行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

第21節  SC相模原戦

2015-07-19 09:21:16 | カターレ富山
1年でのJ2復帰を掲げた今シーズンも折り返し地点ですが・・・ここまで6勝5分け7敗。状況は芳しくないどころか、はっきり言って悪いです。
それでも、歩みを止めるわけにはいかず、ただ勝利へと邁進していくよりほかないのです。
アウェイが2試合続き、3週ぶりとなるホーム開催。前回ホーム戦が2点差を逆転され5失点という最悪としか言いようのない敗戦であっただけに。
見捨ててしまえるならどんなに簡単か。しかし、そうじゃない。それでもついていくファン・サポーターは、勝利を信じて声援を送り続けるファン・サポーターはいるわけで。
そんな期待に応えねばならない。勝利という結果を示さねばならない。
それが、上位チームであっても例外なく。むしろ、取りこぼしの続いた状況であるからこそ勝利を挙げねばならないのは必定であって。
7年ぶりの魚津桃山開催の今節。スタジアムは違っても、やるべきことに変わりなし。
2ヶ月以上も遠ざかってしまっているホーム戦勝利を、今節こそ成し遂げるために。必勝を期して臨まねば。

現在3位につける相模原。前節は5連勝を狙った試合であったものの、運動量が落ちた試合終盤の失点でJ22に不覚をとり敗戦。せっかく上がった2位の座をあけわたすことに。
・・・なんというか、「またこのパターンか」と。
また、「前節負けた悔しさを今節の富山戦で晴らす!」というパターン。今シーズンこれまでも何度もあって、そのたびに相手に勝ち点をプレゼントしてきた苦い経験。
前節の秋田戦にしてもそう。今節こそはと気合いを入れる秋田に対してミスにつけ込まれるかたちで先制点を献上。自分で自分の首を絞めるかたちで状況を不利な方向へと。
追いついてドローにこそ持ち込んだものの、逆転する気概は見せられず。
得点力不足に、しなくていい失点。上位に敗れる一方で、下位に取りこぼす。
悪い意味でのいつもどおりが、どうしても止まりません。
そんななか、3位・相模原との対戦となる今節。そんないつもどおりを繰り返していて勝てるわけもなく。
高原、樋口といった実績のある選手の力は本物。その上でしっかりと結果を出しているところのリーグ2位の総得点33は、やはり脅威かと。
4月の前回対戦は0-1で敗れましたが、GW連戦のなかアウェイ連戦であった相模原にホーム連戦であったカターレが屈したという格好は、やはりスコアだけでははかれない差があってのこと。
今節もいつもどおりに不用意なプレーから先制点を献上、なんてことをしてしまったならば・・・勝つ可能性は激減どころでなく負けがほぼ確定くらいの勢いでは?
前節の敗戦の悔しさを晴らすべく意気込む相模原。さらに先日ブラジル人FWタレスと栃木から期限付き移籍で永芳 卓磨の加入が発表。永芳といえば、かつて岐阜で西川らと筑波大カルテットとして活躍、大分、栃木と渡り歩く中で存在感を示してきた実績ある選手。チームのモチベーションも上がっていることでしょう。
もちろん、そんな意気を上げるための噛ませ犬になどなってはならないのであって。
難しい相手であるからこそ、返り討ち。
ピンチをチャンスに変えなければ。

決定力の高さが成績上位に直結している相模原を相手に、必要なのは守備の安定性。
前節、不用意なパスが失点に繋がってしまった平出が、汚名返上となる無失点を成し遂げることができるかどうか。
そして、新加入の椎名にとってはホームデビュー戦。地元のファン・サポーターに「獲って良かった」と思わせるだけのしっかりとしたプレーを見せることができるかどうか。
守備から良いリズムを作ることで、相手の攻撃を封じつつ自分たちのチャンスを創出すること。
特に椎名には、「必要とされているからこそここにいる」という気概を、是非とも勝利へと連なるプレーで体現してほしいと思います。
悪い意味でのいつもどおりという鎖を断ち切るために。
求められる救世主的役割を、実現してみせねば。

