連勝記録は6でストップしてしまったけれど、それでも。
追う立場でありながら上位3クラブが揃って勝利したことで、差を広げられてしまったけれど、それでも。
優勝を目指すカターレ。その必達目標に対して、ブレがあってはなりません。
その意味で、今節J3のなかでも最大の注目カードとなる、松本-富山戦。
3位と4位の直接対決で、勝てば順位が入れ替わるとあれば。
勝たねばならない理由しかありません。
2014年第38節での対戦以来、実に8年ぶりとなる松本戦。
前回対戦時には、現在松本でキャプテンを務めている前 貴之がカターレのレギュラーとして出場。一方、クラブ最長在籍選手としてカターレの顔となっている椎名 伸志が、出場こそなかったものの、松本のベンチメンバーとして控えていました。
負ければ降格が確定する可能性があった試合。
結果は1-2という、数字だけ見れば僅差であったものの・・・降格がほぼ確定していた最下位・カターレと、初のJ1昇格に向けてラストスパートという松本とでは、その差は歴然としていました。
波乱もなにもない、順当負けに終わり。
そして・・・次の試合で、「3ヵ月ぶりにホームで勝ったにもかかわらず、降格確定で喜ぶことさえできなかった」という、“最悪を超える最悪”をもって、J3降格の憂き目に遭ってしまったのでした。
それ以来、ずっとJ3でくすぶり続けているカターレに対し、2度にわたってJ1を経験している松本。
時の流れというものを、実感します。
J3では反則級かというクラブ規模でもって、当然のように1年でのJ2復帰を目論む松本。
ここまで9勝4分け2敗、想定よりはJ3というカテゴリに苦戦しているようにも見受けられますが、それでも。
同じく降格の愛媛、北九州、相模原が思うように勝ち点を伸ばせていないなか、J2復帰を現実的なところに捉えられている位置につけているのが松本、とも言えるかと。
前回ホームゲームでは、今シーズンJ参入ながら躍進を続ける気鋭・いわきを相手に競り勝つ強さを見せ。
そして前節・八戸戦ではなかなか思うようにいかないながらも粘り強く戦い、1-0で勝利し2連勝。
そして迎える、今節。
ホームで勝ち点差2の富山を叩いて連勝継続、ライバルを追い落とさんと、気合を入れて待ち構えていることかと。
そんな松本に打ち克ち、順位を入れ替えて浮上せねばならないカターレ。
劣勢を強いられ、苦しい試合となってしまった前節・福島戦だったけれど、それでも。
連勝はストップしてしまったけれど、それでも。
優勝を目指す志、それそのものは、失われたわけでもなんでもない。
依然として、1得点ずつながらも連続試合得点は継続しているし、連続負けなしも7試合。それが途切れたわけではないのだから。
前節、7試合連続負けなしであった岐阜が、今治にまさかの0-5負けというショッキングな敗戦を喫したりしましたが。
いかに上位対決、難敵相手の試合となるとはいえ。同じように7試合で負けなしを途切れさせるわけにはいきません。
むしろ、途切れさせるのは連続1得点止まりとなっている部分のほうで。複数得点で、なんなら前節の今治ではないけれど、5得点を挙げて勝つくらいでなければ。
もちろん、簡単なわけはなく。
ここまでわずか2敗、鹿児島と愛媛に敗れたその試合も1点差の僅差。たとえ勝利が難しい展開でも、ドローに持ち込んで勝ち点1を奪うしぶとさも。そんな相手に勝つことだけでも難儀するであろうに、複数得点差で勝つ?
それでも。
むしろ、だからこそチャレンジすべき案件と言えましょう。
粘り強い守備を見せる松本だからこそ、それを打ち砕く。
出来ない、などと言っていては、勝てるものも勝てません。
現在得失点差+11の松本と、+6のカターレとの直接対決。
そこで3点差で勝てば、順位だけでなく得失点差でも上回ることにもなります。
それでなくとも、いわゆる6ポイントマッチであるのだから。
だったら、狙っていく必要があるでしょうよ。
ここまで、複数得点がなかなか得られなかったカターレにあって。前節にしても、相手の攻勢を跳ね返して勝ち越すことが出来れば連勝も続いていたところ、その強さを発揮できずにストップしてしまった。
その反省を今節に活かす、ということであるならば。
勝利は言うまでもないとして。複数得点差で勝つ強さを見せることは、シーズン後半戦へ向けても必要不可欠な要素であろうかと。
期待したいのは、シルバ。
両チームにとって、いかに相手の守備を崩して自分たちのチャンスにつなげるかが問われる試合になるのでは?というなかにあって。
中盤で躍動し、攻勢の起点となれる力のある選手であるだけに。讃岐戦、宮崎戦でのラストパスで魅せたような活躍を、是非とも。
そのセンスを十二分に発揮し、前線の吉平や川西、あるいは大野、高橋、マテウスらに決定的な仕事をさせるような、そんなプレーが見たいです。
思い起こせば、過去の戦績では2勝4敗の松本戦ですが。
その2勝においては、2012年のアウェイ戦では“ヨンドクミドル”を炸裂させたソ ヨンドクが、2014年ホーム戦では当時18歳であった高 准翼がJ初ゴール。それぞれ外国籍選手がヒーローとなり、チームを勝利に導きました。
ならば。今のカターレで活躍する外国籍選手・シルバにも、勝利の立役者になってもらおうじゃないかと。
同じJ3にありながらも、歴然と有る松本とのクラブ格差。
J1の頃からすればずいぶん減った、ということになるのでしょうが、それでも平均7000人を超える動員のアルウィン。遺憾ながら平均3000人にも満たない県総との違いに、気圧されることもあるかもしれません。
けれど、だからこそ。
目標はJ3優勝からのJ2復帰。それを、ゆめゆめ忘れてはなりません。
つまりは、どんな相手でも勝つ。勝って優勝するという志。
むしろ、ピンチはチャンスととらえるべき。
5月には、5000人を動員したアウェイ鹿児島戦で4失点の惨敗を喫してしまいましたが。
アウェイでの大敗、繰り返すわけにはいきません。その無念を晴らしたいというならば、リーグ最多動員のアウェイ松本戦より適した舞台は、ほかにありません。
J3クラブ規模をはるかに超える松本のサポーター。その大観衆を、黙らせてやろうじゃないかと。優勝を目指すに相応しいカターレの力をもって。
前回対戦では、昇格する松本と降格するカターレとでくっきりと明暗が分かれてしまったけれど。
それを、逆転してやろうじゃないかと。
今節、勝って上回るのはカターレだと、勝ち点3奪取という結果で証明してやろうじゃないかと。
相手の連勝を阻止し、むしろここからの連勝の起点とせよ!
6ポイントマッチを、今節の再注目カードを制し、ライバルたちに目にもの見せてやれ!!
必ずや、勝つ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!