Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

アイデン&ティティ

2012-12-11 | 映画(あ行)

■「アイデン&ティティ」(2003年・日本)

監督=田口トモロヲ
主演=峯田和伸 麻生久美子 中村獅童 大森南朋

※ちょっと長いです。アツくなっちゃいました(恥)
 80年代後半のバンドブーム。もしかしたらあの時代を知る30代にこそ楽しめる映画かもしれない。だって、今の若い子たちにしてみれば”インディーズで好きなことやる → メジャーへ”という道筋があるだけに、実感湧かないのではないだろか。もし事務所に嫌われてもCDは出せるじゃない。

 10数年前、僕は仕事である音楽好きのお坊さんと知り合った。その方に言われた。「音楽は楽しむもの。仕事にしてはいけません。あなたはせっかく音楽をされていたのだから、何らかの形で続けたらいい。」僕はその言葉に励まされて、DTMでオリジナルを形にしてコンテストに応募することになった。プロこそ目指さなかったけど、この映画と同じ時期に音楽やってた僕としてはかなり感情移入できる部分が多かった。当時、売れ筋のバンドたちを「商業ロック」と呼んで嫌っていた僕。社会人になって音楽活動もしなくなったけど、深夜に帰宅してネクタイ緩めながらオーディション番組を食い入るように見ていた僕・・・。そんな今までの自分が記憶の底から顔を出してくる。主人公が昔の仲間と飲む場面あるけど、あのスーツ姿の男たちこそ今の僕の姿なのかもなぁ。

 中島がディランと呼ぶ”ロックの神様”。ああいうキャラを出す発想は、古くはウディ・アレンの「ボギー!俺も男だ」があるし、「トゥルー・ロマンス」のエルヴィス・プレスリーも同様だよね。今回はボブ・ディランの歌詞を通じて、主人公にメッセージを送るところにこだわりがある。ディランを知らない若い観客層も、エンドクレジットで謎解きが待っているから大丈夫。自分らしく生きることがロックだ!というメッセージには感動的だけど、「中流家庭の出だから僕の書くロックには嘘がある。不幸でなかったことが不幸。」という主人公の考え方にはちょっと共感しかねる。ハングリーな奴は反骨精神バリバリの曲書けばいいんだし、リッチな奴はダイヤモンドギラギラの曲書けばいいのさ。それが”自分”なんだからさ。

 麻生久美子扮する「彼女」の存在がいいですねぇ!。主人公の理解者でありながら、つかまえておけない自由人。破滅型のマザー。「誰もいなくなっても私だけは味方なのに・・・」そんなこと言われたら泣いちゃうよ!きっと。夢を追う男にとっての理想?として完璧すぎる、嘘くさいという意見もあるだろう。でもね。主人公に”音楽的な啓示”を与える異性って、経験ないですか?。もっと単純に「あの娘が好きなアーティストだから聴き始めて好きになった」というレベルなら、絶対あると思うのよ。僕には(幸福なことに)そういう存在がいた。その女性がいなかったら聴かなかった音楽があるし、行かなかったコンサートもある。この映画の「彼女」は主人公に新たな世界の存在を知らしめた。「あの頃ペニーレインと」のケイト・ハドソンもそういう存在だけど、あなたが音楽好きならこうした存在が今までの人生でいたのでは。それにしても音楽って素晴らしい。好きな人が好きに作った映画だからまた嬉しい。かくいう僕も今まで買うのをためらっていた「追憶のハイウェイ61」を、Like A Rolling Stone 目当てについに買っちゃいました。ああ~、また血がうずいてきそうだよ。






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追悼・小沢昭一さま。

2012-12-10 | Weblog
小沢昭一さんが亡くなった。

営業マン時代、いやもっと前からラジオ番組「小沢昭一的こころ」を聴くのが楽しみだった。車に乗る仕事がよくあった父親が、「ラジオであんなことを言っちょったぞ」と、番組で語られたちょっとエッチなネタを受け売りで繰り返し話して聞かせる。社会人になってから、毎日のように聞いていたし、傑作選のカセットブックも持っていた。あの軽妙な語りを通じて、僕らはいろんなことを教えてもらった。

ある年の8月。「ザ・ベストテン」に出演したとき、歌って、演奏したのがこの「ハーモニカブルース」。上位に入る流行歌なんかよりずっと、ずっと心に染みた。「明日のこころだーっ!」はもう聞けないのですね。ご冥福をお祈りします。






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キャットピープル -80's Movie Hits ! -

2012-12-10 | 80's Movie Hits !