7年ぶりの魚津桃山開催。JFL時代に1度だけ開催されたそのときは、前期対戦で敗れていたソニー仙台へのリベンジマッチでした。
必勝の気概が勝利へ結実。3得点を挙げる快勝で5連勝を達成した試合。特に3点目、上園の放った豪快なミドルシュートは、勝利への確たる意志が乗り移ったような、心震える見事なゴールだったのが思い出されます。
J3降格が故であることを思えば、あるいは、もう開催されることのないはずであった桃山での試合。
しかし、だからこそ。
今置かれている現状の再認識。そして・・・J2復帰へ邁進しなければならないという目標の、再確認。
これまでが良くなかったからと言って、これからも良くないままでいていいわけがないのだから。
ここから、立ち上がっていくために。
勝利という結果こそが、至上命題。
ならば、勝つよりほかありません。

ここから、また。ここから始めろ!!
上位撃破を成し遂げ、夏の反攻へ!
桃山で、勝て!!!
勝たれ!!!富山!!!!!



追伸
この夏2人目の補強として、関東学院大4年のFW・萱沼 優聖が特別指定選手として加入することが発表されました。
練習生としてのチーム参加から、力が認められての特別指定。もちろん、即戦力としての期待があっての加入であることを、プレーで証明していかねば。
決定力不足が深刻なカターレにあって、途中加入だとか経験不足だとか言っている余裕など無いのであって。
FWとしての仕事、つまりは得点。
まずはプロの環境に慣れることが先決でしょうが、それに全力で取り組むなかにあって、しっかりと自分をアピールする活躍が出来るように。
課せられたハードルを見事にクリアし、カターレの力になって欲しいと思います。

来る人あれば、去る人あり。
梅村がJFLのFCマルヤス岡崎に期限付き移籍することに。
昨年は天皇杯で1試合とJ22で2試合の出場にとどまり、今季はこれまで出場無し。なかなか試合で経験を積むことができないなかでの、決意の移籍。
現状、レギュラーのやりくりで精一杯、だからこそボランチに即戦力として椎名を補強。そこに若手育成で梅村に経験を積ませるということは難しかった、ということかもしれません。
もし降格していなかったならば・・・下部リーグであるところのJ3でJ22を積極活用する方向での経験値上げもありえたかもしれないところですが。そういうところでも、“落ちてしまった”ことの影響があるかと思うと、どうにもやるせない気分にもなるのですが。
ともあれ。
20歳の今、出場のないままくすぶっているのではなく、みずからそれを求めての移籍。
その選択が間違いでなかったと言えるように。
新たな環境で、全力をもって頑張ってほしい。そう願います。

手痛い停滞。ドローがやっとの不完全燃焼  ブラウブリッツ秋田戦

2015-07-14 04:04:56 | カターレ富山
1-1のドロー。
4得点を挙げて勝つことには成功したものの、内容的には至らなかった点も多く、満足のいく試合とは言えなかった前節。
それでも、これまで求めながらも得られなかったところの勝利という結果を残したこともまた事実。
7試合ぶりの勝利が反攻へのきっかけとすることができたのかどうか―――その真価が問われる今節であったはず。
なのに。
びっくりするくらいの“いつもどおり”っぷりで。
もう、勝ちたくなくてやっているのか?勝つことを拒んでいるのか?ってくらいに。
監督が「点を取る作業が前半はなかった。安全なところにしかボールを動かさないで非常に退屈で、カウンターを何回もやられてみたいなそういう展開だった」と評するところはやはり・・・パスは繋げても、いざ本腰を入れて相手を攻め崩さねばならない段階になって、逆に力が抜けて良い形に持って行けないというプレーでしょう。
いつもどおりに。
そりゃ、相手だって怖くないでしょうよ。しっかり守っていてすらやられてしまうのが強いチームだとすれば、自滅さえしなければやられることはない、ってことなのだから。
自滅ということで言えば。
先制点を奪われたのが、まさに自滅から。自陣で不用意なパスをカットされてしまい、そのまま攻め込まれて。そこで冷静に奪い返さねば、あるいは進路を絶たねばならない大事な場面で逆に力が抜ける甘さが出て、難なく決められてゴールを献上とか。
そのあとPKで同点に追いつくも、ハンド判定は“たまたま”でしょう。その後にチャンスを作りながら結局決めきれないところの“いつもどおり”さが、勝てなかった要因としか。
引き分けに判定決着があったなら、負けていた試合。相手の8本に対して4本しかシュートがなかったことからも、何をか況んや。

