行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

伝説再び!大ピンチを跳ね返す執念の大逆転劇でシーズン初勝利! Y.S.C.C.横浜戦

2020-07-06 21:57:36 | カターレ富山
4-3で勝利!
「終了が確定するまで、なにが起こるかわからない」
サッカーをはじめとしたスポーツ全般に限らず、およそ勝負事というものにつきものの格言。言外に“だから、たとえ劣勢に立たされてもあきらめることなくベストを尽くせ”という叱咤激励が含まれているものでもありますが。
前半のうちに0-3。
満塁ホームランが有るわけでなし、1回の得点機会に1点しか得られない。しかも90分という時限式試合形態のサッカーという競技において。
大ピンチという言葉さえ生ぬるいような・・・敗戦必至、まさに致命的な状況でしたが。
しかし、あきらめなかった。
懸命なプレーが劣勢を跳ねのけ、試合最終盤に同点、さらに終了間際に逆転!
かつて、2016年に同じニッパツで行われた同カードにおいて、同じように0-3をひっくり返して勝利したことがありましたが。
伝説、再び。
シーズン初勝利を劇的なかたちで手にしたのでした。

前節とほぼ同じスタメンで臨むこととなった今節。
唯一の変更として、戸高が控えに回り、前節はメンバー外であった大谷がシーズン初出場・初スタメンとなりました。昨シーズンの同カードで得点を決めた活躍の再現を期して、ということだったのかもしれません。
この試合も、観客を入れることなく行われたリモートマッチ。
DAZN中継の画面越しではよくわからなかったのですが、ピッチ上は風の影響があったようで。コイントスで勝ったYS横浜が、前半に風上となるように陣地変更を選択しました。
この、試合開始直前の陣地変更というシチュエーション。どうにも・・・なんというか、個人的にはあまり良い印象が無くて。
ジンクス的なものというか。変更によって好影響ではなく悪影響に傾くケースのほうが多い、というイメージが強くて。
しかして、その悪い予感は、時を待たずして現実のものとなってしまうのでした。

前節はスコアレスドローに終わったYS横浜。シーズン初勝利へ向けて、なによりもまず、初得点ーーーそんな気概が、試合序盤から結実することに。
16分、FW大泉 和也に決められて失点。先制をゆるすことに。
ゴール前を横切るかたちとなったクロスを拾うと、ブロックに来た林堂の動きを感じ取りながら冷静に、かつ確実に決めるという。なんとも、してやられたゴールでした。
欲しかったシーズン初ゴールを、流れの中からしっかり決めきるという理想的なかたちで挙げることに成功したYS横浜。
すると、そのわずか3分後の19分。FW宮本 拓弥に決められて0-2。
中央へと蹴り込まれたグラウンダーのクロスを、その勢いのままにワンタッチでシュート、鮮やかに決まって追加点。突き放されることに。
カターレの側もやられっぱなしではなく、チャンスがなかったわけではないけれども。
大谷がその持ち味を活かして敵陣深くに攻め入る場面もあったものの、得点には至らず。
フォーメーション、戦術的な齟齬もあったかもしれませんが・・・どうにも、カターレの目指すべき姿であるところの、パスを繋ぎながら主導権を握りつつ攻め入っていくというパターンに持ち込めませんでした。
むしろ、YS横浜のほうがうまくピンチの芽を摘みつつしっかりとパスを回していた印象さえあったくらいで。
そんななか、29分。
花井がファウル、ゴールほぼ正面で29メートルという位置で直接FKを与えてしまうことに。
嫌な予感がしました。そして、数秒後、それは現実のものに。
MF宮尾 孝一のキックは鮮やかな軌跡を描き、ゴール左隅サイドネットに突き刺さるという、まさにゴラッソ!というスーパーゴール。
宮尾の能力を疑うわけではないにせよ。もしこれが、キッカー、距離などまったく同じ条件だったとして・・・同じビハインド状態でも、0-1なんかだったなら、決まっていたかどうか。
つまりは、2-0というリードのなかで、プレッシャーを感じることなく思い切って蹴ることが出来たが故のゴール、とも言えるのではないかと。
そんな状況をつくってしまった、してやられたカターレ。
前半のうちに、3失点。勝負あったかに思われました。
リモートマッチのこの試合、0-3となった時点で見るに堪えず、視聴をやめてしまった、などという声もあったりも。

