出典・「積極的平和主義」は概念の盗用 提唱者ガルトゥング博士が緊急来日 ...
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「積極的平和主義」それとも「積極的戦争主義」?
思 い起こせば積極的平和主義という言葉がよく聞こえるようになったのは中東で日本人人質事件があってからのこと。ジャーナリスト後藤健二さんがIS(または ISIL、イスラム国)に拘束されているころ、安倍総理は中東を歴訪し、積極的平和主義の理念にもとづきテロとの戦い、ISIL対策として2億ドルの支援 を約束。その後、後藤さんが無惨にも殺害されてしまったことは記憶に新しい出来事です。テロとの戦いを積極的に行うことが積極的平和主義とでも言うので しょうか?テロと戦うとはどういうことなのか?紛争とはどういうことなのか?この夏公開するドキュメンタリー『それでも僕は帰る ~シリア 若者たちが求め続けたふるさと~』を観たら実感できるはず。
ま た、「平和」とは逆のことが行われています。去年4月には武器輸出三原則が緩和され、日本政府はオーストラリアへの潜水艦技術供与を決定。マレーシアや フィリピンへの武器輸出を行うとしています。先月5月18日には戦後初めて国際防衛見本市が開催されるなど、戦争ビジネスが活発化しているのです。
「積極的平和」のそもそもの提唱者、ガルトゥング博士を日本に!
安 倍政権が多用する「積極的平和主義」。実は平和学では「積極的平和」とは、有名なコンセプトであることを知りました。「積極的平和」とは、貧困、抑圧、差 別などの「構造的暴力」がない状態のことをいい、決して「テロとの戦い」に勝利して、脅威を取り除くようなことではないのです。
この「積極 的平和」を提唱したのは、平和学の第一人者で世界的に「平和学の父」と知られるヨハン・ガルトゥング博士であることを知りました。世界中の大学で平和学を 教えて来られ、これまでに世界100ヶ所以上の紛争調停をしてきた実践者でもあります。これは日本に呼ぶしかない!と動いた所、ご高齢にもかかわらず、日 本のことを心配してくださり、来日を決意してくれました。
Skypeで博士と話した時、安倍総理が「積極的平和主義」を旗印に掲げていることをどう思うかと聞くと、
私が1958年に考えだした「積極的平和(ポジティブピース)」の盗用で、本来の意味とは真逆だ
とおっしゃいました。
日本がすべき真の国際平和への貢献とは?
1930 年生まれで今年85歳になるヨハン・ガルトゥング博士が来日する最後のチャンスになるかもしれません。来日日程となる8月19日から8月22日までの間、 様々なイベントを行う予定ですが、8月19日には、ジャーナリストとして有名で、同じく80歳を超える田原総一朗さんが博士と「安保法制、憲法改正、積極 的平和主義。日本はどう国際平和に貢献すべきか?」というテーマで対談してくださることになりました。
ガルトゥング博士来日を成功させるためにクラウドファンディングを開始しました。リターンはイベント招待や講演DVDなど。日本が世界に誇る平和国家あり続けるために、「「積極的平和」の生みの親で「平和学の父」と評されるヨハン・ガルトゥング博士を日本に!」へのご参加、ご賛同、応援をぜひお願い致します。
「積極的平和」提唱者は憂う ノルウェーの学者あす来日
2015年8月18日05時00分
ヨハン・ガルトゥング博士
■「日本は良い軌道、見いだせていない」
新たな安全保障法制の成立をめざす安倍晋三首相が掲げるのは、「積極的平和主義」。しかし、この言葉を提唱したノルウェーの平和学者、ヨハン・ガルトゥング博士(84)が定義する意味とは異なる。博士は19日に来日し、「本当の平和とは何か」を語りかける。
博士は1969年の論文で、戦争のない状態を「消極的平和」としたのに対して、貧困や差別といった構造的な暴力のない状態を「積極的平和主義」と定義した。
「日本は良い軌道を見いだせていないと強く感じている。私が日本に行くのは、日本に大きく期待しているからです」。博士を日本に招いた関根健次さん (39)によると、博士は来日する目的をビデオメッセージに込めて、こう続けた。「私は、日本がこう主張するのを夢見てやまない。『欠点もあるが憲法9条 を守っていく』『憲法9条が当たり前の世の中にしよう』『軍隊は持たず、外国の攻撃に備えることもない』『そして核兵器は持たない』と」
関根さんは、福岡市内の映画配給会社「ユナイテッドピープル」の社長。「積極的平和主義」と繰り返す安倍首相を見て、「日本の平和のために世界に出て行っ て戦うってどういうこと? 暴力は暴力しか生まないのに」。博士が本来の提唱者だと知って4月、直接メールを送った。「あなたの意味する積極的平和を今、 日本で説明してほしい。博士の力が必要です」
インターネットで1カ月間寄付を募り、渡航費用や滞在費などのために約 220万円が集まった。博士は19日午後3時から、東京・六本木でジャーナリストの田原総一朗氏と対談する。21日午後7時からは横浜で、特別講演のほか ワークショップを開く。いずれも一般観覧者を募集中。問い合わせは、関根さんが代表理事を務める国際平和映像祭(support@ufpff.com) へ。
(牛尾梓)