7試合ぶりの勝利を、4得点を挙げた勝利をまぐれなどと言わせないために、勝たねばならなかった試合。
椎名の新加入を機に、これまでと違う新たなカターレ像を示さねばならなかった試合。
連敗中であった相手から、「またか」というダメージをくれてやらねばならなかった試合。
辛勝とはいえ前回対戦で勝っている相手。2連勝を決めたならば、第3クールの対戦時には戦う前から精神的優位に立てただろうに。
それが、どうか?
「前節の勝利はまぐれでした」と言われても仕方ない結果。
メンバーが違ったところでいつもどおりなら意味がないと言われても仕方ない結果。
またしても、現状打破に燃える相手に希望を与える勝ち点をプレゼント。
精神的優位どころか、「次こそ勝つ!」と気合いを入れる燃料にしかならなかったのでは?
単純に他クラブと比較してもしょうがないかもしれませんが・・・それでも。
今節、長野との上位対決を逆転勝利で制して首位固めをした山口。
今節もそうならば、前節も一時はオウンゴールで同点というショッキングな展開も、そこから勝利。そして前々節は、忘れもしない2失点から5得点の大逆転勝ち。
決して楽な試合ばかりではないのに、そこからしっかり勝ちきる強さを見せての連勝。爪の垢を煎じて飲まねばならないレベルの勝負強さ。
自分たちのサッカーに対する絶対の自信がうかがえます。
翻って、カターレはどうか?
・・・言葉もありません。
波に乗らねばならなかった試合でいつもどおりの勝負弱さ。攻撃の要所で頑張れずに決めきれず、守備の要所でも甘さを露呈して決められてしまう。勝ちを拒否しているのでは?ってなていたらくで。

シーズンを俯瞰して見た時には、そりゃ、良い試合もあれば悪い試合もありましょう。
けれども。
良くない試合と悪い試合の繰り返し。
たまに良い試合があっても、即座にリセット。反面、悪い部分はガッチリと引き継ぎ。
なによりも・・・開幕から4ヶ月、いつまでたっても同じことの繰り返し。
去年も、「ここを辛抱すれば、いつかは」と我慢を続けたのに・・・それが、報われることはありませんでした。そして、降格という最悪の結果に。
それが、まったく改善しないままにシーズン折り返し。
いったい、どうなっているのかと。

圧倒的な実力を備えた選手ばかりではなく、むしろ力が足りないのをなんとかしなければならない選手ばかりなのは・・・言いたいことはありますが、それはそれとして。
強いチームとなっていくためには時間が必要で、我慢も必要。そこを辛抱して欲しい、と監督。
それでも。
いつになったら結果が出るのかと。
一朝一夕に出るものでないところを拙速に求めても、と言われるかもしれませんが、それでも。
時間は有限。
前にも書きましたが・・・カターレの成長を、他クラブが黙って待っていてくれるわけではないのだから。
限られた時間の中で、それでも出さねばならない結果。
なのに、いつまで経っても1歩進んで2歩下がるようなくりかえし。

