「ツマ」は「妻」でなく「褄(つま)」のこと。花弁の端が桃色に縁取られることから「ツマトリソウ」といわれる。この花を彼女に差し出して「妻をめとる」のほうがロマンがあっていいのだが。実際、山頂付近のダケカンバの下草として群生している場所があって、緑の絨毯に星型の白い花がちりばめられていて、まるで星空を見ている気分になってしまうところがあった。こんなところに彼女を連れてくれば「妻取り草」の方が似合っているとも思う。
必ずしも高山植物というのでなく、比較的標高の低いところから顔を出した。しかし、山頂部の草付きで見るのが心に残る。
必ずしも高山植物というのでなく、比較的標高の低いところから顔を出した。しかし、山頂部の草付きで見るのが心に残る。