今日はやっと晴れて来たので、3週間ぶりに施設の伯母の慰問に出かけた。
いつもながらその日の天候を見てから、行くのを急に決めるので、家にあり合せの食材で昼の仕度をした。
南瓜と小豆、切り餅があったので、南瓜の汁粉を作った。小豆は圧力鍋で20分煮たら、丁度良く柔らかくなった。
施設には朝食しか頼んでいない伯母のために、鶏もも肉、厚揚げ、コンニャク、竹輪、人参、竹の子があったので、それで煮しめを沢山作った。
11時頃着いたので、少しおしゃべりをし、まず伯母に昼を食べてもらった。
家を出る時、今まで施設の庭を借りて野菜作りをして来た伯母を手伝うつもりで、私は余っていた種と石灰、化成肥料も持って行った。勿論作業道具と長靴、手袋もだ。
この4月から伯母の施設の管理会社が変わり、事務員、介護職員も変わったので、改めて「時々お邪魔する姪です。宜しくお願いします。」と、挨拶をした。
そして、「高齢者には植物が好きで、見ているだけで元気になれる人が多いですが、伯母もその1人です。
ここに入所してから3年、庭の1部を借りて花や一寸した野菜を育てる事を楽しみにして来ました。
所が植物も人間と一緒で、肥料が無ければ育ちません。ここは肥料が全く無い痩せた砂土なので、今までは私の家から肥料や堆肥を運んで来ていました。
食堂の生ごみをコンポストで発酵させて堆肥を作る協力をしていただけないかと、前の管理人さんにも何度か話したのですが実現しませんでした。」と、私は一気に新しい事務員さんに話した。
彼は、早速、市役所に、コンポスト購入の助成等がないかを問い合わせてくれたようだ。今度は協力してもらえるかもしれない。
伯母のいる4階の窓から遠くに見える空知地方の山は、まだ雪で真っ白に覆われていて(写真)、外は寒風が吹き、寒かったが、昼からは伯母と長靴に履き替えて庭に出た。
私は伯母が指図した場所の土をスコップで起こし、石灰、肥料を施してから野菜の種を蒔いたり、種芋を植えたりした。
若い介護職員さんが、「畑仕事を教えて欲しい。」と言ったので、植え付け作業を見てもらったら、メモを取っていたのに驚いた。
作業は30分程で済んだ。
中に入ると、事務員さんが、「何を植えたんですか。」と伯母に聞いた。
伯母は、「じゃが芋、スナック豌豆、ほーれん草、蕪、大根」と、間違いなく答えていた。
介護職員さんは、「育つのが楽しみですね。」と、伯母に優しく言ってくれていた。(伯母は90歳で、その施設の最高齢者だ)
帰宅後、今度は私は自分の家の庭に出て作業をした。
まず、去年植えつけたニラが芽を出し始めたが、邪魔にならない場所に移植した。
それから、スナップ豌豆を蒔いた。また、うっかりしている内に芽が出てしまったじゃが芋を適当に植えつけた。
家に入ったところに、伯母からお礼の電話が来た。
今日は、思いがけず数種類の野菜の種を蒔くことができて、嬉しかったようだ。
今年は天候不順で野菜が高騰している折、食べられる新鮮な野菜が少しでも育ってくれたら、収入がほとんどない伯母にとっては大きな喜びなのだと思う。
芽が出揃った頃、また伯母を訪ねる積りだ。今日は、充実した1日だった。