■Putting Out The Fire ; Theme From Cat People (キャットピープル)/David Bowie
from「キャット・ピープル/Cat People」(1981年・アメリカ)

監督=ポール・シュレーダー
主演=ナスターシャ・キンスキー マルコム・マクダウェル アネット・オトゥール

 RKOピクチャーズ往年のホラー映画「キャットピープル」(1942)を、ポール・シュレーダーがリメイク。・・と世間一般では言われるが、プロットだけいただいたようなもので、オリジナルよりもずっと怪奇映画色が濃くなっている。人間と愛し合うと豹に姿を変えてしまい、人を食い殺さないと人間の姿に戻れない・・・そうした運命を持つ猫族の女性アリーナをナスターシャ・キンスキーが演じている。世界的に名を知られることとなった「テス」でお馴染みの長い髪をバッサリと切り落とし、イメチェンした彼女。彼女の挑発するような瞳の力が、この役柄を説得力あるものにしていた。当時「PLAYBOY」誌で披露したヌードグラビアも美しかったなぁ・・。

 SFX技術が発達した80年代だけに、文字通り”豹変”する場面が見どころのひとつ。ヒロインの兄役は「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェル。恋人オリバーの友人アリスを誰もいない室内プールで狙う場面の緊迫感・・。アネット・オトゥールの怯えた表情も忘れられない。 この映画のテーマは”成就されない愛”。近親相姦以外に種族を残せない運命の猫族。アリーナを愛した動物園長オリバー、アリーナの兄である猫族の男ポール。

 主題歌 Putting Out The Fire を歌うのが、我らがデビッド・ボウイ。日本盤 Let's Dance のシングルのカップリングがこの曲だった(アルバムLet's Danceには別バージョンが収録されている)。プロデュースはジョルジオ・モロダー。ゴールデングローブ賞の音楽賞・主題歌賞にもノミネートされた。動物園に勤務する恋人と檻を挟んで見つめ合う悲しいラストシーン。黒豹の瞳がクローズアップされ、ボウイの低い声が聞えてくる。歌詞の中でも歌われる ”深い緑の瞳”。黒豹に重なるナスターシャ・キンスキーの瞳と共に忘れ得ぬ場面となっている。この曲は、後に「ファイアーストーム」という森林火災を扱ったアクション映画でも使われたが、何よりも印象的なのは「イングロリアス・バスターズ」だろう。クエンティン・タランティーノ監督は、この曲がお好きなようで音楽と映像が一体となったシビれるような名場面になっている。

■David Bowie関連の曲が流れる80年代の主な映画
1981年・「キャット・ピープル」 = Putting Out The Fire
1981年・「クリスチーネF」 = V2 Schneider, TVC15, Station To Station, Stay
1983年・「ハンガー」 = Funtime (Iggy Pop)
1984年・「すてきな片想い」 = Young Americans
1984年・「ボーイ・ミーツ・ガール」 = When I Live My Dream
1985年・「コードネームはファルコン」 = This Is Not America
1985年・「マドンナのスーザンを探して」 = Lust For Life (Iggy Pop)
1986年・「ラビリンス /魔王の迷宮」 = Underground, Magic Dance他
1986年・「汚れた血」 = Modern Love
1986年・「ビギナーズ」 = Absolute Beginners
1986年・「風が吹くとき」 = When The Wind Blows
1988年・「エイリアン・ネイション」 = Scary Mosters

'Cat People' Theatrical Trailer 1982.




