1-1でドロー。
同じ勝ち点1の引き分けという結果にも、さまざまなかたちがあります。アウェイ秋田戦のような、試合終了間際の同点ゴールによってのものは、「負け試合から勝ち点1を拾った」というものでしょう。
それに対し。今節の結果は、「勝ち試合だったのに勝ち点2を落とした」というものにほかなりません。
台風の影響から試合時間が16時開始に変更されて行われた今節。
曇り空ながら雨は無し、多少の風はあったものの、それ以上に強い試合などいくらでもある、という程度のものでした。
試合開始早々、今瀬のクリアミスをかっさらわれて1対1の大ピンチ、という場面がありましたが、なんとか事なきを得ました。
すると、その後は主導権を握ったカターレ。前半の中盤などは、「いったいポゼッション率はどれくらいだ?」というレベルでボールを支配。そのなかでチャンスも作り出しました。
試合を通じて、熊本の4本に対して11本というCK。あきらかにチャンスの数で上回っていました。
けれども・・・それを活かせるかどうかは別問題。そのCKのチャンスも、得点には、結び付かず。
そうして、いつ以来だ?という0-0での折り返し。後半の勝負ということに。
ジンクス的に言えば・・・チャンスがありながらそれをものにできずじまいでは、手痛いしっぺ返しをくらうことになる、と。そんな懸念があたまをもたげましたが、そうなっては連勝継続などできないのであって。
そんななか。その懸念を振り払うように、やはりこの男!
ゴールライン付近まで切り込んだ伊藤のクロスに頭で合わせたのは大谷!
いつもの持ち味のスピードを活かしたゴールではなく、ヘッドでの得点。好調ぶりが健在であることを示す先制点を挙げたのでした。
ただ。
そのあとが、続かなかった。
劣勢から盛り返した熊本。さすがに試合全体で主導権を握り続けることは困難であり。
あまり言いたくはないですが、どうにもこうにも熊本寄りだったジャッジ。熊本は吹かれなかったのに、カターレはファウルかよ!というシチュエーションが目に付いていたなかで。
ペナルティーエリア内で倒した、という判定でPKに。
それすら、もつれるように見えたかもしれないにせよ、本当に足がかかって倒れたのか?という疑問符が付くようなもので。
そのPKを実力者である途中出場の原 一樹にきめられてしまい、同点。
そのままスコアは動かず。
結局、連勝継続は果たせず。ドロー決着となってしまったのでした。
自分たちのペースでやれていた時間に決めきれなかった、先制したことでかえって守勢に回ってしまった、審判のジャッジが相手寄り、PKからの同点、などなど・・・さまざまな要因が絡んでのものですが。
結果として残ったのは、勝たねばならない試合を落とした事実。勝ち点1にとどまり、新記録の6連勝をかけた流れがストップしてしまった、ということ。
もちろん、すべての試合が思い通りに運ぶわけではなく。むしろ、思い通りにならないことのほうが多くすらあるやもしれません。
それでも。
追う立場、勝ち続けねばならない立場である以上は、それらを差し引いてなお、「それでも」と言い続けねばならないのであって。
敗戦を喫して上位から引き離されてしまう、というのが最悪の結果であったとするなら、それよりはマシと言えなくもありませんが。
しかしそれは、あくまでの「マシ」程度のものであって。
今節の結果は、相手よりも自分たちの甘さによるものであったかと。
覆水盆に返らず。
納得できずとも、それでも受け入れなければ。そのうえで、なにができるか。
勝ち点の重みというものを、今一度考えさせられる結果となった今節でした。