ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

垂直の記憶(山野井泰史)

2017年07月25日 | 山はミステリー
垂直の記憶を読んだ。岩と雪の7章という副題がついているが、まさに、酸素を使わないアルパインスタイルの本当の登山家、山野井氏の登山の記録に鳥肌がたった。 ただ、山に登るだけのノンフィクションの圧倒する力を感じた。特に最後の章のギャチュン・カンはすごかった。奥さんと二人で登り、凍傷にかかりながら、何本もの手足の指を失いながら、生還するのだ。 一体、どんな方なのかとウエブで調べてみた。これだけ、危険 . . . 本文を読む
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霧の子孫たち(新田次郎)

2017年07月21日 | 山はミステリー
また、新田次郎に戻ってきた。そして、不思議な作品に出合った。 そして、何と、新田次郎は、いろいろな作品を描いているのだろうと驚いた。この作品は、霧ヶ峰高原で、有料道路建設により自然破壊するのに敢然と立ちあがったしがない文化団体の物語だそうだが、実話にもとずいているという。 名前は、微妙に変えているが、3人の個性的な人物が出てくる。反対運動の代表になった婦人科病院長、考古学者、生物の高校教師だ。 . . . 本文を読む
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2017年上半期で面白かった落語

2017年07月16日 | 落語はミステリー
2017年上半期の面白かった落語をご紹介したい。 しかし、少々、一時ほど、積極的に落語を聞かなくなったかも知れない。 理由は、将棋ブームの影響かもしれない。 とはいえ、立川志の輔は、youchoobで、聞いたことがないのは、40分以上の長いものだけになってきた。  立川志の輔か、柳家さん喬を聞いておけば、間違いないという感じが出来てきたようだ。   1.立川志の輔  . . . 本文を読む
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南極風(笹本稜平)

2017年07月16日 | 山はミステリー
解説者によると、店頭で一番安心してお勧めできる山岳小説の作家だそうだ。 確かに、この作品もなかなか、面白かった。ちょっと、ボリューム的に500ページはしんどかったが、ニュージーランドの名峰アスパイリングを舞台に、遭難事故と、保険金殺人の冤罪事件が複雑にからみあいながら、話は進んでいく。 冤罪事件については、少々、あきれかえり、苛立ちを覚えたが、最後には、救いもあり、ちょっと、ほっとする。 ニ . . . 本文を読む
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春を背負って(笹本稜平)

2017年07月07日 | 山はミステリー
笹本稜平の「春を背負って」を読んでみた。 思いのほか、面白かった。 裏表紙にも、山岳小説の新境地と書かれているが、確かに、山岳小説というと、とにかく、高く、厳しい登山をいかに成功させるか、いかに生死の境で、生き抜くかといったストーリーが多いように感じる。 しかし、こちらは、2000m級の秩父の山の山小屋の話であり、どこか、ほのぼのとした感じがする。 しかし、6話の短編からなるのだが、どれも . . . 本文を読む
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