新型コロナウイルス感染拡大の影響で、あるいはシーズンそのものが中止に追い込まれる事態さえも想定されていたなかにあって。
やっと。ついに。
感染拡大防止に関わるさまざまな制限付きではあるものの、ようやくファン・サポーターがスタジアムに足を運んでひいきのチームを応援する、そんなスタイルが戻ってきます。
声を枯らしての声援、仲間とハイタッチや抱擁で喜びを爆発させるといった、これまであたりまえであったスタジアム風景・・・それらは見られないにせよ。
それでも。
無観客試合では、決して得られないもの・・・そこには、きっとあるはず。
たとえ観戦に制限が課せられようが。
愛するクラブを全力で応援したいという熱意には、枷をはめることなど出来ません。
3点差をひっくり返す大逆転をおさめた前節の勢いを連勝へと繋げねばならない今節。
ホームで迎え撃つは、アスルクラロ沼津。昨シーズンの最終戦以来の対戦となります。
長きにわたってチームを率いていた吉田 謙監督が退任し、新たに今井 雅隆監督が就任した沼津。
藤枝との開幕戦に勝利し、連勝を狙って長野に乗り込んだ前節でしたが、1-3で敗戦。連敗阻止と今季2勝目を目指して乗り込んできます。
新監督となり、昨季までの堅守速攻からパスを繋ぐポゼッションサッカーにスタイルを変更したとのこと。リーグ開幕が遅れた影響で、戦術浸透を図れたことはかえってプラスであったとか。
新たなスタイルに、これまでチームを支えてきた染矢 一樹、尾崎 瑛一郎 といったベテラン選手らが、いかに適合しつつ、新戦力と融合していくか。
昨季最終戦を勝利で飾れなかった借りを返す意味を含めて、富山戦は相手にとって不足なし、といったところではないかと。
前節は前半のうちに3失点という、敗戦待ったなしという大ピンチに晒されたカターレ。しかし、その逆境を跳ね返す4得点。見事に逆転勝利を挙げました。
勝ち点0を3に変えた事実は言うまでもなく大きく、価値あることです。
とはいえ、手放しで喜べるかといえば、さにあらず。
もし、まったく同じシチュエーションで10回戦ったら、8回か9回は負けていたのでは?
そのたった1回が、たまたま最初に来た、とか。
試合後のコメントで、監督も認めています。「攻撃のところは自分たちらしさが全くでなかった。4点は入ったけれど、狙い通りと言うより、勢いで入った点が多かった。後ろからビルドアップして相手を崩して点を取るという自分たちのやりたいことはできなかった。 」と。
交代策が上手い具合に当たって、途中出場選手が躍動することで力ずくで奪い取った勝利、という言い方もできるかもしれません。
そもそも、例年であれば1試合に5人も代えるということはできないわけだし。
それでも。
理由もなく、ただなんとなくやってなんとなく勝ったというわけでは、決してない。
あきらめることは、容易かったでしょう。早々に負け試合と割り切って無理をしない、という考えも、是非はともかく、無くはないわけで。
しかし、そんな選択はしなかった。
3点獲られたら4点獲るーーー言うは易く行うは難しという選択を、愚直なまでに貫いたが結果。
反省すべきことは様々あるにせよ。
勝って勝ち点3を得るという至上命題を、万難を排してクリアしてみせた。
その気概は、称賛に値するものです。
今節の相手、沼津も、難しい相手であろうかと。
前節の前半戦を参考に、富山攻略法をしっかりと練って乗り込んでくることは想像に難くないだけに。
いかに、それを跳ねのけて返り討ちにしてやるか。
むしろ、逆に「3点獲っても勝てないヤベぇチーム」という恐れを、実戦でさらにきざみつけてやろうじゃないかと。
期待したいのは、前節の勝利に大きく貢献した武。
今シーズンの新加入選手のなかでも、とりわけ期待値の高い彼ですが。その期待に、さっそく最高のかたちでもって応えてくれました。
昨シーズンの開幕2戦目の福島戦において、シーズン初ゴールでもって福島を勝利に導き、カターレの「開幕2試合目は敗れてしまうジンクス」を3年越しにぶり返させた張本人であった武。
その彼が、今年はカターレの一員として、敗色が極めて濃厚であった状況を救い、ジンクスを打ち砕いてみせたという・・・。なんともフシギな気分です。
去年はそこからゴールを量産、福島のエースとして15ゴールを挙げましたが。
今度は、カターレのエースとして。リーグ得点王を狙うという公言通りのシーズンとするためにも。まずは、今節。2試合連続ゴールを期待したいです。
ジンクス、対戦相手との相性というものは、各チームにそれぞれあるようで。
前節、それまで無敗であったYS横浜に対し、勝利してさらにその記録を伸ばしたカターレ。
一方、それまで未勝利であった長野に、今回もまた屈してしまった沼津。
そして迎える、今節。
これまでの対戦成績で見ると、1勝1分け4敗と、分の悪い相手です。
しかし、負け試合が続いていたのは一昨年まで。昨シーズンは1勝1分け。
ならばこそ。
昨季最終戦に続いて同カードを連勝することで、もはや苦手意識などないことを、勝利に値するチームであるという力を以て証明せねば。
昨シーズンとはスタイルが異なる?それがどうした。
大事なのは、勝つこと。勝って、カターレがより強いチームであると意識づけること。
そういった、強さを見せつけ、かつ、勝利をものにする結果を望みます。
思えば、ホームスタジアムである県総での公式戦は、昨年の11月以来、実に8か月ぶり。
ピッチの改修の影響で、当初予定では「開幕から1か月も県総で試合が観られないのかよ!」なんて言っていましたが・・・よもや、こんな事態に陥ろうとは予想できるはずもなく。
また、ホーム・県総でカターレを応援できるーーーそんな、あたりまえな、とても尊い喜び。
それを噛みしめつつ、勝利を目指し、出来る限りの応援をしたいと思います。
勝利を、ともに!
再スタートを切るこの一戦、もちろん狙うは勝利のみ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!