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オレのネクタイ。(その4)

2012-12-09 | Weblog


今週も皆様お疲れ様でしたー!。寒くなりましたが、体だけは大事に。

さて、「毎日ネクタイ変えるゼ!プロジェクト」4週目に突入。
今週も1回写真撮り忘れた・・・。
写真にまとめにくいので4日でまとめることにしようっと。

左の赤と青のチェックが美しいのはお気に入りのケンゾー。
派手でしょ・・・(汗)。基本的に赤が好きなんです、きっと。

その隣は20代の頃に勢いで買ったもの。
ブラックサバスのアルバムジャケットに雰囲気が似てるでしょ?
Black Sabbath

右の2本は地味なれど合わせやすいので重宝しているもの。
下は誰からかもらった物で、やや薄手なんだけど意外と使えるのだ。

さぁー年末にむかってもう一頑張りっ!

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ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう

2012-12-06 | 映画(あ行)

■「ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう/Everything You Always Wanted To Know About SEX But Were Afraid To Ask」(1972年・アメリカ)

監督=ウディ・アレン
主演=ウディ・アレン ジーン・ワイルダー バート・レイノルズ ジョン・キャラダイン

ウディ・アレン映画が大好きだ。時にシリアスに、時にクスリと笑わせてくれながら男と女について考えさせてくれる。どの時期の映画も好きなのだが、そもそも僕が最初にウディ・アレン作品を観たのが「スリーパー」なもので、初期の笑える映画も繰り返し観てしまう。その中でももう何度観たかわからないくらい好きなのがこの「SEXのすべて」。忘れもしないけど、僕が住んでいた大分市では「13日の金曜日PART2」の同時上映だった。「それはないよー」と涙をのんだ高校時代。あ、別にエッチな興味でどうこうではありません。もちろん、タイトルだけで裸がでない変なコメディである予備知識はもった上でだから。社会人になってレンタルビデオ店で発見。そして今月、ウディ・アレン旧作の廉価版DVDが発売されたもんだから、迷わず予約した。「アニー・ホール」や「マンハッタン」よりも優先順位は上(恥)。

この映画は7話構成のオムニバス。面白さにバラつきはあるけれど、それぞれに魅力がある。王女の裸を見たいばかりに媚薬を使う道化師、獣となさって人生を踏み外す医師、変わった性癖の妻をもつ伊達男、女装趣味のおじさん、変態さんが登場するテレビ番組、マッドサイエンティストの性研究。そして男性の体内を舞台にした"ミクロの精子圏"。第3話では、「前戯が大事だ」とアドバイスされたイタリア男が「えっちたーれ(前戯)」と繰り返す台詞まで面白い。恋人の羊と引き裂かれた医師をジーン・ワイルダーが演ずる第2話は、悲しくもおかしい。6話は、ホラー映画やB級SFの老舗ハマープロ作品のパロディ。性を研究するマッド・サイエンティストの宅で起こった事故から、現れた巨大な乳房が町を襲う衝撃作(笑)。母乳攻撃する乳房に、十字架を片手に挑む主人公には笑える。40代の今観ると、女装癖を隠していた夫に「打ち明けて欲しかった」と言う妻の姿に、昔と違って暖かなものを感じる。

ラストの"ミクロの精子圏"は、女性を口説いてセックスに及ぶ男性の体の中で何が起こっているのかを描いた大傑作。同じようなネタは世界中にあれこれあるけれど、これほどバカバカしくてでも身につまされる(汗)コメディがあろうか。行為がうまくいかない原因を探すところや、出口に向かって精子が行列をつくるところは映画史に残る名場面。いろいろ言うよりもまずは観るべし。好き嫌いは普通の映画以上に分かれるだろうけど、ハマったら抜け出せない魅力ある大傑作。

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ドリヴン

2012-12-05 | 映画(た行)

■「ドリヴン/Driven」(2001年・アメリカ)

監督=レニー・ハーリン
主演=シルベスター・スタローン キップ・パルデュー バート・レイノルズ

スタローン久々の製作・脚本によるモーターカースポーツの世界。スタローンは若手レーサーを力づける元花形レーサーの役。今後こんな役柄が増えるのかな。そのうちボクシングのトレーナー役とかあるかも。しかしその分だけ、キップ・パルデューが全面に出されていてスタローンの陰が薄い。派手な印象の映画だけど、実はかなり湿っぽいストーリーなのだ。未練たらたらのティル・シュワイガーが特に印象に残る。「俺を無視したろ!」とすねるロバート・ショーン・レナード(お久し振り!)、キップ・パルデューもキレて市街地を暴走したりとけっこう大人げない連中ばかり。