シーズンも半分を経過して“いつもどおり”を繰り返し続けるなかで・・・いったい、いつまで我慢し続ければいいのかと。

第20節  ブラウブリッツ秋田戦

2015-07-11 22:27:06 | 日記
7月のアウェイ連戦第2戦。7試合ぶりの勝利を挙げた前節藤枝戦に続き、今節でも勝利して連勝を成し遂げるべく、あきぎんスタジアムへと乗り込み、ブラウブリッツ秋田と対戦します。
4得点を挙げて勝つことには成功したものの、内容的には至らなかった点も多く、満足のいく試合とは言えなかった前節。
コンディション的に見ても、滑りやすく足下を気にしなければならなかった雨天の試合であったこと、藤枝にとっても今季初開催であまり慣れていない、ある意味中立地開催であったエコパスタジアムであったこと。それらをひっくるめると、相手の地の利はそれほど高くなかったとも言えたのではないかと。
その意味で、今回は遠く秋田県まで遠征しての試合。さらに、秋田にとっては慣れ親しんだホーム・あきぎんスタジアム。地の利ということで言えば、確実に相手にあるでしょう。
さらには、当日は晴れで降水確率0%の予報。最高気温は28度ということですが、夏場の15時開催という条件の厳しさを思い知らされる試合となるのではないでしょうか。
もちろん前節が楽だったわけでもなんでもありませんが、試合条件ということで言えば、今節こそが本当の勝負、という見方も出来るかもしれません。
そして、なによりも。全チームとひととおり以上対戦しているからこその評価として、“実力的に、秋田は藤枝よりも上”と言えること。
前節を下位チーム相手の単なるまぐれ勝ちで終わらせないために。
相手有利のアウェイであろうが、手強さが増そうが、そんなことを抜きにして勝利を成し遂げるために。
目先の目標としては、今節を勝つことで負け越しが続いている戦績をイーブンに戻すために。
久々に勝利を挙げた次の試合であるからこそ。継続性と勝ちに対するどん欲さを、連勝へと昇華させねばなりません。

秋田とは今シーズンの開幕戦にホームで戦って以来となる対戦。
そのときには、結果こそ1-0で勝利したものの・・・シーズン初戦という条件を抜きに考えても力の差はほとんど無く、まさに辛勝と言える内容でした。パスサッカーに手を焼き、得点はCKからの1得点のみ。
あれからおよそ4ヶ月。
カターレは8位、秋田は10位と、お互いになかなか思うように結果が出せないままにシーズンも折り返し地点。
前節、秋田は前の試合でカターレを5得点を挙げる逆転勝ちで粉砕した山口と対戦。先制点を奪われながらも追いついて1-1で折り返したものの、後半は自力の差を見せつけられて1-3で敗戦となりました。
選手たちは一生懸命やっているし必死に頑張っている。けれども、それに報いる勝利という結果がついてこない―――ある意味、カターレににているのかもしれません。とても他人事のようには思えません。
ここ最近は5連敗中と結果が出ていませんが、これもカターレがそうであるように、ほんのちょっとのきっかけがつかめずにいるだけではないかと。
それだけに。
今シーズンに関しても何度もあった、「前節の敗戦をバネに今節こそは!と意気込む相手に勝利・勝ち点をプレゼントしてしまう」という悪癖の再現は絶対に避けねばならないところ。
連敗中の相手だから大丈夫、などと慢心できるほどに力のあるチームでもないし、逆に、相手にとっては「首位の山口ならいざ知らず、富山なんかに後れをとってどうするか!」ってなところでは?
前節のカターレが藤枝に対してそうであったように、今節、秋田は前の試合の山口と比較することでしょう。「山口に比べたらたいしたことないじゃん」なんて安心感が自信に繋がり、そこから一気呵成に勝利を目指す!などというように出てこられることも、充分に考えられることかと。
しかも、秋田にとってはホーム戦。前述のようにアウェイならではの難しさをも考慮しながらの戦いとなるカターレにとっては・・・やはり、ここで踏ん張れるかどうかが、いかに重要な意味を持つか、推して知るべしというところでしょうか。

