6月のリーグ戦で4戦全勝、かつ全試合無失点という、この上ない戦績を収めたカターレ。クラブ新記録を達成した連勝をさらに伸ばすべく、そして勝ち点1差にまで迫った首位を奪取すべく。7月の初戦、アウェイ2連戦の1試合目に、とうほう・みんなのスタジアムにて福島ユナイテッドFCと対戦します。
開幕から3連勝、第7節まで4勝3分けと無敗を継続するなど、いわゆる開幕ダッシュに成功した福島。
福島ダービーとなった第8節のいわき戦で初黒星を喫したものの、そこまでわずか3失点と堅守を維持していました。
同じ頃、開幕ダッシュに失敗していたカターレ。開幕戦こそ勝利したものの、そこから1分け3敗と大きく躓き。藤枝戦、鳥取戦と連勝して持ち直したかと思いきや、第8節の鹿児島戦で4失点の大敗。早くも今季4敗目を喫し、その時点での失点15はリーグワーストと、散々な戦績でした。
そんななかで。
ある意味、運命の分岐点となったのが、天皇杯2回戦でした。
前回王者・浦和に0-1と惜敗した福島。そして、2点を先行しながらも最終盤に逆転され神戸に敗れたカターレ。どちらもジャイアントキリングを逃し、敗退となってしまった結果は同じでしたが。
続く第11節・藤枝戦で、まさかの6失点で大敗した福島。北九州戦で1-1、岐阜戦と八戸戦はそれぞれ0-1で敗れ、連敗。
まさかの急ブレーキとなった6月、1分け3敗で、得点がわずかに1、積み重ねた勝ち点も1という・・・開幕ダッシュからは信じられないほどの反転ぶりとなってしまっています。
一方のカターレは、6月は4戦全勝で勝ち点+12、失点0という・・・開幕ダッシュ失敗からは信じられないほどの反転ぶり。
まさに両極端とも言える、両チームにとってのここまで。
シーズン折り返しを迎える7月に入るわけですが。
言うまでもなく、連続勝ちなしの負の連鎖を食い止めねば、と気合を入れて臨む福島。
対して、クラブ新記録の6連勝という流れをさらに更新、勢いを加速せねばならないカターレ。
思いがぶつかる今節であるからこそ。
止まることなく勝ち続ける気概を、勝利に結びつけねばなりません。
前節の八戸戦では、開始9分という早い段階で得点機会阻止で退場者を出し、10人での試合を強いられてしまった福島。
劣勢を強いられながらも粘り強くプレーし続けたものの、89分に痛恨の失点、敗戦を喫する悔しい結果となってしまったのでした。
それでも。
その八戸戦で、長らく戦線を離れていた樋口 寛規が戦線復帰。今節は累積警告で欠いていたキャプテン・諸岡 裕人も戻ると、ポジティブな要素もあり。
特に、個人的にカターレの宿敵認定して警戒している樋口。
昨シーズンのアウェイ戦では、今瀬、マテウスの得点でリードし、後半アディショナルタイムには大野がダメ押しの3点目を奪い、勝利をほぼ確実なものにしましたが。
それでも!と意地を見せたのが樋口。
試合終了間際の90+4分、一矢報いるゴールで零封負けを阻止してみせたのでした。
チームの中核選手として、ベテランとして、現状を憂う気持ちは誰よりも強いはず。
そんな彼が牙を剥く、となれば・・・ここまで5連続無失点を続けるカターレにあっても、ゆめゆめ油断することなどできません。むしろ、その気迫をリスペクトしつつも、ギアを上げて抑え込み、無失点継続に繋げねばならないことは必定と言えるかと。
今節に期待したいのは、やはり昨シーズン福島に所属していた鎌田でしょう。
カターレのメンバーのなかでも一際ガッツあふれるプレーで盛り立てている彼のこと。古巣相手の凱旋試合にかける意気込みというものが格別であろうことは、容易に窺い知れます。
昨シーズン応援してくれたファン・サポーターに、今度は強力な対戦相手として立ちはだかり、健在ぶりを存分に見せつけてほしい。そう願います。
そして、同じく気持ちのこもったプレーぶりで魅せる吉平の活躍にも期待。
前節のゴールは相手選手に当たってコースが変わったということはあったにせよ。遠目からでも積極果敢に狙っていくという意思がもたらしたゴールであることは明らかで、単なるまぐれやラッキーなどでは決してありませんでした。
今節もまた、アグレッシブに狙っていってほしいです。なんなら、1点と言わず2点、3点でも。
前節、愛媛に無得点で敗れた鹿児島。それまで続けてきた開幕からの連続得点試合が途絶えることに。
それにより、現時点で連続得点試合を続けているのは、カターレのみ。
今節もまた、継続するために。
吉平には、連続ゴールで更新してやるぜ!との気概をもって挑み、成し遂げてほしい。そう期待します。
鎌田にとっての凱旋試合ということは前述の通りですが、今節は、もうひとつの再会が。
昨シーズンカターレに所属し、今シーズンは福島に移籍していた鈴木 翔登が、6月いっぱいをもって本人とクラブ双方の合意の下、契約満了。引退を表明しました。
今節終了後、引退セレモニーが行われるとのこと。
カターレではあまり活躍の機会がなかったけれど、それでも。2021シーズンをともに戦い抜いた大切な仲間のひとりであったことは間違いありません。
そんな彼に、カターレの選手たちが出来ることは何か?
昨シーズン、共に努力し、研鑽を積みながらも成し遂げられなかった、悲願であるJ2復帰。それを今シーズンこそは成し遂げること、それ以外にないでしょう。
その意思をプレーで示す意味でも。今節、勝たねばなりません。
新記録は、打ち立てた。けれど、それで終わりなんかじゃない。
6連勝の次は、7連勝。
いつまでだって、続けてやる!
勝利とともに、無失点も継続せねばならないなかで。終わりにしていいのは、複数得点できていない状況だけ。
勝ちながら、さらに強くなる。
7月以降も、優勝を目指さねばならないクラブに、止まることなど許されない!
勝ち続けろ、カターレ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!