3-0で勝利!
なんとしても勝利し、上位に喰らいついていかねばという気概とともに挑んだ今節。
試合開始早々に立て続けに得点して試合を優位に進めると、暑いなかでも集中したプレーを披露。
試合の主導権を握り続ける一方で、相手にはチャンスらしいチャンスを作らせず。
課題であった試合最終盤においては、ダメ押しとなる3点目を決めるとともに、集中を切らさず守り切って無失点。
2年余りのあいだ空いてしまっていた胸スポンサーが埋まり、心機一転臨むこととなった試合で、見事に勝利。しっかりとホームの期待に応えてみせたのでした。
日中の気温が38度を超えるという、どうにも危険な暑さに見舞われることとなった、この日の富山県。
それでも、キックオフ時間の18時30分には日も陰り、暑さも幾分和らいではいましたが。
・・・いや、それは単に、スタンドで大人しく着席していた状態でそう感じたに過ぎず。
ピッチを駆けまわることになる選手たちのコンディションは、如何ばかりか・・・。
懸念はあったものの、それでも。勝たねばならないことには、なにも変わりはありません。
公式記録では31度とされたナイトゲームで、熱戦が繰り広げられました。
前節より中7日、いわゆるAチームをベースとしたスタメン。
それでも、前節からはユウスケに代わって柳下がSBに、椎名に代わってイッキ、FWには武に代わって宮城が名を連ねるなど、若干のアレンジをして臨むことに。
得点を挙げることはもちろんとして。
こらえきれずに失点、それが敗戦につながってしまうという悪癖を繰り返さないために。
最終盤までしっかり守り切る、無失点に抑え込む気概が求められました。
試合は、いきなり動くことに。
7分、鋭い突破でゴールライン際まで攻め入った宮城が中央へと蹴り込むと、待ち構えていた平松がしっかりと合わせて蹴り入れ、ゴール!
スタメンに抜擢された両FWの連携がしっかりと決まり、幸先よく先制することに成功したのでした。
前半7分という早い時間帯での得点は、ここまでシーズン最短記録。
前節は攻撃サッカーが不発に終わって無得点であっただけに。勝利への絶対条件であるところの得点が、まずはしっかりと決まったぞ!と喜んでいた、その矢先!
自陣右サイドから戸高が中央へ絶妙なスルーパス、オフサイドラインギリギリで飛び出した花井につながると、前がかりになっていたGKビクトルの頭上を越すループシュート!
見事に決まり、興奮冷めやらぬうちに、まさに瞬く間に2点目が決まったのでした。
前回ホームゲームの藤枝戦では、後半早々に8分間のうちに3ゴールを立て続けに決めましたが。
今回は、それをしのぐ電光石火っぷり。一気に勝利を近づけてみせたのでした。
なかなか自分たちのリズムでボールを回すことが出来ず、後手後手に回ってしまったのが前節・鳥取戦の敗因でもありましたが。
その反省を活かし、しっかりと油断なくボールを繋いでいた今節。
いささか慎重すぎか?という印象も無きにしも非ずでしたが、それでも。
各員、しっかりとやりきる!という気持ちは見て取れました。
そんななかで、輝いていたのが、先制ゴールのアシストをした宮城。
プロ1年目、チーム最年少の19歳ですが、そんなことを忘れてしまうほどの、堂々としたプレーぶり。
上質なテクニックとキレのあるドリブルを駆使するその姿は、「なにかやってくれそう!」という期待を込めるに足るものであったかと。
正確な数字はわからないにしても、明らかにボールポゼッションで上回っていたカターレ。
それでも、油断は禁物。俗に言うところの「2-0は危険なスコア」ということもあり。
これがもし1点返されて2-1となったなら、相手の同点・逆転を狙う気迫に、十二分に対処できるかどうか。
追い付かれての引き分けはもとより、逆転負けなんぞしようものなら、そのダメージは計り知れないところ。
だからこそ。
優勢であるからこそ、しっかりと、無失点を貫き、零封勝利を成し遂げねば。
大声をあげて声援を送ることこそできないものの、応援にも力が入りました。
早い段階の2得点以降は、スコアが動かずに推移。後半に入っても変わらず。
そんななかで注目していたのが、いかに交代枠を使うか?ということ。
優勢に試合を進めているとはいえ、疲労によるパフォーマンス低下は無視できない要件。
それでなくとも、暑さとの戦いでもある試合。
これまでも重要とされてきたことでもありますが。いかに、交代してもクオリティを保ったプレーをするか。
総力戦を掲げるチーム方針の、まさに真骨頂というべきか。
交代選手のなかにあっても、やはり期待値の高かったのは、大谷でしょう。
宮城に代わって出場。その宮城がスピード、テクニックでもって相手を攻め立てていただけに。
勝るとも劣らない、あるいはそれ以上というスピードスターが続けて相手にとって脅威となるーーーまさに、ファン・サポーターの望んだかたち。
その大谷が、魅せました。
83分、ライン際での相手のキックミスを見逃さず、それを掻っ攫うとドリブルで駆け上がり。
GKと1対1、そのままシュートかと思いきや中央へ。
鋭いクロスにDFが止め切れなかったところ、走り込んでいた平松が押し込み、ゴール!
試合を決定づける3点目、平松のこの日2点目が決まりました。
正直に言えば・・・GKとの1対1の場面、そこで強引にでも蹴り込んで決めてほしかった。
それが、去年がそうであったように、ゴール量産のきっかけとなる今季初ゴールになるのであれば、なおのこと。
結果としては、初ゴールは持ち越しとなりましたが。
それでも。
ゴールとはならずも、アシストできた、という意味。
これまで、幾度もやられてきた「魔の時間帯」で、突き放す追加点を挙げられたこと。
自身のゴールとはならずも、勝利に貢献するプレーをやり遂げられたこと。
そのポジティブ要素は、しっかりと評価されるべきで。
次節以降に期待を抱かせるプレーであったかと。
4分あったアディショナルタイムもしっかりと抑えきり、試合終了。
前回ホームゲームに続いて3得点を挙げる勝利。連敗を阻止し、しっかりと無失点で勝ち切ってみせました。
ユニフォームスポンサーとなったIACが協賛するスペシャルマッチとして執り行われた今節。
どうにも、これまで“冠試合”では、あまり戦績は良くなかったカターレですが。
今節は、期待に応えてしっかりと勝利。見事に勝ち点3を得ることに成功しました。
今季最多の1628人が詰めかけたスタジアム。
例年からすれば少ないことは確かですが、それでも。
様々な条件を課せられるなか、それを乗り越えてでもカターレを応援せんと詰めかけたファン・サポーター。その気概に、勝利という結果でもって、しっかりと応えてくれたのでした。
昨季の躍進の再現とすべく、勝ってその起点とせねばならなかった相模原戦。
そんな中、勝ち切ってみせた。
ファン・サポーターの期待を裏切ってしまった前節の敗戦を引きずることなく、しっかりと勝ったという手応え。
やればできるーーーその証明となった、価値ある勝利でした。
さぁ、これから!
昨季、相模原戦から躍進、5連勝を成し遂げたように。
まずは、2連勝から。
一戦必勝の気構えでもって、さらなる高みを目指さねば。