山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

世界史を汚すプーチンのウクライナ侵攻

2022-02-25 20:24:48 | 意見・所感

 ロシア帝国のウクライナ侵攻がついに始まってしまった。クリミア併合からすでにウクライナ本土侵攻は予定の行動であるのは明らかだ。ピンポイントのミサイル攻撃は突然できるものではない。

 ウクライナ出身のグレンコ・アンドリー氏は「プーチン大統領の狙いはウクライナの全土、もしくは半分以上の占領だ」と断言する。彼は2019年3月に『プーチンの幻想』(PHP新書)をすでに上梓している。

    

 彼によれば、「プーチン大統領は典型的な大国の強権的指導者であり、強いものを尊敬し、弱いものを見下す徹底した力の信奉者です。歴史認識においても、第二次世界大戦の結果を絶対視しており、日本を敗戦国として完全に見下しています」として、北方領土をロシアは絶対譲らないとし、日本側の甘い期待を指弾している。たしかに、日本の報道はプーチンの日本通を歓迎するおめでたさが目立ったことは否めない。

    

 ロシア人の「領土に対する異常な執着」はどこからくるものだろうか。

 教科書的には北極圏にあるロシアの港は、永久凍結・流氷地帯にあり常設できにくい港だったので、南下政策や肥沃な領土拡大が民族の悲願だった。しかしそれは他国との軋轢を生んでしまうのは当然の帰結、だから、武力で突破ということなのだろう。

        

 さらには、17・18世紀、西欧が植民地獲得を激化している競争にロシアが出遅れた、という一因もある。だから、遅れたバスに乗るためには手段を選ばないという手練手管が発達する。グレンコ氏によれば、ロシアにとって「友好」とはロシアへの服従であり、「約束」は破るためのものと弾劾する。

  そういえば、オリンピックに対するロシアのドーピング工作も驚き入る手口だった。国家の組織ぐるみの戦略だったのに、IOCはロシア(ROC)の事実上の参加を認めてしまった。その被害者は、まじめにルールを守ってきたほかの参加選手であり、フィギアのワリエワ選手でもあった。ロシアは国全体がKGBとなった。

           

 ちなみに、ロシア民族の歴史的なかつての中心地は現在のウクライナの首都「キエフ」だった。なーるほど、野望のルーツが見えてしまった。平和に過ごしてきたウクライナを血で汚してはならない。ロシア帝国の国際的な孤立が始まった。「プラハの春」どころではない絶望をプーチンは世界にもたらした。今のロシアの傲慢さと軍事支配は、戦前の日本の言論弾圧状況とそっくりだ。諜報員だったプーチンはみずから墓穴を掘ったことを自覚できないでいる。

 

 

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