先日期限付き移籍加入した椎名が、今節からの出場が濃厚であるとか。
新戦力がいきなりチームにアジャストするかは・・・そうなればいいと思う反面、やはりすぐにはフィットしないかもしれない、との危惧も。
それでも。
中盤でゲームを組み立てることができて、攻撃の意識を高め、チームに推進力を与えられる選手―――補強ポイントとして、待ち望まれた人材であることは確か。
そこに、J1クラブの一員としてコツコツ地道に頑張っていく選択肢もありながら、あえてJ3へと戦いの舞台を移すという、覚悟を持った移籍。
出場してナンボ。活躍してナンボ。
決意を力に変えて、カターレが好転していくための起爆剤となってほしい。そんな彼の、カターレデビュー。やはり、期待は大きいものがあります。
是非とも勝利に貢献し、遠慮無くカターレの椎名という存在を知らしめて欲しい。そう願います。

「ポジティブな要素はすぐに失われてしまう一方で、ネガティブな要素は次節以降に引きずる」という、なんで逆じゃないんだ!と突っこまざるを得ない要素が続いてきたカターレ。
圧倒的な負け癖とともに降格した昨年、そしてそれを引きずった今季これまで。
そんななかで、前節は歴代最多タイ4得点。
ここが、勝負どころでしょう。
ここであえなくまたもや「いつもどおり」を繰り返しているようでは、救いがない。後半戦もズルズルと、そんな感じで進んでいってしまうのではないかと。
そうならないために。
結果を出さねばならないのは・・・連勝しなければならないのは、あたりまえ。
勝つことは困難を伴うことかもしれない。けれども、出来ないことをやれ、と言っているわけでもなんでもないのだと知るべき。
やればできる。だったら、やれ!と。
不本意な戦績しか残せなかったこれまでを悔いるのではなく、まずは連勝を成し遂げて、これからというものにしっかりと目を向けるために。
1勝も出来なかった6月から、7月全勝へ。その鍵を握る、この試合に勝て!!
アウェイの厳しさ?厳しくない試合なんてないだろ!
だったら、勝て!!!!
不満の残った前節を反省するならば、今節は胸を張れる勝利へ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

意気込みと結果が噛み合い、7試合ぶり勝利。最多得点タイも、まだ道半ば  藤枝MYFC戦

2015-07-07 04:19:04 | カターレ富山
4-1で勝利!
歴代最多失点タイの5失点と2点差を逆転負けという二重苦で、最悪という以外に言葉がみつからなかった前節を受け、そこから巻き返さねばならなかった今節。
マイナス方向に振り切ってしまったからには、今度はプラスに振り切らねば―――そう思っていた矢先、まさにそれが実現する最多得点タイの4得点。まったく、極端というかなんというか。ともあれ、そのおかげで前節で-3となってしまっていた得失点差を0に戻すことに成功しました。
期待のルーキー・馬渡がプロ初ゴールを含む2得点の活躍、前節にそれぞれ得点を挙げながら報われなかった三上、中西の2人が2試合連続ゴールを決めるといったポジティブな要素があったのは好材料。反面、相手が実力的に劣る藤枝で、その力不足に助けられた場面も少なくありませんでした。
スコアほどの圧勝ではなく、トータル的に見れば「なんとか勝った」という試合。
それでも。
これまでは「スコア以上の惨敗」も少なくなかっただけに。いきなり強くなることは無いでしょうが、それでも。「勝ちながら、結果を出しながら成長する」ということの大切さを、あらためて知る機会となったのではないかと。
これまでのように「ネガティブな要素はしっかり引き継いでしまうのに、ポジティブな要素はまったく繋がらず」ということを繰り返したのでは意味がありません。
この勝利を、まずは次節の勝利へと繋げなければ。

