5年越しのリベンジに失敗し、失意の敗戦を喫した讃岐戦から中3日。今度は4年越しのリベンジを期して、天皇杯を舞台に町田ゼルビアと対戦することとなります。
この試合のあと、中2日で同じく東京都でのアウェイ戦としてFC東京U23戦を控えているだけに、コンディション管理や選手選定は難しいものがあるかもしれませんが。
それをふまえてなお、やり切らねばならない試合。
リーグ戦とは関係ない試合ですが、上位カテゴリとの対戦だから負けても仕方ないね、とはなりません。
自分たちの甘さが2連敗を招いてしまっているなかでの対戦であれば、手強い相手との対戦は、むしろありがたいくらいでしょう。ぬるいプレーぶりでは勝ち筋さえ見いだせないような相手であれば、なおのこと。
甘さを捨てて勝利をつかむには、どうせねばならないのか?そのあたりまえのことを問い直す上で、むしろリーグ戦と関係ないからこそ、思い切りよく挑めるというもので。
出場選手の編成がどうであるにせよ。やらねばならないこと、勝利を目指す姿勢には、ブレがあってはなりません。
町田とは2015年のJ3リーグでの対戦以来、4年ぶりの公式戦。カターレの降格初年度、町田のJ2復帰を成し遂げた年でした。
10月に町田市立陸上競技場で行われた第33節。昇格がほぼ不可能、非現実的な数字の上だけという状況のなかでの対戦。
着々とJ2復帰への道を進む町田に対し、それでも!と果敢に挑みかかり、勝利で一矢報いねばならない試合でしたが。
結果は0-2で敗戦。
「我々としては、J2復帰のために着実に勝ち点を積み上げていくだけですが、それがなにか?」と言わんばかりであった町田。
そのたたずまいというものには、J2を具体的な達成目標として見据えていたクラブの凄みというものが感じられたように思います。
結果的に“名ばかり目標”になっていたカターレと違って。
一矢報いるどころか、当然のように零封されての敗戦。スコア以上の惨敗という結果によって、数字上だけ残っていた昇格の可能性が完全に消滅してしまったのでした。
あれから月日は流れましたが。
未だ、J3でくすぶり続けているカターレ。
正直なところ・・・あのとき町田から感じたような、J2昇格を具体的に見据えるクラブとしての凄みというものは、出せていません。
いつもいつも、よし、これからだ!というタイミングで呆気なくつまずいたり。
それこそ、自分たちの甘さによって2連敗を喫してしまっているような今が、まさにそれ。
こんなことを繰り返していては、悲願成就などとても出来やしない。
そんな中で迎える、この天皇杯2回戦。
このタイミングでJ2クラブと対戦できることを、僥倖と捉えるべきです。
名ばかり目標ではなく、現実的にJ2昇格を成し遂げたいと願うのであれば。
実際にJ2のレベルを体感できる機会を、存分に有効活用せねばならないところ。
J2に昇格するというなら、来年からはそのレベルでプレーしなければならないということ。
そこで力の差を見せつけられて簡単に跳ね返されてしまうようでは、昇格・その先というものが、名実ともに非現実的なものとなってしまうことでしょう。
そうじゃないんだ、名ばかり目標などでは決してない!―――そう言い切るのであれば。
それに見合うプレーをせねばならないことは必定。
どんな編成で挑むことになるのかは未知数、どの選手に期待したらいいのかはわかりかねるところですが。
町田の側も、リーグ戦への影響を考慮しながらの普段出場機会の少ない選手を起用、ということも考えられますが、それでも。
J3を知り、前回の対戦でも富山と対峙した相馬監督。格下相手だから、となめてかかるようなことはしないでしょう。
それでなくとも、今シーズンは、なかなかホームで勝てていないという状況にあるようで。そんななかで、富山に勝利をさらわれて良い理由など、ありはしないはずで。
一方で、そんな状況を打ち砕いで勝ちにいかねばならないカターレ。
J3では通用したけれどJ2クラブ相手では通用しない、という部分も、やはりあるでしょう。
そこで「やっぱりダメだ」と意気消沈してしまうのか、「そんなもん知らん」と闘志に変えて戦うのか。
もちろん、後者でなければなりません。
思い返せば、去年の天皇杯2回戦。
やはりJ2クラブの東京ヴェルディと対戦しましたが、2-2のまま延長か?という後半終了間際に決勝ゴールを決められて敗れました。
今回の町田にしても、上位カテゴリクラブとしての意地とプライドがあることは間違いないでしょう。
それを覆して勝利することは難しいでしょうが、それでもやらねばならない。
無様な敗戦を喫して、1回戦で勝利した刈谷に「自分たちが勝ち上がったほうがマシだったかも」なんて思わせるような試合をしてはならないのです。
過去、1度も公式戦において上位カテゴリに勝ったことのないカターレ。
そう、10年もやっていて、1度も。
「人生観を変える」というキャチフレーズ・・・それは、こういうシチュエーションでこそ輝かねばならないものではないのか?と。
J3クラブだからと甘く見ない相手だからこそ、なおのこと。その壁を、乗り越えてみせねば。
だったら、勝て!!!
チャンスは、どこにでも転がっているものじゃない。ならば、歴史を塗り替えるチャンス、それをものにしろ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!