中3日の3連戦の3戦目、アウェイで最下位・岩手と対戦する今節。
ホーム2戦連続で無得点負けという屈辱。相手ではなく、勝ち切れない自分たちの弱さに負けた連敗であったとも言えるかと。
首位・秋田にメンバー総とっかえで挑みながら、見劣りしないどころか、力では上回ってさえいましたが・・・結果には結びつけられず。
再起をかけ、なんとしても勝ち切らねばならない今節。
勝利・勝ち点3で連敗脱出は言うまでもないとして。ここ2戦の不振を払拭するだけの完勝・快勝でもって、停滞を打ち破り、再び優勝への道を歩みださねばなりません。
昨季は無念の最下位に終わり、今季の巻き返しを誓う岩手。
いわゆる「NOVAマネー」のもと、チームの立て直しを図って心機一転。
元日本代表・秋田 豊監督を擁し、山口時代に得点王としてJ3を席巻した岸田 和人をはじめとした実力者を次々と招聘。再建への意気込みを感じさせたオフとなりました。
しかし。
4失点で完敗を喫した開幕戦を皮切りに、得点力不足、失点過多に苛まれ。ここまで4試合で1勝も挙げられず、最下位に沈んでいます。
前節などは、藤枝を相手に先制点を挙げ、勝利への機運が高まった・・・かに思われましたが。藤枝のエース・大石 治寿にハットトリックを決められ、木っ端微塵に打ち砕かれました。
そして迎える今節。
「いかに連敗中とはいえ、富山は内容そのものが悪かったとまでは言えない。YS横浜に4得点を挙げたように、もともと力はあるチーム。深刻な不振から改善が見られないような岩手相手ならば、富山優位は動かないだろう」
おそらくは、そういった見立てをされていることかと。
カターレが実力を十全に発揮した日には、必ずや勝利できると確信しています。勝利という結果を残すことは出来なかったとはいえ、“誰が出場してもクオリティを落とさずにチームプレーが出来る”という手応えは、認められてしかるべきで。
それでも。
最下位の岩手であれば楽勝だろ、などと高を括ることは、ゆめゆめやってはならないこと。
岩手とて、いかに戦績が振るわなかろうが、れっきとしたJ3クラブ。むしろ、実績豊富な選手が少なくない。
そういった選手たちが、まがりなりにも公式戦4試合を経験し。
良くも悪くも試合に慣れてきたであろうこの時期。いよいよ真価を発揮するかたちで爆発、予想を裏切る大勝利を挙げるーーーそんな可能性も、充分にあり得るわけで。
むしろ、カターレのほうにやりにくさが、ということも考えられます。
ただでさえ2戦連続零封負けという状況。
得点への焦りが空回りすることで、かえって調子を崩してしまう・・・そういったケースも、あり得るでしょう。
3連敗など言語道断というなかで、勝って当然とみられている岩手戦。
プレッシャーが悪いほうに作用して力を発揮しきれないままにいるうちに、この試合もまた相手にワンチャンスをものにされるかたちで敗れてしまうーーーそんなことがないと、どうして言い切れましょうか。
上位陣総崩れなどというミラクルが起こってなお、最少でも3試合以上はなければ首位に立てない一方で。
最下位に敗れるというショッキングな敗戦を喫してしまったならば、勝敗のうえで1勝1分け3敗となり、たちまちその岩手に追いつかれてしまいます。今節から2試合もあれば、単独最下位ということも。
悲観的なものか。いきなり首位に躍り出るよりも、最下位転落のほうがどれだけカンタンか。
忘れもしない、たった2年前のこと。
開幕からあれよあれよと敗戦を重ね、最下位にまで転落、僅か10試合で監督解任という苦い経験。それを覚えているが故に。
もちろん、あの時とは違います。
けれども、楽観して良い要素など無く。
勝てばただの1勝以上の成果を得られたはずの試合を落とした直後。負ければただの1敗以上の深刻なダメージを被る試合。
降格した2014年、それまで未勝利であった讃岐との裏天王山に敗れて、それが降格に直結してしまったように。
そういったことは、実際に起こりえるのです。そこに、油断や慢心などがあってはならないのは、火を見るよりも明らかなのです。
言うまでもなく、未勝利脱却に向けて全力で戦う岩手。侮ることなど出来はしません。
それでもなお、勝たねばならない。どうしても、勝利が必要。
ここ2試合の無念を、本当に悔しく思うならば。
今節の勝利での名誉回復は、もはや義務。
相手ではなく自分たち自身に負けない、打ち克つ強さでもって、試合を制しなければなりません。
3連戦の3戦目、アウェイで戦う今節。
疲労度などを考慮したならば、沼津戦のメンバーを中心に編成されることとなりそうですが。
そんななか、期待したいのは、陽次。
二度あることは三度ある、などと言いますが。三度どころか四度。岩手戦4試合連続ゴール中という、まさしく“岩手キラー”であるところ。四度あることは五度あるーーーそう期待をかけたいのは当然のことで。
それでなくとも、ゴールに飢えているであろう陽次のこと。
昨シーズンリーグ2位の総得点を挙げたカターレですが、控えめに言っても、もっと獲れたシーズンでした。
特に、決定機を決められなかった印象の陽次においては。
もし実力が無い選手というだけなら、そもそも決定機すら作れないはず。活かせなかったのは残念にしろ、それを残念がれるだけの状況そのものは作り出せているわけで。昨シーズン序盤戦も苦しんだ決定力不足。いや、昨シーズン1度もなかった2試合連続無得点と、今現在、まさに苛まれてしまっている格好ですが。
他の誰でもない、陽次のゴールによって、この閉塞感を打ち砕いてほしい。そう願います。
決めるべきところで決めきれないことが勝利を逃し、敗戦をもたらしてしまう無念を、もう繰り返さないために。
なんなら、岩手にとって2試合連続ハットトリックを食らわせる勢いで。勝利に導くゴールを挙げてほしいです。
勝てた試合、勝たねばならなかった試合を落としての連敗。せっかく沼津、秋田という苦手クラブを克服するチャンスでもあったのに、またしても苦杯をなめることとなってしまいました。
そして今節、岩手戦。
一昨年には陽次のゴールも報われずに2戦2敗を喫しましたが。昨シーズンは、アウェイ戦では前所属であった白石の躍動もあり快勝。そしてなんといってもホーム戦。それまでどうしても超えられなかった1試合4得点の壁を遂に超えて、クラブ史上最多タイの5得点を挙げて圧勝。チームに勢いのつく勝利を飾ったのでした。
苦手意識というならば、岩手側のほうにあるやもしれません。
もちろん、油断して良い相手ではありません。そろそろ岩手の真価発揮、となったならば、苦戦は免れないでしょうし。
けれども。
なにより、自分たち自身に負けないこと、打ち克つことこそが大事。
チャンスをものにできない弱い自分に負けるな!
ピンチをこらえきれない弱い自分にまけるな!
そして・・・勝たねばならない試合を落としてしまう弱い自分たちに、負けるな!!!
自らの力でもって、悪しき流れを断ち切ったなら。
自ずと、上昇の機運も高まるというものです。
待っていても手にすることはできません。自分たち自身でつかみ取らねば。
前節の負けを、今シーズン最後の敗戦にする、そんな覚悟を!
再びの圧勝劇で、岩手をねじ伏せろ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!