Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

2022-02-19 | 映画(か行)





◼️「機動戦士ガンダム  閃光のハサウェイ」(2020年・日本)

監督=村瀬修功
声の出演=小野賢章 上田麗奈 諏訪部順一

「逆襲のシャア」の続編となる富野由悠季原作をアニメ化した最新作。最後の最後までイライラさせたブライトの息子ハサウェイ・ノア(80年代育ちなので、フルネームだと「ネバーエンディング・ストーリー」の少年がチラつくww)が主人公である。

あの小生意気でクェスしか目に入ってなかったガキが、テロリスト集団がハイジャックしようとするのを単身阻止してしまう冒頭に驚く。この12年間、彼に何があったのだろう。それにしても妙な落ち着きがある。謎の美少女ギギに近寄られても、同じスイートルームに泊まりましょうと言われても、慌てることもあせることもない。ほんとにあのガキと同じ人物?と疑いたくなる。でもその落ち着いた会話や物腰は、背伸びしてるんじゃなく、大人の余裕に感じられる。

人間ドラマの軸は、反地球連邦の立場をとるマフティをめぐる対立の構図と、男女の三角関係。モビルスーツが登場するバトルシーンは見せ場がいくつかある。特に迫力を感じたのは、市街地内でハサウェイとギギが戦闘に巻き込まれる場面だ。逃げまどう二人の頭上に飛び交うビームや砲弾。人間目線で見たモビルスーツ戦がこんなにも間近で描かれるのは、過去の作品では少ない。これまで人間の近くにモビルスーツが現れても、大きさを示す場面でしかなかった。しかし、ここでは危機として戦闘がどう逃げても迫ってくる描写なのだ。現実のテロ事件や大災害、空爆されている都市から戦争が中継される今の時代だからこそ描けたものだろう。

一方で、クライマックスに登場する最新鋭機によるバトルシーン。迫力はあるのだが、あまりにも画面が暗くて何が起こっているのか分かりづらく、モビルスーツの勇姿がじっくりと眺められないのがなんとも残念。

三部作の幕開けとしては申し分ない面白さだった。キャラクターも個性的だし。





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