無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

自然菜園フルコース4月【お米の種まき、果樹の定植】後半

2019-04-17 07:29:16 | 自然菜園スクール
自然菜園スクール2019 募集中~ 



【4月の講演・自然菜園セミナーのお知らせ】
1)4/3(水)長野(長野市)城山公民館『自然菜園入門講座』
2)4/6(土)自然菜園スクール【自然稲作・発酵コース】種まき、育苗
3)4/27(日)自然菜園スクール【自然菜園ベーシックSコース】
4)4/13(土)14(日)自然菜園スクール【自然菜園フルコース】など
5)4/20(土)自然菜園スクール【自然菜園ベーシックWコース】
6)4/21(日)自然菜園スクール【自然育苗コース】
7)4/28(日)4/28(日)自然菜園スクール【自然菜園見学会コース】
8)4/29(月・祝)自然菜園スクール【自然育苗コース】


本日、

前回のつづき




2日目の自然菜園スクールです。

朝食のごはんは、代わりばんこで愛農カマドを使って羽釜でご飯を炊きます。

お子さんの参加者も立派に蒔き割りを手伝っていただきました。彼はかなり上手でした。

炊き立てのご飯に、生みたての生卵、そして


自家製醤油で、究極のTKG(卵かけご飯)で、朝食をいただきます。




前日、種まきした苗箱をハウス内に広げました。

うちでは寒いので、ハウス内に平らに並べ、シルバーホッカというシルバーシートで、高温障害や低温障害を防止しながら、強い苗づくりを心掛けております。

夕方に広げるよりも、翌日の10時以降に広げることで、お米が風邪をひかない(低温障害予防)に気を使っております。


二日目のメインは、果樹の定植でした。

自然果樹栽培では、家庭菜園でも無農薬で果樹が自給できるように、いくつか工夫を重ねています。

その一つが、3歳位の背丈2mを超えるまでは、ポット栽培で、雨よけなど万全を期し、無農薬栽培できる苗を育てます。

売っている苗は、1~2年苗が多く、棒苗と呼ばれるもので、まだ根などが育っていないなど弱い時期なので、通常農薬などで防除しますが、
無農薬でも育つ環境を調え、ストチュウ水など雨除けしながら育てることで、病虫害に強くなるように育てます。

重ねる工夫としては、雨除けに、道法スタイルの支柱と垂直縛り、ストチュウ水散布に加え、えひめAI2、EM、酵素、ニームなどの散布。
日本は雨が多く、病気が多く、無農薬で育つ品種が少ないため、特にリンゴは最大のお世話が必要です。



そして、植える3時間前くらいに、ポットにストチュウ水をたっぷりバケツで水やりして、しっかり吸水させておきます。
寒くない時期は、前日夕方に済ませておくとよいでしょう。

まだ寒いので、今回は、上からストチュウ水。下からは川の水を底面吸水させてみました。

届いたばかりの苗は、届いた日にしっかり吸水させて、すぐに鉢に植えるとよいでしょう。









うちの果樹園は、元田んぼで、重粘土だったので、1年間、セスバニア、クロタラリアなど緑肥作物を駆使し、排水性の高い、ライ麦が2m越えするくらいの環境にし、現在、イタリアンライグラス、シロクローバー、レンゲ、クリムソンクローバーなど果樹用の緑肥作物が全面を覆っております。

表層30㎝までは畑化に成功しているものの、元々田んぼだったことと、重粘土なので、根が下にしっかり張れるように、
黒曜石を高温で焼いたビーナスライト20号を底面の土のよく混ぜておきます。

ビーナスライトは、黒曜石を1,000〜1,200℃の高温で焼成発泡させた無機質超軽量の土壌改良材です。
粘土質土壌では、土に20%程度混ぜるだけで、2倍の通気性と100倍の排水性が確保できます。パーライトより硬く、粒径が各種あります。


その上に腐葉土と赤玉土(大)と炭を混ぜたものを5㎝ほど敷き詰め、




掘った土に、ゼオライト、バーミュキュライト、カキガラ石灰を一握りずつ混ぜて使います。

今回は、元田んぼなので盛り上げたいことと、排水性を高めたいという理由から、さらに野菜用に自作した発酵もみ殻&クン炭入りの培養土を追加しました。

土が足りない場合などは、果樹用の培養土を混ぜてもよいと思います。




ランチは、焼きたてのジャガイモチーズパンに、野菜スープ、そして菜の花サラダでした。




菊の鉢10号や果樹用の鉢に植えておくと、棒苗でも2~3年でそこそこの根鉢出ており、2~3年養生させ、少し落ち着いているので、植えやすく、植えた後に枯れにくいものです。

向きや深さを確認します。今回は、土を盛り上げるので、浅植えです。








培土などを混ぜた土を鉢の周りに投入し、「水極め」を行います。

「水極め」とは、庭師さんが行う花木の定植の方法で、周りが少し高くなるように土を盛って、「水鉢」と呼ばれる土手を作ります。

そして、2~3回に分けて20ℓの水を回し入れ、根鉢をゆするようにして泥水の中で古い根鉢と新しい土がなじみ、根が張りやすいようにゆすります。





最初に掘った土(表層)「水鉢」の上から多い土手を作り盛り上げます。

植える際に、草などが生えている表層は、別にブルーシートなどで避けておくと、穴の中に有機物が混じることなく、後々楽ができます。

最後に、防草シートをしっかり張ります。

黒マルチより丈夫で、冬場にネズミなどに冬場根がかじられず、黒いので温かく根が張りやすく、カブ元の草も抑えることができ、通気性があるので、使用しております。






実際に、参加者で2チームに分かれ、実際に植えてみます。

実際にやってみると、意外なところが重要だったり、やってみて初めて分かることも多く、数回やってみることで自分のものになります。

「経験は、力なり」です。

書籍やブログ、雑誌などでご紹介する機会が増えておりますが、自然菜園スクールにご参加の方は、口々に、「実際にやってみると本に書いてあることがよくわかった」、「初めて分かった」、「書いていない行間が大切」、「納得した」など感想をいただきます。