何よりも不満が残ったのは音楽の使い方。レース映画ってロックミュージックが付き物だろうけど、音楽が流れていないシーンが一体何分ありました?。レニー・ハーリンは役者に喋らせる気がないの?とさえ思えた。スタローンけっこういいこと言っているのだが、そのせいか人間ドラマの方がどうも盛り上がりに欠ける。

しかしレースシーンのドッグファイトは最大の見どころだ。”走る喜びでゴールを目指せ!”っていいよね。影響されやすい僕、帰り道の運転が実に楽しく感じられた(飛ばしてませんよ、念のため)。そして僕の最大の目的はエステラ・ウォーレン!。撮影中はレニーに”それが演技か!”とさんざん指導されたらしいから、冒頭の涙は本物だったのかも。よくわからない役柄だけど、出番も多いし、筋に関係あるとは思えないシンクロナイズド・スイミング(彼女は実際にカナダの元シンクロ選手)も披露するし、彼女を観ることが目的だったら絶対におすすめです(失礼しました)。



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イノセンス

2012-12-04 | 映画(あ行)

■「イノセンス/Innocence」(2003年・日本)

監督=押井守
声の出演=大塚明夫 山寺宏一 田中敦子

※2004年筆。

 さ、予習もできたし、いざ「イノセンス」!。劇場にはいわゆるアニヲタさんらしき人々(しかも明らかにリピーター)がいるわいるわ。僕は決してそういう人々を蔑視してませんよ。何の分野でもそうだけど、ひと昔前なら一部熱心なファン向けの趣向だったものが、今やメインストリームだったりするじゃないですか(例えばタランティーノがカンヌの審査委員長になったり・笑)。好きなものが好きって言える時代になったのはいいことだよね。・・・ハイ、前置きはこれくらいにして。

 「Ghost In The Shell」の続編にあたる本作。僕は正直前作よりも好き。映像の技術的進歩もその理由のひとつだけど、やはり複雑なストーリーの面白さだな。脳に外部記憶装置やらインターフェイスが取り付けられる時代だけに、出てくる人たちみんなが吐く台詞のひとつひとつがとにかく深い。言葉ひとつひとつが蘊蓄(うんちく)と引用の嵐、悪く言えば知識のひけらかしだから、そこを快く思わない人にはつまらない映画だと思うのね。でもわかんないなりにそこに意味を求めようとする人(それでもその大半はわかんないんだけどね)には、見終わった後でいくつかの台詞がしっかり頭にロードされていると思うのだ。

 人間とロボットについての持論を次から次に登場人物が並べ立てるから、「いいかげん仕事の話しようゼ」というトグサの気持ちもよーくわかるんだよな(笑)。でもその持論それぞれがまた面白いから引き込まれてしまう。命(ここでは意識やら人格を含む)を吹き込まれたものは皆同じという視点。この物語くらいに技術によって人間が機械に近づいていくような時代であれば、従来の人間と機械の境目はいよいよ曖昧になる。テクノロジーを身につける時代となりつつある今、この物語のような義体化はそれ程夢物語ではないのかもしれない。手塚治虫作品に、脳だけが生身の人間である老人が、最後に虫に脳を食われて死んでしまうというエピソードが出てくる。ロボットとの人間の共存を考えた「アトム」やアシモフの”ロボット三原則”。押井監督はそこから一歩進んで一個の意識・人格として命について考えてみたのだ。

 この映画の結末も含めて、話の難しい部分をあれこれ考えて哲学する(考え込むってことね)のもいいけど、それよりもう一度観たいと思った。素子が再登場する場面はグッ!とくるし、バトーとトグサのバディムービー的面白さ、銀幕に吸い込まれるような映像美、音楽、どれをとっても一流です。アニメを毛嫌いするのはやめませう。隣で配偶者が言っている。「そしてあなたもリピーターのアニヲタたちの仲間入りね。もう映画ファン返上すれば?」・・・(汗)。

