森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤブカンゾウ

2009年07月21日 | 自然観察日記
 里山の奥で咲いているので在来種かと思いがちですが、これ中国原産の帰化植物なんですね。栽培種が野生化したものだそうです。シャガとおんなじ様なもの。八重ですからヤブカンゾウです。ノカンゾウは一重といいますが見たことがありません。すぐ傍にクルマユリやコオニユリが咲いています。それと比べるとやはり一級落ちますね。

ツクバネの実

2009年07月20日 | 自然観察日記
 春にツクバネの花を載せましたがこれはその後の成長した様子。羽子板の羽根のような実が先端についています。越後の低山帯には結構あるのですが葉と同じような色具合では見逃されるのは仕方ないですね。

コオニユリ 2

2009年07月19日 | 自然観察日記
 花は大きさや色具合からクルマユリによく似ていますが、花弁に黒い斑点があるかないかで簡単に区別できます。この公園で今2種が咲いていますが湿地にはコオニユリ、林の中はクルマユリとテリトリーを分かちて住み分けしています。

コオニユリ 1

2009年07月19日 | 自然観察日記
 こちらは湿地好みのコオニユリ。広々とした湿地にコオニユリの姿がよく合います。オニユリは自生しませんが、ムカゴを付けるか付けないで判断します。コオニユリはムカゴはありません。花も小型です。

クルマユリ 2

2009年07月18日 | 自然観察日記
 クルマユリはやはり涼しいところを好むのでしょう。林の半日陰のところに点在しています。名前は基部の葉のが輪生していることによります。
 高山に生育する種とこの低山の種は同じものかどうか・・。見た目は同じようでもDNAには差があるのでしょうね。 

クルマユリ 1

2009年07月18日 | 自然観察日記
クルマユリは高山の花というイメージが強かったのですが、ここ越後では平地でも見られるところがあるのです。国営越後丘陵公園の里山フィールドミュージアムではある程度の個体群があって咲き出しましたね。

チゴザサの小さな小さな花

2009年07月17日 | 自然観察日記
 これはイネ科の植物の花です。湿地などに普通に見られるチゴザサ。別種でチゴザサというのがありますがこれは水田雑草として厄介者のほう。花はとても小さいのですが写真でアップで見るとそれなりに美しさがあります。紫色のは雌花(といっても花弁ではありません)、雄花が(葯)があるのですがまだ出ていないのか分かりませんね。丸い粒状のものが小穂で雄花(葯)と雌花(蘂)が格納されています。

ミズオオバコ 再び 2

2009年07月16日 | 自然観察日記
先日は望遠でとった花の写真でしたが、今日は大接近して撮りました。やさしく清楚な感じの花が人知れず水面に咲いています。ここを訪れるポリネーターは何なんでしょうね。誰のための美しさなのか・・・ふとそんなことを考えてしまいました。

ミズオオバコ 再び 1

2009年07月16日 | 自然観察日記
先日気づいたミズオオバコ、気になってもう一度見つけた周辺を散策。少しまとまって生えているところがありました。水の中の葉の様子がなんとなく分かります。水面が開放されていないと生育できない種ですから、浮き草などが留まらないような緩い流れがあることが必要条件のようです。

湿地の植物 ウキヤガラ

2009年07月15日 | 自然観察日記
 ミズオオバコの生えている湿地の片隅に大型のカヤツリグサが生えています。アブラガヤとこのウキヤガラ。一見似ていますが、花序の柄が少し短いので花全体があまり垂れ下がることがなくまとまっています。よくトンボが止まっていてほとんど注目されない植物ではありますが、湿地の景観には大切なものだと思っています。

これは珍しい! ミズオオバコ

2009年07月14日 | 自然観察日記
 珍しい水草です。ミズオオバコの花。三枚の花弁からなる花が水面から出て咲いています。あいにく岸から離れていて水中の様子がよく分かりませんが、葉がオオバコの葉に似ていことから付けられたものです。レッドデータブックに記載される種で、里山の池や沼の開放水面下に時たま生育しています。このままこの湿地が維持管理されると良いですね。

白い花のカモメヅル

2009年07月13日 | 自然観察日記
 先日のオオカモメヅルの仲間のシロバナカモメヅルも咲いています。これもとても小さいので目に付きにくい花です。つる性の草で何かに巻きついている垂れ下がりながら咲いていますから、歩きながらの光に透かした姿が一瞬目に飛び込んで来たときにその存在が分かります。両種のカモメヅル、葉の形だけではなかなか判別できませんが花の色でその違いがよく分かりますね。実の形はそっくりです。ガガイモ科。(少し早いのでしょう、まだ実はありませんでした)

クララ

2009年07月12日 | 自然観察日記
山の道路わきなどにアワダチソウなどと一緒に生えていますから帰化植物かと思いがちですが在来種のようです。名前もどことなくあちらもの。有毒植物扱いをすることもあるのですが噛むととても苦いのだそうで、「頭がクラクラする」というのが名前の由来とか。そうか・・・。でも味わう気にはなれません。帰化植物のイタチハギ(クロバナエンジュ)よりは花も性質も可愛い感じですね。

ヤブデマリの実

2009年07月11日 | 自然観察日記
 5月白い花で埋め尽くされた里山の谷に今は赤い実が目立ち始めました。ヤブデマリの実です。ムシカリやガマズミに似た感じですがこの実はやがて黒く熟します。それまでの彩ですね。ちょうど色彩が少なくなっているこの時期ですから森にとっては貴重な存在。そして、森のアスチルベ(トリアシショウマ)の白い花との競演でなかなかいい雰囲気をかもしています。この雰囲気をいただけるのは訪れた人だけの特権ですね。

オオカモメズルの花と実

2009年07月10日 | 自然観察日記
ガガイモ科のオオカモメズルが小さな暗紫色の花を付けています。これもしっかりとした観察眼がないと見過ごしかねませんね。斜め下の尖ったものは若い果実で熟すと綿毛が沢山付いた細かな種子が飛び出してきます。