メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『思い出した訪問 人生から取った物語』 エドワード・ゴーリー/著 河出書房新社

2020-10-24 12:53:54 | 
訳:柴田元幸


「作家別」カテゴリー内「エドワード・ゴーリー」に追加します


久々のエドワード・ゴーリーの本を手に取ってワクワクした

表紙はストーリーの中に出てくる荒れ果てたトピアリー
ゴーリー自身の手によると思われる
タイトルの字が奇妙に歪んでいる

ゴーリーの絵本としてはページ数が多い

少女が不思議な老人と会い
たあいもない約束をして
それをすっかり忘れて
思い出した時には老人は亡くなっていたというシンプルなストーリー


絵を見るとやはり1枚1枚が凝りまくっていて
時々にゃんこが現れるとほっとするw

訳者はいつものように柴田元幸さん
英文も一緒に載っているので
翻訳とともに味わうと数倍楽しい

最後にあとがきがあり
深掘りしているのも楽しい



【内容抜粋メモ】

ドゥルシラが11歳の夏に両親とともに海外に行く船の場面から
黒々とした海は妖怪のよう






着いた先で果てしなく続く階段をのぼり
部屋には大きく真っ黒な絵が何枚も飾ってあり
何が描かれてあるのか真剣に見る






ある日、両親が少女を置いて遠出に出かける
家族の知人スクリム・ショー嬢が外出に連れてってくれる

荒れたトピアリーのある庭に通され
はるか昔に何か高尚で洗練されたことをやったおじさんに会う








ものすごい豪奢な椅子に座っている
着ている分厚いコートが
どことなく絵本に出てくるゴーリーの姿に似ている


その後、対照的にヨレった老人クレイグ氏に紹介される
靴下を履いてないことに気づくって可笑しいww






2人がいろんなことを成し遂げた大勢の人の話をしているのを聴く
薄いお茶と生姜の砂糖漬けをいただく

「君は紙が好きかね?」と唐突に老人から聞かれる

老人:綺麗な紙が入ったアルバムを見せてあげたい

家に帰ったら封筒の内紙を送りますと少女は約束する
(内紙って何だろう?






その後、
何日かが過ぎ
何週間が過ぎ
何ヶ月かが過ぎ
何年かが過ぎ出る


ドゥルシラは相変わらず忘れっぽかったw






ある日、ふと老人との約束を思い出して
封筒の内紙を探していると
新聞で老人の死を知る

綺麗な紙が見つかって
悲しい気持ちになると同時に
自分の怠惰を痛感する

窓の所に紙を持っていき
風に舞って飛び去るのを見守る






ここで終わり



【訳者あとがき】
ゴーリーの生涯で最も多くの傑作を生み出した年に刊行された
切ないといえば切ない本である
とはいえ相手はゴーリーである(w

約束を果たせなかった悲哀に惹かれることは認めるものの
偏在する死の影で読むものを怯えさせる

海は黒々として禍々しい
階段を上った末に現れる黒い絵画もしかり

ほとんど場違いに可愛い3匹の猫だけは死の匂いを免れている
猫はどこまでも死と暴力を被らない
特権的存在であることが改めて確認される

ゴーリーの作品にはスミスやジョーンズなどといった
当たり前の名前は出てこない

スクリム・ショーという名前は面白い

英語にscrimshawという単語があり、英和辞典によれば

“航海中に貝殻、鯨髭、セイウチの牙などに
 細かい彫刻彩色を施して作る水夫の慰み細工(の腕前、技術)”


という相当に限定的な意味(w
だからといって何か象徴的意味を読み取れるわけではない


本書はゴーリーの小学校の旧友コンスエロ・ジョアンズに捧げられている
ジョアンズはゴーリーとともにダブルデイ社に勤務して
『アンカー・ブックス』のデザインに
ともに携わっていたこともあるイラストレーター
現在も存命で生涯の友人であり続けた

ロヨラ大学でも開催された「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密展」
2016年から日本を訪れていて
伊丹市美術館を皮切りに2017年10月以降も各地で開催が決まっている
(私も見たかなあ?


