■「ドリヴン/Driven」(2001年・アメリカ)
監督=レニー・ハーリン
主演=シルベスター・スタローン キップ・パルデュー バート・レイノルズ
スタローン久々の製作・脚本によるモーターカースポーツの世界。スタローンは若手レーサーを力づける元花形レーサーの役。今後こんな役柄が増えるのかな。そのうちボクシングのトレーナー役とかあるかも。しかしその分だけ、キップ・パルデューが全面に出されていてスタローンの陰が薄い。派手な印象の映画だけど、実はかなり湿っぽいストーリーなのだ。未練たらたらのティル・シュワイガーが特に印象に残る。「俺を無視したろ!」とすねるロバート・ショーン・レナード(お久し振り!)、キップ・パルデューもキレて市街地を暴走したりとけっこう大人げない連中ばかり。
何よりも不満が残ったのは音楽の使い方。レース映画ってロックミュージックが付き物だろうけど、音楽が流れていないシーンが一体何分ありました?。レニー・ハーリンは役者に喋らせる気がないの?とさえ思えた。スタローンけっこういいこと言っているのだが、そのせいか人間ドラマの方がどうも盛り上がりに欠ける。
しかしレースシーンのドッグファイトは最大の見どころだ。”走る喜びでゴールを目指せ!”っていいよね。影響されやすい僕、帰り道の運転が実に楽しく感じられた(飛ばしてませんよ、念のため)。そして僕の最大の目的はエステラ・ウォーレン!。撮影中はレニーに”それが演技か!”とさんざん指導されたらしいから、冒頭の涙は本物だったのかも。よくわからない役柄だけど、出番も多いし、筋に関係あるとは思えないシンクロナイズド・スイミング(彼女は実際にカナダの元シンクロ選手)も披露するし、彼女を観ることが目的だったら絶対におすすめです(失礼しました)。