≪「サラピキ」の私営自然保護区「ビエーラ」観光≫(3)
更に進むと黒い模様がある青色の「マダラ毒蛙」や目が赤色の「赤目雨蛙」がいた。
両方とも四肢をたたむと2cm程の体の大きさだ。「赤目雨蛙」は、色は毒々しいが毒はないらしい。余りにも小さくて、写真がボケてしまった。
木の上方に「ナマケモノ」がいた。顔も見えた。毛が灰色なので「ミツユビナマケモノ」だろう。
小枝に「ナナフシ」がじっと留っていた。傍で見るのは初めてだった。
最後に木の葉に似た姿の珍しい蝶が群れているのを見た。名前は分からなかった。沖縄に「木の葉蝶」という枯葉に似た体型の蝶がいるらしい。いずれも「擬態」なのかも知れない。
この「私営自然保護区」を維持するのは大変な仕事だと思うが、真近に珍しい熱帯雲霧林の生物を観察できたことに感謝して経営者に別れを告げた。
≪「ブリット」コーヒー販売店≫
帰り道、「ブリット」コーヒー店に立ち寄った。色々な種類のコーヒーが試飲できた。
中には有機栽培のコーヒーもあった。飲んで見たらあっさりした味のコーヒーだった。
どれも350g入りで多かった。
店の前の植栽が美しく、ハチドリも来ていた。傍の公園には、コーヒーが「エチオピア」から「コスタリカ」迄、世界に広がって行った変遷図の立看板があった。
≪「サラピキ」の私営自然保護区「ビエーラ」観光≫(2)
林の中に入って間も無く、太い木の幹にふくらみができていた。「蟻塚」だそうで、案内してくれた経営者の女性が手で表面の木屑を掴み取って口に入れた。蟻も木の味がするそうだ。
その次に声を出さないように指示されてから一人ずつ大きな葉の下を覗いた。1個が1.5cm程の灰色の毛球の塊だ。これがとても珍しい「ソロヘラコウモリ」の群れだそうだ。
体長は3.7~4.7cm、体毛は白くフワフワしていて、耳と鼻が黄色い。雄1匹、雌数匹のハーレムを作り、昼間は「ヘリコニア」という植物の裏側に止まり、大きな葉の葉柄を噛んで柔らかくし、手の爪で軸の両端をたたむ様に引き寄せて屋根を作り、その下に生息するという。
実は撮った写真を拡大して見るまでは、私の裸眼で生き物だと分からなかったのだが、よくよく見ると耳が写っていた。
(葉に開いた小さな穴は、指の爪で葉を引き寄せた時に開いた穴だろう)
次に「モルフォ蝶」が飛び回っている大型ネットの中に入ったが、速く飛ぶのでカメラで捕らえられなかった。
彼女が捕まえて見せてくれた。表と裏の模様や色が全く異なる珍しい蝶だ。これは天敵を驚かすためらしい。
表の羽の色は輝く青色で目立つ。毒があって、一度食べた鳥に警告する色らしい。羽をたたむと褐色なので目立たない。
長さが数cmある幼虫はマメ科の植物を食べて育つが、成虫になると腐った果物や動物の死骸などを食べるそうだ。