毎日新聞 8月26日(水)10時37分配信 『公益社団法人が主催し、近畿の私立高約90校と約200の学習塾が受験生の合否の見通しを話し合うため昨年12月に開いた「進学相談会」で、入試の約2カ月前にもかかわらず、一部の高校がその場で合格を確約していたことが複数の関係者の証言で分かった。相談会では高校側に渡す資料に受験生の氏名を書かない決まりだったが、一部の塾は氏名が分かるような対照表を渡したり、口頭で氏名を伝えたりしており、関係者は「塾に通う一部の受験生が得する『談合』の場だ」と批判している。【大久保昂、藤田剛、田口雅士】
この進学相談会は、公益社団法人「全国学習塾協会」近畿支部が主催し、昨年12月9日に大阪市内のホテルで開かれた。大阪、兵庫、奈良3府県の私立高約90校と、同支部加盟の学習塾約100社と非加盟の約100社が参加。高校側は1校数万円の参加料でブースを設け、学習塾側は受験生の中学での内申点や模擬試験の偏差値を記した用紙を高校側に渡し、合否の見通しを聞く。主に中小規模の塾から塾長らが毎年参加することから「塾長相談会」とも呼ばれる。
参加した大阪市内の学習塾経営者によると、相談会では受験生の氏名を書かずに「1」「2」などの番号を書く決まりだが、一部の塾は誰が何番か分かるように対照表を渡したり、氏名を読み上げて高校側にメモさせたりしていた。高校側は受験生を特定した上で「1番はマル、2番はバツ」などと答え、マルの場合は「当日の試験点数が悪くても落としません」と約束する高校もあったという。
実際の入試は奈良で今年2月6日、大阪と兵庫では同10日に行われたが、この塾経営者は「マルが付いた生徒は今まで落ちたことがない。塾に通っていない受験生には明らかに不公平だ」と話した。
他の複数の塾幹部も合格を確約している高校があることを認めた上で、「高校側は生徒が欲しい、塾側は生徒を高校に入れたい。だから防ぎようがない」などと証言。奈良県内の私立高の担当者も「受験生の個人名が出る場合がある」と認め、「相談会でマルを付ければ、試験で極端に低い点数でなければ合格する」と述べた。
相談会に伴い塾に配布される「参加校紹介資料」には「マル秘」と記され、各校の合否基準が明記されている。相談会での話を入試の合否判定でどの程度尊重するか選ぶ欄もあり、参加校の8割に当たる約70校が、最高の「かなり責任を持つ」にマルを付けていた。
また、同資料には複数の高校が、民間業者の模擬試験の偏差値を基準に学費免除などの特待制度を適用すると明記。ある高校は「偏差値55以上」の場合、「入学時20万円と毎年55万円(年間授業料相当額)を支給」と書いていたが、文部科学省(当時文部省)の1993年の通知は、模試の偏差値に基づく入学者選抜を禁じている。
同協会の荒川雅行近畿支部長は「相談会は合格を確約する場ではなく、進路選択の一助にしてもらう場だ。参加者に注意していきたい」と話している。』
俗に世間で言う大学への予備校推薦が存在していると言われるように、進学塾推薦と思います。進学塾と私立高校の切っても切れない仲、少子化による18歳人口の減少で、私立高校もせいと確保が困難になりつつある現実です。橋下徹大阪府知事の平成23年度選抜から公私受け入れ分担比率(7対3)の設定を廃止舌のも一員と思いますが。今後少子化による18歳人口の減少で今の大阪の私立高校は、半分ぐらいの学校数の規模になると予側されています。進学塾と私立高校の癒着と依存、入学試験の公明正大さ、公正さを目指さないと私立の伝統ある私立の上位中高一貫校以外は、橋下大阪市長の言葉を借りれば退場、消滅するのでは有りませんか。国の文部科学省も大阪府も財政難で、大阪の私立高校救済はしないと思います。大阪だけの問題ではなく、全国的な問題と思います。