胸スポンサーが付いたユニフォームで心機一転、どうしても勝ちたかった前節を、3-0で快勝したカターレ。連勝を期し、遠く鹿児島の地に赴き、鹿児島ユナイテッドFCと2年ぶりに対戦します。
2016年にJ3に初参戦してから3年で昇格を勝ち取り、昨シーズンはJ2を戦った鹿児島。しかしながら1年で降格の憂き目に遭い、史上初のJ3出戻りチームとなることに。
そこからの1年での復帰を目指す今シーズン。ここまで4勝1分け4敗の8位、4勝2分け3敗の6位・カターレとの勝ち点差はわずかに1。上位追撃のためにも負けられないホーム戦となる今節、万全を期して迎え撃つ体制を整えていることでしょう。
過去の対戦では、3勝1分け2敗と勝ち越しているカターレですが・・・正直、「え?ほんとに?」という印象。
もちろん選手の編成は毎年異なり、同じ条件で比較できるわけではないですが。
それでも、やはり相性というものはあり・・・そう、過去1勝しかしておらず、今季もまたホームで敗れた秋田のような例もあって。
互角というよりも、勝てなかったイメージのほうが強く残っているためでしょうか。
1分けは2016年の開幕戦のこと。監督のシーズン途中交代などの不本意な戦績で1年でのJ2復帰に失敗したカターレにとって、三浦 泰年監督を新たに招聘したJ3の2年目、J3初参戦の鹿児島を叩いて勢いに乗りたかったところ、スコアレスドローに終わったのでした。
2敗の内訳としては、2017年のアウェイ戦で後半開始から5分、9分と立て続けに失点し、最終盤に1点返すも焼け石に水、という実質完敗を喫したのがひとつ。
もうひとつは、2018年のホーム戦。開幕から・・・というよりは、先述の前年アウェイ鹿児島戦を発端として転がり落ちるように低迷を続けていたカターレが、ついに最下位にまで転落、そのとどめを刺されるかたちでの敗戦。その試合を最後に前任の浮氣監督が解任、現在の安達監督就任に至りました。
かように、勝ったイメージよりも勝てなかったインパクトが大きく。
もちろん、そんな過去は今節とは直接関係ないことではありますが。
それでもやはり、しっかりと勝って良いイメージで印象を上書きせねばならないことは、言うまでもありません。
ここまで17得点11失点のカターレに対し、16得点14失点と、戦績同様、数字の上ではほぼ互角である鹿児島。
とはいえ、それは「得点力がありながらも失点も多い」という傾向までもが似通っているということを意味しています。
鹿児島にとって今節は3試合ぶりのホームゲームですが、その前回ホームゲームでは岐阜を相手に0-4のショッキングな敗戦を喫しています。ガンバ大阪U23戦で4得点、セレッソ大阪U23戦で5得点と、直近2試合で大勝していたカウンターかのような大敗。そのイメージの払拭をかけた今節、ということのようで。
前節はアウェイで長野に勝利。連勝をかけて臨む試合として、ホーム戦汚名返上への意識はより高まっていることかと。
それでなくとも、勝ち点1差の富山戦。出遅れを取り戻す意味でも気合が入る一戦になっていることでしょう。
僅差の相手に打ち勝って上位追撃を成し遂げねばならないのは、カターレとて同じこと。それが、今季最長距離移動を伴うアウェイ戦であっても。
今季ここまでの3敗は、いずれも零封負け。前節もそうであったように、決められるときには複数得点で勝つ一方で、決め手を欠いてしまったときには踏ん張り切れずに敗れてしまっているかたちです。
今節の鹿児島にしても、攻撃サッカーのかたちに自信を持つチーム。勝つためには得点しなければならないことは言うまでもないなかで。相手にペースを握られた上に失点して劣勢に立つことになってしまえば、その勢いを覆すことは困難でしょう。
ただ守っていれば良いというものではなく、いかにメリハリをつけるか。
後半の苦しい時間帯に失点が多い、というデータは相手も織り込み済みでしょう。
前回のアウェイ戦で敗れた鳥取戦を参考に、いかに終盤まで攻撃の手を緩めずに攻め立てられるか、というところではないかと。
もちろん、前節相模原戦のように試合開始早々にリードを奪う展開となれば、それに越したことはありませんが。
たとえうまくいかずとも、しっかりと攻め切る姿勢を堅持し、それを得点に繋げること。そして、守っても無失点を貫く強固な意志でもって、相手を封じ込めること。
それらを、いつにも増して徹底しなければ。
連勝無くして昇格無し。
首位・秋田の独走を許さないというのであれば。まずは、出来ることをやり切ること。つまりは、リーグ2位である得点力という長所をさらに伸ばしつつ、弱点である毎度同じような失点シーンを克服すること。
今節もまた暑さとの戦いともなりましょうが、それら課題をしっかりと克服し、勝ち点3を持ち帰らねばなりません。
前節に今季初ゴールを含む2得点を挙げた平松をはじめ、攻撃陣の奮起が求められるのは言うまでもないとして。
期待したいのは、稲葉。
ボール奪取力に定評があり、攻撃的な守備を持ち味とする彼ですが。その能力を、今節もまたいかんなく発揮してほしいです。
2年目の金 鍾成監督の下、酒本 憲幸と馬場 賢治の35歳コンビがツートップ、J3で91試合・31得点の米澤 令衣 、同じく52試合で24得点の薗田 卓馬のほか、五領 淳樹や牛之濵 拓、琉球で主力だった枝本 雄一郎、前相模原のジョン・ガブリエルなど、リーグでも名の知れた攻撃陣がズラリ、という鹿児島。
そんな選手たちをノせてしまえば、苦戦は必至かと。
それに対し、中盤でしっかりと相手攻撃の芽を摘み、こちらの攻撃に繋げる役割を担うことになる稲葉ら中盤選手の重要性。推して知るべしというところでしょう。
ヘタなプレーぶりでは、まずやられてしまうであろうなかにあって。いかに、自分たちのペースで優位に試合を進めるか。
攻撃サッカーを掲げるのは鹿児島だけではない。それを上回るクオリティでもって、富山のサッカーを見せつける。その中核を担う者として、ぜひとも活躍してほしいです。
前節、胸スポンサーが入ったユニフォームの初戦を見事に勝利で飾ったカターレ。
今節は、2ndユニフォームでの初戦。
もちろん、勝つ。
むしろ、胸スポンサーがついたことが連勝のきっかけ、と言われるように。
そのためには、まず2連勝から。
せっかくのお盆休みながら、新型コロナウイルス感染拡大の影響で現地で応援することが叶わない富山のファン・サポーター。リモート応援ながらも思いよ届け!そして勝利を!そんな切なる願いに応え、必ずや勝ち点3を!
連勝必須!力の限り!!
勝たれ!!!富山!!!!!