自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

今年の言葉;”今を、ありがとう”

2014年01月04日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

死と向き合い、恐怖を勇者として対処するとき  平成26年1月4日

**********************************

 

一年の計は元旦にあり~というが

今年のモットーなどを考えた方も多いと思う。

因みに 筆者の今年の言葉は、”受容と感謝”。

その言葉を選んだ理由は、次に述べる方達の

”今との向き合い方”の体験記が 心に残っているからだ。

 ******************

 

”心が身体を変えるなどということは

これまでの西洋医学の常識ではありえない

とされてきたわけですが、しかし、癌の原因の

一つと考えられるストレスを少しでも減らすことは、

がんの予防につながります”

とは長堀博士の言葉だが、

聖心女子大学元教授、

国際コミュニオン学会名誉会長

の鈴木秀子女史は、臨床的な調査から

病から奇蹟的な回復をした人の特徴を次のように

挙げている:

 

1.現実・自分の運命の受容

2・生きる意欲を失わない

  生かされているという意識と感謝

3・人に尽くしたいという強い願望

 

これに関して、

長堀博士は ご自身の患者さんの一人 Mさんを回想している。

Mさんは余命半年前後といわれ、

抗癌剤の効果がでても 良くて、一年前後と判断されていた。

 

夫が しかし、高度の肝硬変で Mさんの世話を必要と

していた。

Mさんは、6週間に一度 数日間の入退院をくりかえし

ながら、抗癌剤を外来でもらいながら夫の介護を自宅で

行っていた。

触診してわかるほど、癌はお腹の中で膨れるほど肥大

してきても、食欲もあり 痛みもなく、結局、余命宣告予想より

3年も長い余生を送ったMさん。

その理由は、Mさんが長堀医師に語った言葉に顕されている

と 長堀医師は述べる:

私には肝硬変の夫がいます。

私は長期間家を空けることが心配。

本当に夫が心配です。

だからいつも癌の神様に

’もう少しおとなしくしていてくださいね。

私はもう少し、あなたとがんばって生きていきます。

大きくならないでくださいね’

とお祈りしているんです。”

 

これを聞いて、今の状況を受容し、

夫に対する責任を果たしたいというMさんの

強い意思を感じたという。

  

”癌も生きている、神様が

生かしている、

だから、癌と共生して

仲よくしましょう”~

という 癌に対する共感に似た

調和した心がけ”

が 特に、長堀医師の印象に残った。

癌患者は、”癌に負けたくない”という 

対抗姿勢をもつことが普通だったからだ

 

Mさんの事を読みながら、同様の姿勢をもって、

宣告余命を超えて ”わが人生悔いなし”と

言いきって 天国に逝かれた 吉田法夫氏を想いだした。

吉田氏の、癌という恐怖に対して 闘うのではなく、

”共に生きる” というスタンスで臨んているところが

Mさんに似ている気がした。

 

吉田氏を感動させた一つの、インディアンの

詩があった。

以下のように自著に綴っている:

 

”3月31日(月)

癌発見直後に買い求めた 一冊の本、

’アメリカン インディアン聖なる言葉’(*1) 

その中に次のような言葉があった。

 

”恐怖そのものに傷つけられることなどあるものか

あなたが恐怖に動かされなければ

恐怖はあなたを傷つけることはできないのだ。

 

自ら恐怖に飲まれてしまったら

恐怖があなたの主人になる

あなたが恐怖を支配するか

恐怖があなたを支配するか

いずれにしてもどちらかが 主人になる

 

戦士は真っ向から恐怖に向かう

戦士は言う。

’恐怖に立ち向かわなければそれを携えて

歩いていくことになる’

 

一方、勇者は恐怖の存在を認める

勇者はいろいろな選択肢を熟慮し

動かされず、自ら動く。

その時、恐怖は中和され 

とるに足らないものとなる。

 

まさに一年九か月前、俺自身 

’戦士でなく勇者でありたい’