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Merry Christmas Baby

2012-12-03 | 音楽
この時期、クリスマスソング特集をこのブログでやってたことがある。
自分でクリスマスコンピ盤を作るとしたらどんな選曲にする?という記事でした。最近やってないな・・・。

以下はその記事の目次。

洋楽編は北九州のイルミネーション写真とともに。
洋楽オンリーのクリスマスアルバム
ラスト・クリスマス

邦楽編はいかに定番を避けて選曲するかにこだわってみましたが・・・無理でした。
J-POPオンリーのクリスマスアルバム
クリスマス・イブ
続・J-POPオンリーのクリスマスアルバム
I LOVE XMAS (初回限定盤)(DVD付)
続々・J-POPオンリーのクリスマスアルバム
Koyanagi the Christmas

 ☆

さて、今夜はちょっと気が向いたのでクリスマスソングを聴きましょう。

ブルースシンガーであるチャールズ・ブラウン作の"Merry Christmas Baby"。

今夜はSheryl CrowとEric Claptonという豪華な共演で聴きませう。
正統派のブルース調で歌う人も多いけど、こういうアレンジもいいね。

Sheryl Crow & Eric Clapton - Merry Christmas Baby


この曲はElvis Presley、Bruce Springsteen、Ray Charles、
Christina Aguilera、Rod Stewartなど多くのアーティストにカヴァーされている。

これがオリジナル。
Charles Brown: Merry Christmas Baby & Please Come Home For Christmas

Please Come Home For Christmasも、EaglesやBon Joviがカバーしている名曲。

Christina Aguileraのカバーは力強くて好き。
Christina Aguilera - Merry Christmas Baby


今年もあと少し。年末に向かって忙しくなる方もお体だけは大切に!。

ホーム・フォー・クリスマスホーム・フォー・クリスマス
シェリル・クロウ

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Ghost In The Shell 攻殻機動隊

2012-12-03 | 映画(か行)
■「Ghost In The Shell 攻殻機動隊」(1995年・日本)

監督=押井守
声の出演=田中敦子 大塚明夫 山寺宏一 仲野裕

※2004年筆。「イノセンス」を観る前に鑑賞。

 今や世界に認められる存在となった押井守監督。それは「パトレイバー」の2作品と本作の成功によってだ。この作品がなかったら「マトリックス」はなかった、ビルボードのレンタルチャートで1位を独走した・・・そんな冠がついて語られる本作だけど、僕は実は今回初めて観た。80'sの宿命なのかなぁ、「パトレイバー」を観た後でさえ、僕の中での最高の押井作品はやっぱり「うる星やつら/ビューティフル・ドリーマー」だったんだよね。そして「イノセンス」の予習という意味もあって、やっと「Ghost In The Shell」を観るに至った。

 人体を機械化した存在のサイボーグと生身の人間、ロボットが共存する未来社会が舞台。”人形つかい”と呼ばれるハッカーを追う事件を通じて、主人公草薙素子は自分について考え始める。自分という存在がいると感じているだけのものではないのか・・・。この物語では「実体」と「意識」は別なものとして在る。クライマックスで人形つかいのボディへダイブした素子は、別な体から”人形つかい”と名乗る人格と対話することとなる。キャラクターと声優とを入れ替えるだけの実は古典的な手法なんだけど、それがこれ程スリリングに見えるなんて!。同様の題材をもつ多くの映画であれば、VFXを駆使してそのボディの内側で何が起こっているのか、意識の中を映像化しようとするだろう。ところが最も絵であるが故に自由な表現形態であるはずのアニメで、それをやらない。そのクールな視点が素晴らしい。

 キャラクターがとても個性的だし、アジアなんだろうけどやたら無国籍な背景画も印象的。見終わってしばらく哲学してしまう(考えこんじゃうってことね)文系男子にも、映像技術の緻密さにうっとりする理系男子にも魅力的。でもドンパチだけが観たかった体育会系男子は、やっぱアニメって一部ファンのものだよね、と思っちゃうんだろうね、きっと。

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エリザベスタウン

2012-12-02 | 映画(あ行)

