遅ればせながらも開幕した2020シーズン。
その初戦、せっかく挙げた先制点を勝利に結びつけることが出来ず。内容的にも、もし引き分けに判定決着があったならば、負け試合であった前節。
引き続きリモートマッチとして行われることとなる今節、シーズン初勝利をかけて、アウェイでY.S.C.C.横浜と対戦します。
スタジアムのスピーカーからの音響はありながらも、それでもスタンドには誰もいない異様な状況での公式戦。さらには最大5人までの途中交代枠の使い方。
そういった、いままで経験したことのない未知の部分をどう乗り切るかが問われた開幕戦でもありましたが。
迎える今節。反省点、改善点を即座にフィードバックしつつ、よりブラッシュアップして臨まねばなりません。
各選手、スタッフそれぞれ、これまでにも遠征先で無観客に近い状態でトレーニングマッチなどを経験したことはあるでしょう。
よくスポーツ選手の戒めとして言われるような「練習は本番のように、本番は練習のように」という心がけがありますが。
これまでの似たような経験は、あくまで練習試合としてのこと。当然、練習試合で全力を出し切ってプレーということはあり得ず。あくまで、本番が大事なのは言うまでもないのであって。
その意味においては。
今節は、これまでの経験とは似て非なるもの。雰囲気は練習試合に近くとも、れっきとした公式戦。そう、全力を出し切ってプレーする本番以外のなにものでもありません。
誰も経験していない、遠征先、アウェイでの無観客公式戦。そこで、いかに全力をもってプレーできるか。
それでなくとも、勝たねばならなかった試合を落とすかたちでの今節。いかに集中して勝ち切るかが、いつにも増して重要な試合となります。
開幕戦は相模原との神奈川ダービーとなったYS横浜。結果はスコアレスドロー、今節のホーム開幕戦で、カターレと同じくシーズン初勝利を狙います。
昨シーズンはシュタルフ悠紀リヒャルト監督のもとで攻撃的サッカーを展開。点取り屋であった進、浅川といった選手たちが実績を認められて他クラブに引き抜かれていきましたが、監督続投となる今シーズンも、選手の入れ替えはあっても、スタイルは継続とみて良いのはないでしょうか。
得点力に目を見張るものがあった一方で、失点の多さが足を引っ張ってしまっていた感のある昨シーズン。
そして迎えた開幕戦、主力流出の影響があってか、無得点。一方で、課題であった守備に向上が見られたということか、無失点に抑えることに成功しています。
初戦の難しさもあったでしょうが、相模原とて、決して見劣りする戦力のチームではないなかで。それをしっかりと抑えきったという自信を胸に今節に臨むこととなるのではなかろうかと。
昨シーズンの最終盤、ニッパツで11月の第32節に行われた試合以来の対戦。
雨の降り続くあいにくのコンディションでしたが、試合開始早々に絶好調・大谷のゴールで先制、さらに花井の技ありループシュートで追加点。守っては無失点。
昇格の望みが事実上絶たれてしまった中での試合でしたが、前の試合で八戸に完敗を喫してしまったショックを引きずることなく、しっかりと立ち直る勝利を挙げた試合でした。
思えば、その前のホームでの対戦も、前の試合で熊本に敗れて4試合連続勝ちなしという苦しい状況の中、それを振り払う勝利を収めたのでした。
そして、今節。
敗れたショックから立ち直ろうとする試合、という意味では同じではありませんが、それでも。
判定決着があったとするなら、負け試合であったであろう前節・長野戦。
後半のミスを掻っ攫われてというまずい失点以降、相手にペースをつかまれてしまい、それを跳ねのける強さを示せませんでした。
そんな反省を踏まえつつ、勝って勢いをつけていかねばならない。
シーズン初勝利に向けては、無観客しあい云々を気にかけている余裕などありはしないでしょう。
そんなことを気にしている暇があったら、勝つことを考えろ、と。
前節の前半に見せていたような戦い方。決して、方向性そのものが間違っているわけでもなければ、力が発揮できないわけでもない。
やるかやらないか。結果に残すか残せないか。それだけの、シンプルなことでしょう。
期待したいのは、花井。やはり、思い出してほしい昨季の同会場での同カード。
雨の降る中、いつもよりも増して慎重にプレーしなければならなかったところ。先制したものの、決して侮ることなどならない強力さのYS横浜攻撃陣。傍から見るよりも難しい試合であったことかと。
そんななかで、冷静さが光ったのが花井でした。
同点、逆転を目指して前がかりになっていたYS横浜。そうした中でペナルティーエリアギリギリまで出てきていたGKの一瞬の逡巡を見逃さず、ループシュート。見事に決めて、逆に突き放す大きな追加点を奪ったのでした。
そういった冷静さを、今節もまた発揮し、チームを勝利に導いてほしいです。
前節を無失点として手応えを得ているであろう相手ですが、「そうはさせない」という意思を示す得点でもって圧倒するために。中盤で攻撃のタクトを振るう選手として、力を十全に発揮してほしい。そう願います。
カターレの歴史上、シーズン開幕戦でいちばん多いのが引き分けという結果。前年に続き、今シーズンもまたその例にもれなかったわけですが。
そして、ジンクスというならば・・・それ以上に深刻なのが、「開幕2戦目に負けてしまうジンクス」。
2008年の発足初年度から2016年まで、全敗。2017年こそ開幕3連勝として必敗を止めましたが。続く2018年は、勝利したもののその後最下位にまで転落して監督交代。そして昨シーズンは内容で圧倒しながら敗れ、また2戦目で勝てませんでした。
まったく同じメンバーでやっているわけでない以上、気にしても仕方のない類の話ではあります。
けれども。
勝利しなければならないーーーそれだけは、けっして譲れないのです。
今季の目標は、頂点。言うまでもなく、優勝です。
それも、ただ勝つのではなく、圧倒しての優勝。それを、本気で狙っているのだから。
ならば。
そんな悪しきジンクスなんぞに足元をすくわれている場合でないのは、火を見るよりも明らかです。
逆に、ジンクス継続でいこうじゃないかと。
これまで、YS横浜戦に無敗であるというジンクス。0-3から大逆転で勝利したことさえありました。
だったら。
今節もまた勝って、それを継続してやろうじゃないかと。
やらねばならないことが明白である以上、相手の状態がどうであろうが、無観客だろうが、迷う必要などなにもありはしません。
ただ、勝利に突き進むのみです。
無敗、ということで言えば。
まだ、シーズン無敗フィニッシュの可能性が無くなったわけではありません。
シーズン開幕直後に何言ってるんだ?
いやいや。戯言などではありませんよ。
優勝を、圧倒的優勝を目指すチームであれば、むしろそれを現実的にとらえていかないと。
ならばこそ。
今シーズン初勝利を挙げねばならない今節。勝利・勝ち点3以外に何が必要だというのか?
勝ち切る強さを、勝利に繋げろ!!!
やるべきことは、明白!ならば、勝て!!!
勝たれ!!!富山!!!!!