知っただけでは、情報(知識)ですが、
経験を通じて身に着けたことは、知恵になります。




最後に、支柱を指し、道法スタイルで垂直に縛りなおし、鹿よけの寒冷紗をかけて完成です。

まだシカの通り道なので、苗木の若い枝や新芽がシカの御馳走にならないように、ガードを重ねます。




最後に、近所の子供も参加しての感想会。

感想をシェアすることで、他人の感性と触れ、自分の体験もまとまり学びが深くなります。

最後のおやつは、自家製桜餅でした。あんことサツマイモ(安納芋あん)のハーフ&ハーフでした。

自然果樹栽培は、まだまだ完成しておりませんが、百戦錬磨の師匠たちの知恵と経験を学び、野菜や稲から教わったこと、庭師見習い時代の経験などが役立ち、頭の中ではほぼ完成のめどが立っているのですが、まだまだ経験不足。

家庭菜園でもできる無農薬果樹を目指して、これからいろいろな果樹を実際に育てながら学んでいきながら、そこでの経験を分かち合えたらと思っております。

今年から、本田(果樹園)に定植していくので、食べられるようになるには、あと3年位はかかりますが、
如何に化学農薬を使わずに、安心安全な食べ物を育てる手立てを再現できるように構築していこうと思います。

今後が楽しみですね~

次回は、5/18(土)~19(日)夏野菜の種まき&定植, 不耕起の田植えなど
です。

自然菜園スクール2019 募集中~ 


千曲市戸倉創造館で
『無農薬無化学肥料でできる!自給稲作入門講座』

1年の反省と来年に向けて
田んぼの土づくりは、3年。稲を育てて、草が生えにくい環境づくり。3年後に楽できるように、毎年の積み重ねが大切です。
悪い連鎖を断ち切り、よい連鎖が続くように、3年かけて少しずつ抜本的に改善するためには、この講座では、現状の問題の真の原因を見つけ、
どうすれば、悪い連鎖を断ち切り、よい連鎖が続くように、自分の田んぼで改善していけばいいのかを知り、
自分の生活や仕事のペースと稲のお世話のタイミングを合わせていく方法を見つけていきます。
★次回5/9(木)テーマは、「抑草と除草、水管理」です。


場所:戸倉創造館3階会議室
日時:第2木曜日 18:00~20:45まで(全12回座学のみ)
受講料:1回1,500円
対象:米の自給をしたい方。米作りが初めての方大歓迎!
参考テキスト:『自給自足の自然菜園12ヶ月』(宝島社)153~174ページ

●問合せ・申し込み先●
千曲市役所経済部農林課農業振興係服部
電話026-273-1111(内線7244)
Email:nousin@city.chikuma.nagano.jp(件名を「自給稲作入門講座」として送信下さい)


◆◇◆お知らせ◆◇◆

2019年土内容充実で、今年は、完全リニューアルで、
城山公民館「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。
毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
長野市城山公民館 18:30~21:25(当日、記録用動画撮影いたしております)
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度は、4月よりコンパニオンプランツの混植野菜をテーマに、季節の野良仕事と一緒にご紹介していこうと思っております。

今年のテーマ「コンパニオンプランツで混植」

毎月2種類(年間24種類)のメイン野菜とコンパニオンプランツを紹介。
各野菜とコンパニオンプランツをどのように栽培するとより効果的かなど体系的にポイント解説。

4/ 3(水)-「キュウリのコンパニオンプランツ」「カボチャのコンパニオンプランツ」
5/ 1(水)-「トマトのコンパニオンプランツ」「ナスのコンパニオンプランツ」
6/ 5(水)-「ピーマンのコンパニオンプランツ」「トウモロコシのコンパニオンプランツ」

座学は、野菜の栽培の流れをイメージしやすくなるだけでなく、失敗した本当の原因や準備ができるようになります。
菜園が忙しくなる種まき植え付けのラッシュ4~5月、草刈りと収穫が忙しくなる6~8月、あっという間に過ぎる9~12月とならないように、
1~2月に備えておくことをお勧めします。



新刊発売中!!さっそくの重刷決定!ありがとうございます。第一弾!『とことん解説!タネから始める 無農薬「自然菜園」で育てる人気野菜』(洋泉社)
今までの自然菜園でわかりにくかった点を見事に解説!最新技術を加え、決定版になっております。


第二弾!4/19新発売『プランターで寄せ植え野菜』
プランターは、失敗しやすいものですが、基本を守れば、とっても簡単です!今回は、寄せ植えで2~3種類の相性の良い野菜を混植し、1枚のメニューになるようにイラストと写真でまとまっております。プランタ―だけでなく、庭や菜園でも使える組み合わせなので、参考にしてみてください。




現在、『竹内孝功さんの自然菜園講座オンライン動画サイト試験発信中~
※有料サイトの都合、登録などの際に一部英語表記になっております。

※最新動画、「畑での野良仕事(実技編)」前編・後編もアップグレードできました。
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