霜がやってきたのであわてて残りの沖縄トウガンを収穫する。ところがその数日後、ハト麦の繁みの下にでっかい冬瓜を発見したのだった。その根っこは先月に抜根していたので、今まで水も栄養も補給されないままじっと耐えていたというわけだ。日当たりではなく繁みだったのが幸いした。
さっそく、その長さを測ったら55cmほどだった。重さもずっしりだった。時間がだいぶたっていたのでもちろん、外皮の毛はなくなり、ツルツルしていた。白い粉の「ブルーム」に覆われていた。
沖縄冬瓜は、生ごみを畑にまぶしたものから芽を出したものと思われる。その苗を畝に移植してツルを網に這わせながら育成したものだ。沖縄冬瓜は30cmほどの大きさで、表面は白いブルームはなくツルツルしている。核家族や老人だけの所帯には手ごろの大きさだ。そのせいか、生産量は沖縄が日本一だ。
わが家では、冬瓜は毎朝の野菜ジュースの主要メンバーとなっている。それでも、食べきれないので知り合いに押し付けて食べてもらったりしてなんとか食品ロスにならないようにしている。料理では、スープがおすすめだ。夏は冷たいもので、秋や冬は暖かいものがいい。歯が悪い後期高齢者にとっては口に入れるととろけるような食感がうれしい。鶏肉との相性もいい。味噌汁にいれてもカレーライスにいれても齟齬はない。同居している食材の味を生かす謙虚さが素晴らしい。さて、来年もどこかで芽を出してくれると信じている。