会社のすぐそばに新しいコンビニがオープンする。
国道沿いのコンビニは、広い駐車場を構え、大型トラックから軽自動車、バイクまで多くの車を停められるのが特長だが、ここには、駐車場がない。歩道沿いの角地にあって、昼休み時などはOL、サラリーマンで賑わうと思われる。
昼休み、そのコンビニをのぞいてみると、商品搬入で大忙しのようだった。
店の前にはコンビニチェーンの名前を大書した車が止り、店内には数人の従業員がスリッパでテキパキと商品を陳列している姿が目に映った。
しかし、開店準備はまだまだのようだった。
これから、客を入れるためには既に開店している店のようにしなければならない。それにはまだかなりの時間を要しそうだった。
なにせ、コンビニは24時間営業が原則だから、開店してからでは遅い。開店した後は常に客がいることを想定しないといけない。
店のウインドーには、『31日午前7時開店』と書いたポスターが貼ってあった。
多分、夜になっても開店準備が続いているものと思われる。
休む暇がないコンビニ。
ふと、思った。“オフィス街にあるコンビニぐらいは、24時間営業でなくてもいいのではないか”と。
このコンビニが、オフィス街にどのような文化を届けてくれるのだろうか?
開店は数時間後に迫った。