しかし。
そんな、致命的といえるような、敗戦必至といえるようななかにあっても。
あきらめることは、しませんでした。
「(3点獲られたなら)4点獲れよ!!」
2016年、ニッパツでの同カードで。やはり0-3という絶体絶命なシチュエーションのなか、スタンドから必死に叫んでいた、あのときの経験を思い出しつつ・・・今度は、画面越しのスタジアムへと、祈りよ届け!と。
もちろん、言うまでもなくあきらめていなかったのは現地も同じ。
前半のうちに、交代で大野を投入。前節に続いての途中出場。
そして、ハーフタイムを挟んで後半開始時に戸高と池高を同時投入。試合の流れを変えるべく、交代カードを切ることに。
すると。
後半開始からわずか2分。
CKのチャンスから、大野がドンピシャのヘッド!力強い、まるでお手本のようなヘディングシュートが決まり、反撃の狼煙を上げると。
果敢に前線からガシガシと攻め入る戸高をはじめ、明らかに前半との圧の差が出たカターレの攻勢。それに対し、いささか面食らっていたふしのあるYS横浜。
そんな隙を見せたなら、それを突かねばならないのは必定。
後半6分、中央へのクロスにダイレクトで合わせようとした池高だったものの、それを芯で捉えられずにキックミス。シュートに備えていたYS横浜の側からしても、「え!?」というところだったであろう、その一瞬の隙を突いて!
戸高が右足一閃、見事に決めて移籍後初ゴール!起用に応えてみせました。
後半開始から、電光石火の2得点。
絶望的とも思われていた3点差が、あっという間に1点差に。
依然としてビハインド状態ではあったものの、それでも。
同点、逆転が、非現実的なものではなくなりました。

その後、YS横浜も落ち着きを取り戻し、持ち直して膠着状態に。
そんななか、66分に中盤を引き締めるべく稲葉を、75分に最後の5人目の交代として、ゴールを奪えというメッセージとなる武を投入しました。
前節、選手交代を有効に活用しきれなかったと反省点を挙げた安達監督。
残り15分でのストライカー・武の投入は、まさにここが勝負所と見据えた監督の、勝利にかける意思の表れでもありました。
すると、その武が!
試合も大詰めの89分、林堂とのパス交換から花井がノールックヒールパス、それに的確かつ確実に反応した武が思い切りよくシュート!見事に決まり、遂に同点に!
決して簡単ではない・・・むしろ難しいシュートでしたが。
「ゴール前ならどこからでも決める自信はある」
新加入会見をはじめ、いわゆる自己PRの場面で、常々そうアピールしてきた武。
それが、虚勢やハッタリ、ビッグマウスではない、と。真実であると。それを証明するかのような、見事な移籍後初ゴールでした。
そして、それだけにはとどまりませんでした。
5分と表示されたアディショナルタイム、迎えた93分。
ゴール前でパスを受けた武が相手ディフェンスを背負いながら鋭く反転シュート!
GK正面を突いて弾かれるも、それを見越していた花井!
冷静に蹴り込み、ついに逆転!!!!!
この試合のプレビューで、昨季の同カードで見せたような冷静なプレーぶりを今節も!という期待を込めましたが。
まさに、それ!
期待通りどころじゃない、値千金というほかない、見事な仕事をやってのけたのでした。
そして、タイムアップ。
伝説、再び!
4年越しに、同じニッパツ三ツ沢スタジアムにて、大逆転劇が再現されたのでした。

シーズン初勝利を挙げ、勝ち点4とし、4位タイとしたカターレ。2連勝とした秋田・熊本との差は、2。
この試合が、もし順当に(?)0-3負けだったならば、そのダメージは、いかばかりだったかと。
「圧倒して優勝する」と掲げたはずの目標が、2試合めにして儚く霞んでしまっていたのではないかと。
しかし、そうはならなかった。そうはしなかった。
もちろん、3失点を喫してしまったことは見過ごせませんし、反省、対策は必要でしょう。
一方で、ほぼ負け試合という状況を、屈することなく跳ね返してみせたという事実。
やれば、できる。
そう、それはつまり、優勝という目標も、為せば成るということ。
あきらめなかったからこその、勝利。
あきらめなければ、優勝だって、きっと成し遂げられる。
今節の貴重な勝ち点3の価値を、より高めていくために。
続いていくリーグ戦、より一層奮起せねば!
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