花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

モーリッシュが見た大正の日本(1)

2009年10月08日 | 読書
この本のタイトルは「植物学者モーリッシュの大正日本観察記」だが、私は前から比較文化論に関心があったので、図書館で見つけたのを借りて来た。
ハンス・モーリッシュは1856年、当時のオーストリア帝国(現在のチェコ共和国)に生まれ、ウイーン大学を卒業後、1909年、ウイーン大学の植物生理学主任教授となった。
1922(大正11)年9月から1925(大正14)年3月までの2年半、東北帝国大学に招かれて日本の学生達を指導した。
その間、日本のあちこちを旅行し、自然や気候風土を体験し、植生を調べ、当時の人々と交流しているが、その中で西洋と違う日本の独自な文化に大いなる関心を抱いたのだった。
そして帰国の1年半後にこの本を出版している。
帰国後はウイーン大学総長も務め、1937年81歳で死去している。

この本は、日本語に翻訳されて2003年に草思社から出版された。421ページの分厚い本である。
まだ半分しか読んでいないが、仕事の傍ら、当時の日本の社会、風俗、芸術などを細かく鋭く観察し、日本人の生活観、思想を理解しようとした大作である。
確か前に朝日新聞でこどもの日の特集記事が載っていた中に、「日本の国ほど子どもを大切に見守り、育てている国は無い。」というような事を、昔、言った外国人がいると書かれていたが、その人がこのモーリッシュだったのだ。

先ず、「逆さまの国」に書いてある事を紹介したい。
カンナの刃のつけ方、使い方が西洋と逆。のこぎりの刃先が後ろに向いているので、自分の身に引き寄せて仕事をするのが日本人だ。鉛筆の芯を研ぐ時、刃先を向こうに向けて持って削るのも逆だ。濡れた傘を閉じたら握りを下にしておくのが逆。売り子はつりの計算を引き算するが、西洋では足し算で出す。

手招きの仕方も逆だ、と続くが、日本の大工は先に屋根を仕上げてから壁や中を作るが、西洋では土台を作ったらその上に壁を積み上げて、最後に屋根をのせる、という下りについては、私は日本の材木と西洋の石材やレンガとの違いに触れていないのが不思議だった。建材の違い、降雨量の違いを見れば、なぜ逆なのかが判るはずなのにと思った。

日本の酒飲みを「左利き」と言うように、日本人は酒盃は左手で持つし、靴を履く時は左足から履く、と彼が言うのに至っては、私は彼の思い込みだと思うがどうだろうか。

また、日記を書く時、日本人は年→月→日と書くが、西洋では反対である。
手紙の宛名書きも、日本では町名→通り名→番地→受取人名だが、西洋は逆だ。
客をもてなす時、日本では1番上等な床の間の近くに主賓が座り、その家の主人は反対側の目立たない場所に座る。西洋では最も良い席に主人か主婦が座り、その隣に客を座らせるというように、実に細かく観察して彼なりの結論を出している。
今で言えば、彼は社会学者の目を持っていたのだと思う。





コメント (1)
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最悪の朝

2009年10月08日 | 日記
大型台風が来ている。被害が心配だが、ここはまだこれからなので、鉢物を片付けるつもり。

実は昨日朝、近所の1人暮らし高齢者の庭の野菜を始末するために行ったが、そこでまたブヨに刺された。
今度は右目のすぐ上だ。
ゆっくり腫れて来て、今朝起きたら目が塞がっていた。そのまま湿布を切って張りつけた。
悲惨な顔なのでしばらくは外に出られない。

また昨日午後、札幌の妹宅へ野菜を届けに行った帰り、家の2km位前で車がガーガーと音を出し始めた。
直ぐに国道の端に留めて点検したら、マフラーがぶら下がっていた。
ええっ!2日前に車検が済んだばかりなのに、とがっかり。
直ぐに携帯で車検の工場へ連絡。20分後に車を載せるトラックが迎えに来るというので待った。
トラックが来て、車を積み、私を家まで送ってくれた。
見積もりの電話が来たが、マフラーを吊っている金具が切れただけだし、車検後すぐなので、送迎費用をサービスするという。安く済むことが分かり助かったが、今日は車が無い。

もう一つ、留めて車を点検しようとした時に片方の足首を捻挫した。
湿布を張り、包帯を巻いてサポートしているが、痛くてうまく歩けない。

そんな訳で今日はパソコン教室を欠席することにした。
こんなのを「踏んだり蹴ったり」というのでは。
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