2002年のW杯でも使用された国際マッチ基準の競技場・エコパスタジアムでの開催となった今節。前節に引き続き雨の中の試合となりましたが、全周を覆う屋根のおかげで、応援する側としては濡れることもなく試合に集中できました。とはいえ、ピッチ上ではそうもいかず。滑りやすいコンディションを見極めながらのプレーが求められました。
やはり、前節の結果を受けてということでしょうか。これまで全試合フル出場してきた江角がメンバー外、代わって飯田が今季初にしてJ3初出場となりました。
思い出されるのが2011年。ちょうど7月のことでした。
アウェイ鳥栖戦で、それまで正GKであった内藤に代わり、プロ初出場を果たした飯田。デビュー戦でありながら落ち着いたプレーぶりを披露し、連続勝ち無しからの脱却となる勝利へと貢献したのでした。
同じようなシチュエーションでの出場となった今節。相手ユニフォームに合わせて上が黒、下がピンクという変則的ないでたちでピッチに立ち、あのときと同じく勝利を目指したのでした。

試合は序盤から一進一退。
なかなか主導権を握るに至らず・・・前節の山口に比べたら明らかに力が劣ることがわかった藤枝でしたが、それでもなかなかこちらのペースに持って行けませんでした。
むしろ、ポスト直撃で難を逃れるという冷や汗ものの場面もあったくらいで。もうちょっと攻勢を強められたならば優位に試合運びができるだろうに・・・というところで、やはり、いつもどおりだったということでしょうか。
それでも。27分、待望の先制点。
中央で祥輝のパスから抜け出した馬渡がGKと1対1の場面を作り出すと、そこで冷静に決めきって、嬉しいプロ初ゴール。ルーキーが期待に応えました。
ただ・・・そこから一気呵成に、とはいきませんでした。
悪い意味で、いつもどおりだったから。
なんで、攻撃でもう一押し、相手に脅威を与えるシュートにまで行けないのかと。
なんで、相手の攻撃でしっかり締める場面で、逆に緩んでしまうのかと。
34分に決められた同点ゴールは、まさにそんな状況を象徴する失点でした。
中には「相手を褒めるしかない」なんて失点もありますが、これはそうではなかった。明らかに、自分たちの甘さが招いた自業自得な失点。なんで、ここぞ!という場面でしっかりやれないのかと。

1-1で折り返すこととなったハーフタイム。
正直言って、「またか」と思いました。悪い意味でのいつもどおりに、またしても陥ってしまったと。このまま、良くてドロー、逆転負けも十二分にあり得るのではないか―――遺憾ながらも、そう思って仕方ないような内容でした。
「次の1点」が持つ意味の大きさ―――誰しもがそう思っていたであろう中にあって、それがもたらされたのが後半の8分。
接触プレーの影響で前半のうちに交代となってしまった苔口に代わってポジションを上げていた三上。その変更によって良い意味で気持ちの変化が生まれたということでしょう。やるべきことをクリアに出来たというか。それが、貴重な勝ち越し点へと繋がったのでした。
しかしながら、1点差では安心できない。逆転負けの記憶が新しいならなおのこと。
後半に入り、前半のような消極プレーの影響は減っていましたが、だからといってこちらのペースで出来ていたかといえば、そうも言えず。
優勢ではあったでしょうが、相手を押し込んで一方的に、とはならず。反撃への対処も集中しなければなりませんでした。
そんななか、勝利を引き寄せる追加点が生まれたのは64分。
前が空いた一瞬のチャンスを見逃さず、自らドリブルで上がっていった中西が勢いのままに蹴り込み、見事にゴール。三上に続き2試合連続得点を挙げたのでした。
いける!という判断と、やらねばならないことをしっかり踏まえた上での積極性が見事に結実。静岡学園出身ということで、当時を知る人も観戦に訪れていたのではないかと。気合いを入れていた試合でしっかりと結果を出してみせたことが、さらなる自信に繋がっていけばと思います。

