浅田次郎の「おもかげ」を読んだ。
著者会心の傑作という背表紙につられて読んだのだが、なるほどと思った。
定年を迎え、送別会の帰りの地下鉄で倒れ意識を失ったエリート会社員の物語だ。
それだけなら、物語にするのが難しいくらいの物語だが、知らず知らず、引き込まれていく。
年代などが近いせいもあるのかも知れない。
死に瀕すると三途の川があるという。私の父も若い時、経験したことがあるという。
経 . . . 本文を読む
葉室麟の「蒼天を見ゆ」を読んだ。もう、十年ほど前になるが、吉村昭の「最後の仇討ち」も読んだし、また、NHKのTVドラマも見た記憶がある。
仇討ち禁止令後に、仇討ちをした臼井六郎の話だ。
葉室麟の作品は、かなり、細かいところまで書き込まれた歴史長編となっていると感じた。
武士の時代には、仇討ちをすることは、誇らしいこととされていたのが、時代が変わり、罪になるようになっても、仇討ちに生きた青年の . . . 本文を読む
何の洋書を読もうか迷ったときは、JOHN GRISHAMの本を選んでいる。その結果、一番、多くの本を読んでいる。
理由の一つは、シリーズものでない場合が多く、順番を考えなくてよいこと。一つ一つが、質が高く、ユニークなストーリーであることなどだ。
この作品も、1995年の作品だが、古さを感じさせない。
大きな会社の悪に立ち向かう法律家の図式が多いが、今回の場合は、医療保険会社が、病気にかかった . . . 本文を読む