■「エリザベスタウン/Elizabethtown」(2005年・アメリカ)

監督=キャメロン・クロウ
主演=オーランド・ブルーム キルスティン・ダンスト スーザン・サランドン アレック・ボールドウィン

人生っていろんなものを失いながらもいろんな出会いが待っている。生きていく中で何かに節目をつける度に、これまでの関係や状況が失われることを寂しいと思う。だが、すぐに新たな人間関係や状況にも慣れていくことになる。その繰り返しだ。でもそこには人生において大きな意味をもつ出会いも少なくない。だから面白い。生きていくことも、人間も。

「エリザベスタウン」の主人公ドリュー(オーランド・ブルーム)は、靴のデザイナー。斬新な新作をデザインするがこれが見事に大失敗。会社が傾く大損害となり、恋人には去られ、自殺まで考えた。そこに入った父親の訃報。彼はいろんな思いを抱えて父の郷里エリザベスタウンに向かう。道中で知り合ったキャビンアテンダントのクレア(キルスティン・ダンスト)、父の郷里で触れる暖かい人情。葬儀という人生の大きな出来事を通じて、落ち込んでいた主人公が前向きな気持ちに立ち直るまでが優しい視線で描かれている。

この脚本はキャメロン・クロウ監督自身が父親の葬儀で感じた気持ちや、自らのルーツについて考えたことが織り込まれているものなんだとか。クロウ監督は自分の思い入れがどの映画にも反映されている。元ローリングストーン誌の記者だけに音楽に対する思い入れは特に強く、ここでこの選曲かよ!?と驚かされることもしばしばあるし、ビリー・ワイルダー監督作を思わせる演出もする人なので、映画と音楽に対する愛情はどの作品を見ても銀幕のこっち側にまでビシビシ伝わってくる。「エリザベスタウン」では、クラシック映画が突然インサートされて、それが実際の場面と重なるのがおしゃれ。「ローマの休日」でオードリー・ヘップバーンがドレスの下で靴を脱いじゃう場面と、一夜を明かしたキルスティン・ダンストがベッドの下にある靴をとろうとする場面。音楽に関しては葬儀が終わるまではおとなしめの選曲だったのが、父親の遺灰を助手席に乗せてドリューが旅する場面から新旧ロックが満載。しかもその場面、クレアが、ナビマップに付けられていたオリジナル選曲のCDから流れてくるというから素敵。傍目から見れば、クレアの押しつけがましい行為でもあるのだけれど、それは同時にクロウ監督の思い入れでもある。友達に自分で選曲したカセットやCDをあげたことがあるような人なら、きっとこの映画のクライマックスは心に響く。夜通し携帯電話で話続けたり、夜明けを一緒に見ようと出かける場面とか、ほんわか恋愛ムードがナイス。

お葬式で亡き人の思い出をみんなの前で話すのは、あちらではよくある光景のようだ。次々に語られるエピソードや思い出話。日本の葬式ではない光景だけに、妻スーザン・サランドンが漫才みたいに語り倒す場面を不謹慎に感じる人もいるかもしれない。僕は亡き夫への思いが伝わってグットとくるいい場面だと思ったけれど。それにしてもこの映画に出てくる人々は、いい人ばっかりなんだけど、どこか世間一般とは違う変わった個性的な人が多い。そこも温かく包んでいるようでこの映画の魅力だ。主人公がずっと感じてきた"最後の視線"。「またね」と口では言ってくれていても、きっとその日は来ない。そんな社交辞令的な世の中を見る冷めた視点が主人公の言う"最後の視線"。それがクリスとの間はそうでなかった・・・という美しいラスト。クロウ監督が結局言いたかったのは、「一期一会って大事」ということ。少しだけ背中を押してくれる優しさをもった映画だった。キルスティン・ダンスト主演作と僕は相性がいいみたい。子役時代の「インタビュー・ウィズ・バンパイア」も、脇役の「エターナル・サンシャイン」も、地味な「ウィンブルドン」も「バージン・スーサイズ」も好きな映画。確かにかわい子ちゃんじゃないけど、あんまりブス、ブスって言わないでねw



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