後半に入ってから、前半のそれと比べたら明らかに攻撃の意識が高まったカターレ。
前節に初スタメン出場、今節も引き続きスタメンとなった祥輝のガッツあるプレーぶり。カターレ側応援席のすぐ前のライン際で必死にボールを追う姿に、スタンドから大きな拍手が贈られました。
そして、途中出場した村松。浜松大出身の彼にとっても、やはり気合いの入る一戦だったのでしょう。持ち前の敏捷性でピッチを駆ける姿が印象的でした。
試合も大詰めの89分。その村松が同じく途中出場の朝日とのパス交換で相手陣内深くに切り込むと、そこから折り返しのパス。それを受けて蹴り込んだのは、またも馬渡!勝利を決定づける駄目押し点!
3分あったアディショナルタイムもしっかり守りきり、試合終了。7試合ぶりとなる勝利を手にしたのでした。
2ヶ月近くにわたって遠ざかっていた勝利。ファン・サポーターとのカニダンスも、ちょっとぎこちない雰囲気が。勝ち慣れていないことの表れ。
そのぎこちなさが消えて、「いつものとおり」の恒例行事となるように、これからも勝ちを繋げていかねばならない、と改めて思ったのでした。

選手たちが引き上げた後、最後に監督がスタンドに向かって一言。「少し辛抱してほしい」と。
たしかに、その通りで。前述の通り、本当に試合途中までは悪い意味でのいつも通りで、またか、という試合ぶり。実力的に劣る藤枝に助けられたような場面も何度もあったし、同じ条件であったなら、たとえば山口あたりなら、前半で3点くらいは獲っていたであろう試合。
いみじくも、朝日も試合後のコメントとして「勝ったのはよかったけれどもっと内容の良いサッカーをしないと。今回より少し相手が強くなるともっと慌ててしまうと思う。」と。
まさに、然り。
4-1というスコアを見れば圧勝のようではありますが、実際のところは、まだまだなっていない試合だった、という印象。
この試合だけでもって復調と見なすのは早計であると言わざるを得ないかと。
一足跳びに強くはならないし、監督の言うように、まだ辛抱は必要だろうと思います。
それでも。
相手チームは、カターレの成長を黙って待っていてくれるわけではありません。
結果を出しながら、勝ちながら成長していくことの重要性と必要性。
歴代最多タイ4得点も、単なるまぐれでは意味がない。この勝利で得た手応えをしっかりフィードバックし、さしあたっては次節の勝利へと繋げるために。
粘り強く、力強く戦っていくことが求められます。

第19節  藤枝MYFC戦

2015-07-04 22:52:21 | カターレ富山
3戦全てがホームゲームであったにも関わらず、1勝も挙げることが出来ないままに過ぎてしまった6月。
魚津桃山を含めるとアウェイ連戦が続く7月。しかも夏場に15時開始と、いかにもJ3らしい条件での試合の連続。ホーム戦しかなかった6月と対照的、ということであれば、戦績のほうも対照的にならなければいけません。つまりは、1勝もできなかった状態から勝利しかない状態へとシフトせねば。
今シーズン始動時から、夏場の暑さ対策を念頭に置いてトレーニングを重ねてきたとのこと。キャンプで基礎体力をつけてきたのも、夏場をしっかり乗り切っていくためだと。
今まさに、その厳しい夏場にさしかかろうという時期。思うように結果が出せない日々が続いていますが、だからこそ。厳しいからこそ結果が必要。体力的・精神的にきついからこそ、それを乗り越えなければ道は拓かれません。