本書は2017年10月初版
これからも柴田さんの翻訳で
同じ河出書房新社から他のゴーリー作品が
安定的に翻訳・販売されることを切に願います


図書館検索したら、知らない間にたくさんの新作が入っていて嬉しい!!


コメント

topics~フィギュアスケート スケートカナダ、フランス大会も中止 ほか

2020-10-24 12:28:35 | テレビ・動画配信
リベイク 2回目のベーグル到着!
前回、注文したベーグルは8個だけで
すぐに終わってしまったので
焼成→発送→到着までの日数を考えてもう次の注文をした

またベーグルw
食事にちょうどいいんだよね











注文してから届くまでがとても早かった/驚
種類も豊富でとってもカラフル
ミニベーグルまで入っていて可愛い♪






 



池袋のビオセボンで初めてヴィーガンラーメンを買って食べてみた
家にある食材を総動員して一応具ものせてみた


 






あれ? 味噌味といえども味がしない・・・
私の舌が濃い味に慣れて、そう思うのかも

ラーメンの美味しさってラード(ブタさんの脂)じゃないかと思った




錦織圭、ヨーロピアン・オープン欠場






楽しみにしていた大会の21時~という表示の中に名前がなくて
イヤな予感がして調べたら欠場/汗

ATP250 ヨーロピアン・オープン2020 1回戦 錦織圭×パブロ・アンドゥハル(54位 34歳)

Official Site

場所:ベルギー
日程:10.19~10.25
時差:日本が7時間進んでいる

2019年の優勝者はマレー

This was the European Open 2019






錦織、右肩の負傷で棄権


Kei Nishikori is interviewed by Dick Norman





2台のジャガーのうち黄色いほうが気に入ってるとか
前にここに医者がいてリハビリできたことがあるとか
修造さんがウィンブルドンで活躍した話まで出た
K:実際に見たことはないがビデオで見たことがある
ここでプレーするのが楽しみだって言ってたのに
右肩の怪我で直前になって棄権とはショックすぎ!


グランプリシリーズ アメリカ大会2020の放送・ライスト・結果速報 | フィギュアスケート速報
スケートカナダ、フランス大会も中止になり
今年のGPシリーズは記録にカウントされないとか

テレ朝の放送もCSのみだから、今年はフィギュアスケートが楽しめないなあ


 



中島みゆき、最後の全国ツアーが開催決定
バンバンラジオで知った
引退説が流れているらしいが全国ツアーが最後ってことか ビックリした

それもとっくにもう終わっちゃってるし
全然知らなかった


横山裕主演舞台『マシーン日記』が2021年2月3日より東京と京都で上演決定!
アクセス解析で『マシーン日記』がトップにきて
なにかと調べたら再演するのね






しかも大好きな秋山菜津子さんがマシーン化!?
うーーん あの衣装?で美貌が楽しめないのが残念だけど気になる


10月22日(木)藤枝伸介 Gentle Erosion 緩やかな侵食 Release Live
観客限定・当時配信 Broadcast form JIROKICHI





小説のようなタイトルのアルバム
ジャンルの区分けはよく分からないけれども、アンビエントだろうか?

静で始まり、激しいうねりがあり
それぞれのプロが自由に自己表現して
まるで決まったメロディ、楽譜などないように弾いている








真剣に見つめる観客席の横ではライヴドローイングをしている男性
もうすでに完成したと思っても
音色が変わると、それに呼応するように
筆を波のように付け足していくのが面白い

















ほぼMCはなく、最後に「ありがとうございました」とひと言










【潜入取材】ドッグフード工場の裏を松本秀樹が暴く!
ここまで徹底管理しているのは珍しいだろうな
鶏肉を使っているのが残念











ゴーストギア@WWFJAPAN





“海に流れ出た漁網などの漁具をあらわす「ゴーストギア」。
世界の海では、毎年50万~100万トンにのぼるゴーストギアが流出し、
さまざまな海洋生物を絡め捕え、その命を奪っています。
ゴーストギアを含む海洋プラスチック問題を解決するために、
国際協定の早期発足を求める署名にご参加ください!”





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