでるんです
縄跳びをして 目の前にボールがあったら 今度はボールを追いかけてボール遊びをして

家に帰ってきて、お母さんに「あなた今日何してきたの?」って言われたら
「ううん 何にも」て言うわけです

何かしてるんですけれども していることに心を残さないということですね
何をするでも そこに心を置かない

過去のことを追い求めたり 未来に対して不安を求めないってこと

(子どもはいつも大人の鑑だな

私達って物語の中で生きているので
トラウマを抱えたり 苦労や経験もあったり それも大変な事なんですが
現実ではないです 頭の中で作っているんです

もちろん苦しいことですし
自分のストーリーを作ってしまっているので
そのストーリーから 抜け出ること

「今 ここ」には「自分」は存在しません
いくら探しても「自分」は見つからないはずです

(みんな目を閉じて聴いている

質疑応答の後は、全員で座禅を行います

僧侶:本来の姿に戻ってきてください(鈴を鳴らす


唯識は「今 ここ」になりきれば、本来の自分に気づく説きます
そして 人生をいかに生きるべきかと問いかけてくるのです


我々は大きな目的を持って生きている

横山:
大きな人生というスケールで考えた時に
我々は大きな目的を持って生きている
その生き方が真相の阿頼耶識を変えていく

一つは「自己究明」 自分とは何であるか?ということを究明する
2番目が「生死」を解決する
3番目は「他者救済」

ホモサピエンスであれば みんなこの三つを持って生きれば 深層がどんどん変わっていきます
それを私は図から学びました


「十牛図(じゅうぎゅうず)」
これは禅の修行の過程を10枚の絵で表したもの
禅の修行によって 開いた心境 それの成長、発展を描いている






横山:
牧人 牛が真の自分と考えてください

ある日牛が逃げた
ということは、自分が自分と思っていたのは、本当の自分ではなかったと気がついた 「見跡」




我々はここまでくるのが大変なんだけれどもこの人は入った
その本当の自分を見つけようと思って 「尋牛」牛を探し求める段階
それを進めて行くうちに、向こう側に 牛を見出した 「見牛」




喜び勇んで駆け出す だんだん牛が見えてくる
これを「見性」と言いますが 本当の自分を初めて見た ここが自己の究明

その後、綱で捕まえて ものすごく大きな牛になっていますが
大変なことなんです 格闘している




大人しくなった牛に乗って家に帰り 笛を吹いて楽しげに
歓喜の気持ちで 暖かい牛の温もりを感じながら家に着いた




アナ:何を得た喜びですか?

横山:
本当の自分を掴み始めた という喜び
家路について 牛を牛小屋に入れてのんびりとうたたねをしている
牛を忘れて、人だけが存在している




ここに有名な「空一円相」 丸が一つ抜けている
これが究極の悟りの心境 「空」 「人牛惧忘」
人間も牛も共に忘れてしまった

それから「返本還源」と言って 美しい自然が戻ってくる




悟りを通過した人間は 自然のことに生きていくことができるんだ
全く自我意識をなくして

自然はそうですよね 春になると桜が咲き、秋になると菊が咲きますね みんな自然
自然が自然に存在する

最後の最後が、街の中に入って これは童なんですが(でかいな/驚
手を差し伸べている これが「他者救済」 最後の目的地
すなわち自己救命、生死解決、他者救済 三大目的が全部描かれている




アナ:
これによって 今の説明と 私たちがずっとテーマにしてきた阿頼耶識の浄化 とどういう風に ?

横山:
目的というのは意志なんです
人間が生きていくためには意志がどうしても必要なわけです
意志がなければ人間は生きていけない

どういう意志を持つかということが深層の浄化にまで 繋がっていく

知らず知らずに大きな三大目的を持って生きていくならば
知らず知らずに阿頼耶識が浄化されていく
そして健康になる


アナ:
最後に横山さんがご自身で実践していらっしゃること
生活信条と言いますか そういうものを表にしたものがあります




横山:
第一は笑顔を絶やさない
人間、自分の中に歓喜 喜びがあります 笑顔になっていく
自分だけではなくて こういう笑顔を見ると他の人も嬉しいですよね

お経を朗々と読む
言葉には力がありますから 毎朝、般若心経を読むと 気持ちがいいです

整理・掃除をきちんとする
禅宗は「掃除寺」と言って綺麗なんです 外も部屋の中も全部綺麗なんです

周りは心の中の在り様
綺麗な庭を見ると 自分の心の中に存在する 外にあるのではない
自分の部屋を全部きれいにすると 心が綺麗になっている

毎日座禅をする
一体何かを追求して 「なぜか、なぜか?」と追求し

最後にいかに生きていくか「気海丹田」に心を置く
いつもここに気を置いて、頭を空っぽにしていく


歓喜と軽安が救いに至る

アナ:
しかし、現実の生活で 私たちの周りを見ておりますと
自分自身も当然そうですが なかなか思うようにいかないことのほうが多いわけですよね

横山:
私がいつも言いたいことは 無理をしてもいいから
楽しかった思い出を心の中で常に再現させようではないか

過去の楽しい思い出を材料として それを現在に活かしていって
歓喜の世界、喜びの世界、喜びの心を 自分の中で起こしていけばいいわけです
喜びの心というのは 身心を伸びやかに軽くしていく 「軽安(きょうあん)」

そういう状態になっていくんです その在り様が最終的に外に導いていく
こういうことを唯識では言っているので 素晴らしいです

変なこと言いますが 私はスキーが 得意なんです
蔵王で滑って ものすごい美しい空を見ながら滑ったことをしょっちゅう思い出す

すごかったなあと思い出した時は唯識だから それになりきっている
それが自分の心の在り様ですから

楽しいこと思い出したら 楽しい状況になってる 再現されているわけです
できるだけ そういう思い出に浸っていこうではないか という感じです

もう1回言いますが、歓喜があって「すっきり さっぱり 爽やか」に生きればいいわけだ

その在り様は、軽やかに 安んじた そういう心で それは最後には悟りに至る
真理、真実の世界に至る
それを見事に示している


第5回は唯識の科学性


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