第1クール同様、大一番と目されていた山口戦で敗れたあとに臨むこととなる藤枝戦。
「両チームとも前節は敗れてしまい、復調を期すためにも勝ちたい試合」というシチュエーションそのものは、特に珍しくもありませんが。
それが、「双方共に、前節は大量5失点で惨敗している」という状況は、なかなか無いのではないかと。
大敗で悔しい思いをさせられ、今節こそは!と意気込むのはどちらも同じ。それが自分たちの弱さによるものだとしても、そこから這い上がらねば勝つことは出来ない、という強い思いをもって臨まねばならないことも、両チームとも同じでしょう。
藤枝が現在11位で下位だからとか、カターレ以上に深刻な得点力不足を抱えているとかは、ことこの一戦に関しては、それほど意味を持たないのではないでしょうか?
いかに下位であろうと、さらに下位のYS横浜には2戦2勝の藤枝。そのYS横浜に勝てなかったどころか、危うく負けかけたチームもあるらしいし。
なにより、第2クールにあって、前回対戦時に勝ったチームに勝てない状況が続き、ならば負けたチームには勝つのかと言われたら5失点の惨敗とか。勝利がおぼつかないという意味においては、決して藤枝をとやかく言える立場になど無いのです。
前回の直接対決においても、結果は1-0。結果としては勝利したものの、チャンスがありながらもそれがなかなか活かせず、未熟さを露呈した試合でした。
現在、勝負弱さという意味においては、あるいはリーグ最弱か?と言っても、あながち過言でもないようなカターレ。
前節にしても、いかに山口が強力であったとしても、自分で自分の首を絞めるかたちでの敗戦であったことは否めません。不本意にも染みついてしまっている、悪い意味での「自分たちらしさ」が存分に出てしまったがゆえの敗戦でもあったかと。
そこから変わりたいならば。
勝ちたいならば。
自ら変わっていくしかありません。結果が出せずにやきもき、なんて状況を打破し、勝つよりほかありません。
同じくなかなか結果が伴わず苦しい藤枝。けれども、だからこそ。苦しさがわかるからこそ、そこに付き合ってはならないのであって。
むしろ、2戦連続5失点をくれてやるくらいの気概で臨まねばどうするよ?と。
前節の大敗で、そこまで「ドローを除けばほとんどが1点差の接戦」というジンクスが、マイナス方向に振り切れました。
だったら・・・同じ振り切るなら、プラスに振り切らねば。得失点差-3を、今節でプラスに転じさせるくらいの意気込みを持たずしてどうするか!と。

期待したいのは、江角。
無失点でこそ評価され、完璧をもって良しとされるのがGK。そんななかにあって、前節の致命的すぎたミスのショックはいかばかりか。
それでも。プロである以上、そこでへこたれることなど許されません。名誉挽回がフィールドプレイヤーよりも難しいにしても、ここまでフル出場してきたプライドがあるでしょう。
最近で言えば、2大会連続で女子W杯決勝進出を果たしたなでしこジャパンのGK・海堀選手。予選リーグで致命的なミスから失点したものの、そのショックを乗り越え、次の試合では見事に零封。それにならってほしいところかと。
覆水盆に返らず。しでかしたミスは取り消せません。ですが、それをバネに奮起することはできる。その気概をぜひ、無失点という結果でもって見せつけてほしい。そう願います。
そして、静岡県はエコパスタジアムで行われる今節に関して言えば。
静岡学園出身の國吉、中西の両選手にとって、やはり特別な思いと共に臨むこととなる試合となるのではないでしょうか。
ここまで全試合フル出場の國吉、チーム最多得点の中西。ふたりとも、カターレの中核選手として無くてはならない存在。DFとして、屈辱の5失点からの汚名返上を成し遂げねばならない國吉。FWとして、せっかくのゴールが敗戦でフイになってしまった悔しさを晴らさねばならない中西。
両者共に、やらなければならないことは明確。だからこそ、思い出の地で、存分に力を発揮してほしいです。

夏の、反転攻勢。
善戦は要りません。必要なのは、確たる結果。勝利のみ。
大敗を引きずっている暇など、微塵もありはしないのです。
やらなければならないことは明白ならば、あとは、いかにそれを成し遂げるか。
まずは、今節。
悪い意味での「いつもどおり」を捨て去り、強いカターレをスタンダードとしていくために。そのきっかけとしなければ・・・勝たなければ。
ここまで、アウェイ戦はたったの1勝。もちろん、不本意きわまりない結果。
アウェイ連戦というのならば。むしろ、アウェイだからこそ勝つ!夏場の15時開始という厳しい条件だからこそ勝つ!大敗からの復活のために勝つ!
逆境をはね除け、目指すは勝利のみ!
苦しい時ほど、勝て!!!

勝たれ!!!富山!!!!!