と決意したときでもあった。

これからも、命ある限り勇者でいたい。”

 

吉田氏は医師に 余命三か月と宣告された後で

こうして、インディアンの勇者のごとく、恐怖(癌)に

対して 自分自身の主体性を自覚して生きること

を決意された。

 

その結果、宣告された3か月の余命をはるかにしのぶ、

3年4か月間にわたり、ご自身の闘病記を執筆しながら、

家族へ、周囲の方達へ 末期患者と見えないほど

明るく生きることができるという、 お手本を示された。

こう吉田氏は綴っている:

 

病気の最後は自然治癒力である。

自然治癒力とは、 本来だれでも持っている

病気を治そうとする“生きる力”だ。

“生きる力”、すなわち、身体の中の免疫力が

高まるかどうかは、身体の中、一つひとつの細胞を

活性化することにかかっている。

さらに、細胞の活性化とは、

前向きに物事を捉え生きている者にのみ、

どんどん湧き上がる。

必ず良くなると信じよう。

いじけているより、よっぽどいいはずだ。”

 

そして次のように続ける  

人間の身体って、すごいなあ! 

自分がいきているのではなく、生かされているのだなあ

とつくづく思う。”

 

吉田氏は、生かされている自分を、実感したからこそ、

身の回りに、感謝を見つけて、ありがとうの言葉を

少なくても 一日50回 口にすることを実行した。

 

ここでもう一度一日 50回の感謝の言葉を出すことを 

想いだしていただきたい。

ストレスもどこかに知らないうちに飛んで行ってしまうだろう。

嘘だ、そんなはずはないと、言い切る前に実際、

ぜひ、実行してみていただきたい。

ほんの数日でいい。 

その時、この言葉の力を感じられるだろう。

とくに、有難うございますという 感謝の言葉の大きな言霊を、

頭で理解し、心で納得したら、次は実行である。

行動して、真理が体得できる。

ありがとう という 感謝、当たり前のことへの 

感謝を今日から始めていただきたい。”

 

当たり前のことへの感謝しようという、吉田氏の提案。

自ら、実践してストレスがどこかへ飛んでいく体験をされ

自然治癒力の促進の実感を得ている。

 

私たち 誰でも、大なり小なり、問題を抱えて生きている。

この二人の方達の 死と生のぎりぎりの狭間で見せた

”生きる姿勢と今への向き合い方”を見ると、

今 どのような状況であっても、

必ず、何か感謝できることはあるはずだという気持に

させられる。

最悪に見える状況でさえ、”災い転じて福となす”

の諺どおり、人生の転機となることもできるはずだ。

 

失敗したのなら、それをバネに次に飛躍すればよい。

或いは、”昔の行為の負の負債(カルマ)が、

これで帳消しになったと 心を軽くする。

ハワイの魔法の言葉を思い出して、”ありがとう”の言葉で

顕れた原因の素(もと)を放下するチャンスだと

感情に流されずに今を受け止めることができるだろう。

どんな状況でも、潜在意識の要因を浄化できる機会に変える

ことは可能なはずだから。

 

 

生きていることは、生かされていることだと思えば、

”有り難い” の言葉の重みが依然より増すことだろう。

吉田氏は ”わが人生悔いなし”と言いきられた。

せめて、”今日一日、悔いなし” と 思える日々を一日でも

多く重ねたい。

そうすれば 2014年を、感慨深い年にすることが

できるかもしれない。

さらに、そういう年の積み重ね以外に、

”わが人生悔いなし” と 人生を上り詰めたときに発する言葉は

出てこないのかもしれない。

         

 

*1 R・ジョーンズ他著、大和書房

参考諸:

”末期がんを元気に生きる”文芸社2011年 吉田法夫

”見えない世界の科学が医療を変える” 長堀 優著 でくのぼう出版 2013年 

 

 

 



自然治癒力セラピー協会オリジナル:無断転載お断り

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする