≪ローテンブルク≫
7日目はまずフランクフルトから100km南東の町、ローテンブルクを目指してバスは走った。
ローテンブルクはロマンチック街道の北側にある城壁に囲まれ、中世のたたずまいが未だにそのまま残る小さな町だ。9世紀に町が造られ、12世紀にホーエンシュタウエン家の城が造られた。
1172年には神聖ローマ帝国皇帝より自由都市の特権を得て、市民に自治権が与えられた。その後、市民の力で町を取り囲むように屋根つきの城壁を築いたのだと言う。
しかし、第二次世界大戦で破壊されたが、世界中から寄せられた寄付で修復されたのだという。
マルクト広場に面した「市議宴会館」の仕掛け時計が有名である。
1631年、皇帝軍がプロテスタントの町を包囲した時、将軍が「もし誰かが3.25Lのワインを一気に飲み干したら全員を処刑しない。」と言った。当時のヌッシュ老市長が飲み干して町を救ったという故事にちなんで仕掛け時計が1683年に取り付けられたのだ。右の人形が、大きなカップで飲んでいるのが分かるだろうか。
また「市議宴会館」にコの字型につながる「市庁舎」は16世紀に建てられたもので、高さ60mの塔を持つ。
数年前、娘と来た時はこの町に一泊したので、30~40分、ぐるりと城壁の上を歩いて町を見たり、「市庁舎の塔」に登ったりできたが、今回は自由時間が少なく、私はぶらぶら、友人は「聖ヤコブ教会」に入っただけだった。
散策していたら広場の方から賑やかな音楽が聞こえた。楽隊が来た。見ると楽隊員は皆中高年の人だった。ひょっとしたら市役所の職員さんたちなのかも知れない。町興しに一役買っているのだと思った。