シーズン残り8試合。かつてないほどの大混戦のJ3リーグではあるものの、そろそろ昇格をめぐる戦いも生き残りがかかってきます。
現在2差で昇格圏外の最上位にいるカターレ。
もっと厳しい状況に置かれているクラブも多くあるなかで。あるいは、既に可能性としては数字だけで、現実的ではないというところもあるなかで。
愛媛、鹿児島の結果次第というところもあるにせよ、充分に可能性のある位置にいることになります。
しかし、だからこそ。
ここであえなく敗れて引き離されるようなことがあれば、そのリカバーが出来る期間というものは、決して長くはありません。それをゆめゆめ忘れてはならない。
もちろん、狙うは3連勝。
これまでの対戦成績では大きく負け越している、さらに前回対戦でも敗れている沼津が相手ではありますが。
先のホーム戦・愛媛戦だって、前回敗れている首位を相手にリードを奪われるという、厳しいにも程がある展開。それでも、勝った。勝ちきってみせた。
ならばこそ。
10月ホーム戦は、いずれも前回敗れた相手とのリベンジマッチ。なんなら、次のアウェイ鳥取戦も含めて、10月は5試合中4試合がリベンジマッチですが。
それを制し、勝ち続ける底力。
昇格を実現するにあたっては、避けて通れない道。
勝つしかありません。3連勝を成し遂げるしかありません。
沼津との前回対戦は、シーズン開幕直後の第2節。
開幕戦のYS横浜戦を制し、連勝スタートを狙った対戦だったものの・・・1-2で敗戦、今季から沼津の監督に就任した元日本代表・中山 雅史。日本サッカー史に名を刻むレジェンドの、監督キャリア初勝利を献上してしまったのでした。
その勝利から勢いをつけて、シーズン前半戦では常に上位をキープ。昇格はもちろん、優勝すら狙えるような順位で推移していました。
・・・が。
シーズン後半戦にさしかかると、その勢いが暗転。3連敗を喫し、勝利を挟んでまた連敗と、みるみる順位を落としてしまうことに。
4連敗を喫したカターレが他人のことを言う資格などありませんが・・・もしも、の話。もしも、富山も沼津もしっかりとシーズン前半戦の勢いを継続していたとしたら。
鹿児島や今治の復調を許すこともなく、昇格争いもここまで混沌としていなかったのではないでしょうか。
傍から見ているぶんにはリーグを面白くしていたかもしれませんが、当事者としてはたまったものではない。
それでも。
同じような時期に低迷を経験しながらも、シーズン前半の貯金がものをいったということか。
現在昇格圏と2差の3位・カターレに対して、9差・11位の沼津。
残り試合数と同等の勝ち点が、逆転可能なボーダーラインという見解に照らし合わせたならば。沼津にとっては、いよいよもって崖っぷちという状況にあると言えます。
前節、岐阜に敗れて3連敗となっている沼津。ここでもし4連敗となれば、いよいよ脱落か。今節での勝利が、生き残りにかける最低条件。
それでも。
連敗中とはいえ、なにもかもがダメでなす術なく敗れているかといえば、決してそんなことはなく。直近3連敗も、いずれも1-2の敗戦。前節は、今夏加入した元日本代表・川又 賢碁が移籍後初ゴールを挙げてみせました。
長く沼津を支えるベテラン・染矢 一樹が戦線復帰、FWブラウンノア 堅信がここまで10得点6アシストと活躍しているなど、連敗中にあっても、決して悲観的な要素ばかりなどではありません。
もう一押しあれば勝利前回対戦で破った富山を再び撃破せんと、気合を入れて乗り込んでくることかと。につながるはず、という意識は、強く持っているはず。
前回対戦で破った富山を再び撃破せんと、気合を入れて乗り込んでくることかと。
迎え撃つ、カターレ。
直近は2連勝、3連勝をかけた戦いとなりますが、決して油断することなく気を引き締めて臨まねば。
首位の愛媛、最下位の北九州と続く対戦でしたが、順位に関係なく、勝つことの難しさを思い知らされた対戦でした。
どちらに転んでもおかしくなかった展開で、相手の決定力不足に助けられたシーンも少なからずありました。真逆の結果、連敗を喫していた可能性も、決して低くはなかった。
けれども。
勝ちきったこと、2連勝を挙げたことは、紛れもない事実です。
試合内容では、相手のほうが良い時間帯も多かった。けれど、誰も諦めることなくプレーし続け、勝利への意志を結果につなげてみせた。
混戦を勝ち抜くにあたり、それが何よりも重要。その意思を勝ちながら醸成できたことは、大きな意味を持ちます。
今節もまた、連勝継続というミッションに果敢に挑み、成就させていかねばならないならば。成功体験を糧とし、見事成し遂げねば。
勝っているときはメンバーを大きくいじらない、というのはセオリーとして。スタメンに関しては、前節を踏襲したかたちとなるのではないかと。
そんななかで、敢えて、前節ではスタメンではなく途中出場だった大野を推したいと。
試合途中から出場し、労を厭わず前線から体を張ったプレーで献身的にチームを助ける姿勢は、とても素晴らしい。
ただ、だからこそ。
だからこそ、FWとしていちばんの働きーーーつまり、ゴールでもって、チームに貢献してほしいです。
試合終盤に、カターレの勝利を確信させる、同時に相手の心を折るような得点でもって、連勝の流れを確たるものとしてほしいです。
昨シーズンのホーム沼津戦。0-0のままに後半アディショナルタイム、スコアレスドロー決着が濃厚であったなかで。
大野が目の覚めるようなボレーシュートを突き刺し、劇的な勝利を挙げたのでした。
月間最優秀ゴールにも選出された、鮮烈なゴール。その活躍を、今節もまた見たいです。
思えば、一昨年・2021年のホーム沼津戦でも、花井が強風吹きすさぶ中で見事としか言いようのない直接FKをぶち込み、月間最優秀ゴールを受賞しました。
だったら。
3年連続での月間最優秀ゴール、狙っていくしかないでしょうよ。
勝てたとしても上位の愛媛、鹿児島がコケない限り差は詰まらず、勝てなければ差は開くだけ、ですが。
相手の結果に関与することは出来ない。けれど、カターレが勝つことでプレッシャーをかけることは出来ます。
できることを、すべてやる。
勝たねばならない戦いを制することは、その最たるもの。負けていい理由は、なにひとつありません。
同時に、追われる立場でもあるカターレは、上だけ見ていて下から足元をすくわれるわけにはいかない。
生き残りをかけた沼津の必死さ。それをいなし、勝ちきり・・・言い方は悪いですが、踏みつぶして蹴落としていかねばならないところ。
当然、相手にも必死な思いが、情熱がある。
けれど、「そんなもん知らん」という頑強な意志でもって、跳ね返さねばならないのです。
ホーム沼津戦を制し、リベンジを成し遂げる。
苦手とされる相手すら、カターレの行く手を阻むことは出来ないーーーそんな強い意志をもって、勝利に、連勝につなげねば。
勝つべき試合を、勝つ!
連勝継続、揺るがぬ意志で臨め!!
勝たれ!!!富山!!!!!