花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

「国連世界幸福度調査」の結果を知って

2018年03月23日 | 社会・事件・ニュース

昨日、耳鼻科医院の帰り、薬を受け取りに初めての薬局に行った。
「アレルギーの薬だけど、どうしたのか。」と聞かれたので、「病院に通い始めてかれこれ十数年になるけれど、未だに鼻炎が続いている。先月、「コスタリカ」の熱帯雲霧林に行った時は、そうでもなかったけど…」と話した。
すると、「今日、ラジオを聞いていたら、「コスタリカ」では国民の幸福度が高いそうだね。どんな国なの?」と言われた。

そこで、「中米にある面積は日本の数分の1しかない国で、人口は500万人に届かない国だけれど、憲法で軍隊を持たないことを決めている国で、軍事費に掛かる分の国家予算を全て国民の教育や福祉に回しています。」と答えた。
すると「社会主義の国?」と聞かれた。
「世界には社会主義国ではなくても、高福祉の国は幾つもあって、教育費がほとんど無料という国も多いです。北欧やヨーロッパ各国に多いです。」と話した。

例えば「社会主義国」を標榜している隣国のTでは、国家の教育予算が少ないためと、地方官僚の恣意などによって小学校から教材費が高く、農家家庭の所得が少ない田舎では子供を学校にやるのが大変だと言う。そのために両親が遠い大都市へ出稼ぎに行き、子どもは家で祖父母と暮らす家庭が多い。両親の帰宅は年に1度程だから、子供の精神的な安定が得られ難く、親子関係にも影響があるそうだ。この国の順位は、86位だ。

問題のこの調査は、国連が3月20日を「世界幸福デー」としている事から、次の指標をポイントに、国民に聞き取り調査をして、主観的なその得点を公表しているものなのだ。
≪ポイント化する項目≫
 ①人口あたりGDP ②社会的支援 ③平均健康寿命 ④人生選択の自由 ⑤性の平等 ⑥社会の腐敗度

今年の156カ国を対象にした調査結果でも、この数年上位に名を連ねているのは北欧の高福祉国だった。
1位フィンランド 2位ノルウェー 3位デンマーク 4位アイスランド 9位スエーデンで、5位にスイス 6位にオランダが入っている。
 
話題になった「コスタリカ」は13位で、乳児死亡率、識字率、高等教育進学率共先進国並みだ。
ガイドの話では、10%程度の健康保健料を払えば、医療費は無料、貧しい子どもに食事を与える場所もあるそうだ。

また、カナダは7位、オーストラリアは10位、ドイツ15位、アメリカ18位、イギリス19位、フランス23位、イタリア47位、そして日本は何と54位で、先進国の中ではかなり低い。

日本の国民の幸福度が低いのは、②社会的支援 ④人生選択の自由度 ⑤性の平等のポイントが低いからではないかと私は思う。
随分前から不定期雇用の若者が増え、年収が低いために結婚や子育てが考えられない人が多いという。

日本人の平均寿命は世界一だが、高齢者の中には独居者が多く、収入も少なく、体調を悪くしても支えてくれる人がいない人もいるという。先に火災で11人の死亡者が出た札幌の高齢者共同住宅には、それらの矛盾が現れている。特に長寿の女性高齢者で貧困者が多いらしい。

また、妊娠、出産、子育て、家事全般が、日本では長い間、全て「女性の仕事」として考えられて来た為の女性差別は根強く、日本の女性は一度結婚すれば、あたかも「千手観音」のごとく家でも職場でも休み無く働き続けなければならない。
職場や議会、国会でも、政策決定の場そのものに女性は少なく、相変わらず「男性優位社会」が続いている。

高校、大学教育も親の責任なので、多額の教育費を負担するのは親なのだ。
私も子供達の大学の合格発表の翌日に多額の入学金と前期授業料の請求書が来て、喜びも半ばになった経験を持つ。
だから、多くの国民が日々の生活に追われていて、なかなか「幸福感」を感じられないのが日本人ではないかと私は思う。
(因みに日本の前後に位置する50位代の国は、51位スロベニア 52位ルーマニア 53位ラトビア 55位モーリシャス 56位ジャマイカ 57位韓国 58位北キプロス 59位ロシア 60位カザフスタンである)
                               

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